坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

転成

2007年07月15日 | 坊主の家計簿
 7月15日

 雑費  缶コーヒー           120円
 食類  からあげ弁当          473円
     発泡酒             169円
     こんにゃく            69円
     焼きカマス            75円
     麻婆豆腐の素          168円
     山椒昆布            138円
     きゅうりヌカ漬け         82円

 合計                 1294円
 7月累計              50598円

 県庁の星を観る。
 借りた理由は単純で「確かこんなタイトルの漫画があったよなぁ。。。」
 で、その漫画が結構面白かった記憶があるし。っちゅうか、原作は小説だったのね。
 晩飯喰いながら観てたんだが、非常に面白い。全真宗僧侶向け。

 昨日、オカンから郵便物が届いていて、卒業した専修学院の機関誌『願生』が入っていた。実家に送ってくるのだ、これは。
 2号分。
 竹中先生が亡くなられた特集号になってしまった『願生・第136号』に、先日も書いた私にとって一番大切な先生の竹中先生に対する御礼の言葉が書いてあった。

 私は先生を『先生』と呼ぶが、先生には『先生』と呼ばれる事に対する事に対する抵抗があったらしい。まあ、最初の頃なんだろうけど。そんな事を竹中先生に云ったら「”私を先生と呼ばないで”というのは傲慢です」と声をかけられたらしい。「本当の先生になりなさい」と。

 私はこうやって殆ど毎日なんじゃかんじゃと書き込んで居るように書くのが好きみたいだ。当然、それは今に始まった事ではなく学院時代でも。
 学院時代には『寮日誌』っちゅうのがあって、廻ってくるとなんじゃかんじゃと書き込む。
 ある時に何の内容だったのかは憶えていないのだが、先生が「あなたは誰なんですか?」みたいな事を書いて呉れた。
 「私がもし○○だったら、とかでなく、あなたは誰なんですか?」みたいな感じ。

 一番怒られたのが、私の友人が自殺した時に私が学院から逃げ出した時。「あなたは今どこに居るのですか?」
 当時の私は紛れもなく専修学院の別科生であった。でも、寮生活から、学院から逃げ出した。
 「帰って来なさい。待ってるから」と、先生はずっと電話で云ってた。

 『県庁の星』にもこんなセリフがあったと思うのだが、「直面している現実から逃げ出す者は何処でも逃げ出す』。
 映画の中では県庁のエリート公務員が民間企業、っちゅうか、町のスーパーに研修に行く。諸々の経験があって、主人公はその場で『生きよう』とする。『生きよう』として、その場で生きた。
 そして研修が終わる。主人公は県庁に戻りスーパーのパートのネーちゃんから学んだ事を最大限に活かそうとする。
 『逃げない』
 しかし、現実はそう甘くもない。でも、映画では少しずつだけど、主人公の改革、それはほんの些細な事、今まで無料で飲んでいたコーヒーを『一杯100円の募金』をする事から始まっていた。

 私は変わらず夢を観ている。
 『どこでもない此処。誰でもない私』だったと思うのだが竹中先生がよく云って居た言葉。
 私は『僧侶』として今の場所に居る。『僧侶』という社会的身体でもって、紛れもなく此処にいる。

 「でも。。。」が私には必ず出てくる。
 でも、私はこの「でも。。。」を大事にしたい。
 自分の現実を引き受けられないのは、きっと多くの人達と同じだろうし。
 大切な人を亡くしてしまった『現実』があっても、なかなかそれを受け入れる事が出来ない煩悩の事実もある。当然、それは『間違い』なんだけど、間違ってしか生きれない煩悩の事実もある。

 当然、「坊さん」と呼ばれる。『坊さん』だから仕事も出来るし、法事等で喋れる。
 『坊さん』『僧侶』としての『名』。その『名』はその事実から『転成』する『縁』である。と云う事が先生の文に書いてあった。『世をいとう縁』であると。
 『僧侶』という現実に埋没する事なく、他の誰でもない、仮想現実でもない、現実の社会的身分としての『僧侶』としての現実から『一切衆生平等往生』へか。

 竹中先生もそうだったけど、今の狐野院長も『御苦労』という言葉を大事にして居られる方だと思う。
 竹中先生は「えらび、きらい、見捨てるものを、きらう」と云っておられたし。その辺が竹中先生の『大悲の人』としての凄さか。っちゅうか、真宗仏教の凄さか。

 あんまり関係のない話やけど、『願生・第137号』に掲載されている狐野先生、っちゅうか狐野院長の『歎異抄講義(2007年3月7日)』は圧巻やな。ものすげえ真宗教団論、運動論やな。圧巻としか言いようがないな。

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