風のたより

つれづれに

       ここはいったい何処でしょう?

2010-10-14 | Weblog



        今日はちょっとご案内したい場所があります。
        上の写真に心当たりのある方は、かなり歴史にお詳しい方ではないかと思いますが、、、

        実はこの建物は日本人なら誰でもよく知っているある歴史上の人物が亡くなるまでの
        十年間を過ごした隠居所でもありました。





        先ずはそこへ行く前にこのお食事処で、名物の太いうどんをいただいて、、、
        窓から見えるづっと先の大きな森が今から行く所です。
        昔はこんな立派な食事処もなく、お土産屋さんもありませんでした。





        この道もこんなに整備された道ではなかったんですよ。
        山あいの田んぼの中の小道でした。

        今はここもこんなに綺麗になってしまい、あちこちからの観光バスが近くまで入る
        ようになり、ますます観光地化してしまいました。

        右側にはたくさんの“なにわの梅”の木が、、、、これもなかったですね。





        しばらく行くとうっそうとした杉木立の向こうに何やら門らしき建物が、、、
        周りはうっそうとした熊野杉が天高くそびえています。

        更に進むと、、見えてきました。味のあるご門です。





        そしてこれが櫟門(くぬぎもん)と言われるご門です。
        櫟の丸太を使い簡素ながら味わいのある門構えだと思いませんか?
        昔はこの手前の部分で下馬下乗だったようです。

        今日はこのご門の横の“お成り道”を通り、外側を見学後お庭に入ります。





        お成り道沿いに見えてきたのは、ここの主の考案で作られたという“突き上げご門”
        と呼ばれるご門です。
        昼間は上げて通り道にし、夜は下げてご門にしたとのこと。
        なかなか効率的なアイディアですね。





        笹の道を辿ると昔あるじがこの小高い山で月見をしたと言われてでいる“観月山”
        になります。
        ここで中秋の名月の宴を開き家臣や村人と月見を楽しんだのだそうです。





        裏のお庭をぐるっと回ってこの階段を登るとやっと正面の建て物とお庭に出ます。





        手前に見えてきたのが玄関です。
        左の茅葺き風の塀も昔はありませんでした。





        玄関の隣が溜まりの場で、ご座の間、お次の間と続きます。
        今は庭からの見学しかできませんが、昔はこの部屋の中に上がり見学できました。
        部屋と部屋の間に敷居がなく上下の隔てを作らなかったといいます。





        そしてここが有名な丸窓。
        家主はこの三畳の小部屋で大日本史を編纂したと言われています。

        といったら、、、もう誰が隠居した場所かおわかりでしょう。
        そう、あの有名な水戸光圀,、黄門様でした。





        そしてここが“心字池”です。
        人の心は裏側から見よとの戒めから心という字を裏から見た形に掘られた池です。
        心は裏側から見ても潔白であるようにと、黄門様ははここに白連を植えたと言われています。





        この隠居所の裏には同じように茅葺の守護宅が再現されていました。
        光圀公の守護をした武士たちの居住した家で、以前はありませんでした。


        故郷の実家から車で15分位の場所にあるこの「西山荘」は以前にも何度も訪れていますが
        今回久しぶりに行き、すっかり観光地化している様子に少々びっくりでした。

        道は整備され敷地の中も見学コースができ、その様子は見違えるほどです。
        今ではこの水戸光圀も黄門様としてテレビ放映ですっかり有名になりました。
        最近何度目かのリメーク版も放映され始めたようですね。

        こんな有名な歴史上の人物が、こんな辺鄙な山奥に隠居所を構えていたことは
        意外に知られていないのかもしれませんが、茨城県民としてはとても光栄なことと
        思います。





        帰り道に偶然舞い降りた旅をする蝶“アサギマダラ”
        ひらひらと飛び交ううちに手の上に乗ってきたアサギマダラにはびっくりでした。
        このアサギマダラは一目見たいと思いつつ、なかなか出合えなかった蝶でした。

        今年の夏にもあちこち訪ねてもなかなか出合えなかったアサギマダラでしたが
        偶然にもここで出会うことができたのも何かのご縁ということでしょうか?




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8 コメント

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北斗さんへ (風のたより)
2010-10-19 06:43:26
北斗さん、おはようございます。
お立ち寄りいただきありがとうございます。

実家の近くに黄門様の隠居所があることは
本当に光栄なことと思います。
あまり身近でかえって今まで気付かなかった
事があるくらいです。

アサギマダラ、この色合い本当にお洒落です
ね。
雪虫ですか?
聞いたことはある気がしますが、良く知りません。
北斗さん、是非ご紹介ください。
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こんばんは (北斗)
2010-10-18 22:09:13
黄門様の隠居所を 沢山の画像と詳しい説明で紹介頂きまして ありがとうございました
黄門様の隠居所にふさわしい 風情のある住まいですね
アサギマダラのこの色とデザインを見るたびに オシャレだと思います
札幌では 蝶はもう全く見られなくなりました
代わって 雪虫が飛んでいます
雪虫は ご存知でしょうか? 
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taeさんへ (風のたより)
2010-10-18 18:12:49
そういえばtaeさんのお嬢さんも茨城に
お住まいでしたね。
竜ヶ崎ですか。茨城県でも南の千葉県に近い
所ですね。
私は北の方なんですよ。

一か所リニュアルするとあちこち直したくなりますね。

私も12月までにいろいろ片付けしたいと思っていますが、片づけはやっぱり物を捨てることからといいますね。
「断捨離」と言う本も売れているようですね。
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風のたよりさん、こんにちは^^ (tae)
2010-10-17 12:46:13
どなたがお住まいだったのかしら・・・と、
ワクワクしながら、見させていただきました。

水戸光圀公らしい、質素な、そして趣のある
佇まいですね~~~。

縁あって、娘は茨城の竜ヶ崎に嫁ぎました。
風のたよりさんのご実家が茨城だったとは・・・ご縁を感じますね。

先日のお風呂のリュニューアルから、あちこち
気になることがあって、部屋の片づけをはじめました。今はものすごい状態になっています。

簡単にものを捨てることなく、なんとか上手く
片付けられたらと、考え、考えての作業、
なかなかはかどりませんね。
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yuuさんへ (風のたより)
2010-10-16 10:49:02
今は縁あって岐阜にすんでいますが、元々
は関東出身なんですよ。

それも偶然のことに今をときめく黄門様の
隠居所近くに実家があり、こうして訪れること
ができ光栄です。

アサギマダラ、偶然どこからともなくひらひら
と飛んできて最後は手のひらに、、、、
こんなこともあるのですね。
ラッキーでした。
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yoccoさんへ (風のたより)
2010-10-16 10:43:27
子供の頃からよく父に連れられて何度も
行っていた所です。
その当時はまだまだ行くまでの路も細く
不便で今よりもぐっと簡素な佇まいだったん
ですよ。

いまはどこでも観光地化が進みますね。
でもこうしていっそう便利になり訪れる
人が多くなることはいいことですね。

アサギマダラ、本当に出会えラッキーでした。
あの後何処へ飛んで行ったかと気になります。
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趣がありますね (yuu)
2010-10-14 19:33:38
流石黄門さまのご隠居場所
趣がありますね。。
歴史は詳しくありませんが歴史は興味が
ありますよ・・
興味深く一緒に歩かせていただきました。
私も来週は茨城のお友達のお家に出かけてきますが、風のたよりさんも茨城ご出身なんですね
わぁ~アサキマダラに出会えるなんて幸せ・・
しかも手の上・・
大きな幸せを手の上に良かったですね。
会いたくても会えない蝶です
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こんにちは♪ (yocco)
2010-10-14 12:14:45
西山荘・・ 渋さを残した素晴らしいところですね
古くからご存知の風のたよりさんにとっては
すっかり観光地化している様子のようですが
初めて見る私にはとても興味深いです

どこの観光地もそうですが、訪れる人が歩き易いように
見学しやすいようにとどんどん整備してしまうのは
昔の風情を失うことにもなりかねませんね

蝶々が留まってくれるといいことがあると聞いたことがありますが
その蝶がアサギマダラとは羨ましい限りです
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