教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

神奈川県教委 法的面でサポート体制

2010-02-24 06:17:24 | 学校の法化現象
いわゆる「モンスターペアレント」や部活動中の事故などへの対応で、県教育委員会は2010年度、弁護士を含めた相談窓口を設置する。学校や教員をサポートする体制を整備し、問題解決や未然防止を目指す。亀井貴嗣氏(公明、横須賀市)の一般質問に、山本正人教育長が答えた。カナロコ(2010年2月23日23時45分配信)

☆20年ぐらいまでは、学校で起きたことや教育の展開において、学校を絶対的に信頼し、保護者との間で訴訟が起こるということは例外だっただろう。

☆ところがベルリンの壁が崩れ、IT革命が起きて、フラット化や権威というものへの見直し、組織内の法的順守の問題が一般化してきたことによって、学校の聖域というイメージも崩れてきた。

☆権力や権威としての壁が崩れるのはよいことであるが、公共的精神と自由のバランス基準をもっていない現代日本社会にあって、その基準をつねに法廷によって判断してもらわなければならない状況が生まれているのである。

☆モンスターペアレンツの問題は、この表現自体、学校や教師側の目線の場合もある。つまり、保護者側からすれば正当な主張なのに、それを妥当でないいちゃもんとしてとらえられていると感じる場合もあるだろう。

☆もちろん、実際にモンスタークライアントは、どこの領域にでもいる。

☆しかし、その見極めは難しい。その見極めにはリーガルマインドが必要になる。

☆難しい社会になった。

☆しかし、それはなぜだろう。

☆それは価値観の多様化ということだろうが、価値観の多様化とは何を意味するのか。

☆判断基準の多様化である。

☆だから、第三者的判定をたのむしかない。

☆ある意味スポーツのルールと同じだ。

☆スポーツでそこは常に議論されるが、最終的にはおちつく。

☆なぜか、スポーツマンシップという価値観が共有されているからだ。

☆学校において、この共通価値、つまり共通の判断基準がないわけだから、

☆どんなにコミュニケーションをしても、合意形成ができない。

☆私立学校は、この基準は教育理念である。入学試験はその理念を共有するという

☆最初の合意の儀式である。しかし、最近はペーパー試験のみで、面接試験がなくなっているために、この儀式の意味が薄れてきているが・・・。

☆公立学校は、この儀式がつくれない。国民の権利養成の場であるから、

☆権利の闘争の場と化する。学校の法化現象は、権利を守るための場から

☆権利の闘争の場にシフトしていることを意味する。