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『週刊エコノミスト』1月2日合併号 - 2018年の景気は「転落の瀬戸際」、インフレで石油危機再来か

2017-12-29 | 『週刊エコノミスト』より
今週の週刊エコノミストは恒例の世界経済特集、
意外に読むべき箇所が多くないような印象。
しかし、嶋中雄二氏の分析だけは目を通したい。

「歴史的転換点に立つ18年米国景気 石油危機に似たインフレ型危機か」と題し、
氏は2018年がゴールデンサイクルの最終局面だと結論付けている。
つまり今後は景気サイクルが短期・中期・長期と次々と下降局面に入る訳だ。
世界好況の追風が消えるから、アベノミクスの化けの皮が剥がれる可能性が極めて高いと言える。

『週刊エコノミスト』2018年01月02・09日号


他に気になるのは水野和夫氏の「迷走」だ。
これまでは「資本主義限界論」だったのが、
突然に日本経済に希望があるかのようなナショナリズムの論調に変わった。
日本が成長率においてG7で最悪なのだから、明白に事実と食い違う。
世論の衆愚動向を敏感に察知する売らんかなのポピュリズム言説かもしれない。

    ◇     ◇     ◇     ◇

東洋経済の新年特集はいま一つと思う。
人選に問題があったのだろうか、インパクトが薄い。
デーヴィット・アトキンソン氏や山田桂一郎氏、柴田悠・同大准教授など
大胆な提言ができる人物に依頼すべきだったのでは。

日本総研の山田久氏が働き方改革について分析しているが、
底流に人口動態があると見抜きながら処方箋が「政労使会議」と「春闘」という始末で、
聞いた瞬間に失敗を確信させるようなものしか出ていない。
これでは経営層と女性が低生産性の原因と見抜いたアトキンソン氏の足下にも及ばない。

『週刊東洋経済 』2017年12月30日・2018年1月6日合併号 (2018大予測 波乱の年を140テーマで見える化! )


「お薦めブック」も良くないと思う。
経済書に関して吉崎氏というのはミスではないか。
普段の言説からも、挙がっている本からも、経済政策に通暁しているとは思えない。
アメリカ政治に限定すべきだったのでは。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週はダイヤモンドを取り上げる予定、盛り沢山で読みどころが多い。

▽ 「2017年『ベスト経済書』」、今年も日本経済の老化を示す内容だった……

『週刊ダイヤモンド』17年12/30・18年1/6 新年合併特大号 (総予測2018)

今年の新春合併号は、鋭さとトピックの絞り込みの点で東洋経済よりダイヤモンドに軍配が上がる。
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