冬の薔薇は「満身創痍」である。
だがしかし、健気に咲き誇る。
その健気な生き様に、人は感動する。
寒風吹きすさぶ中、人を襟を立て薔薇を愛でるのである。

陽射しは何時だって、北風では無い。
ポカポカとコートを脱がせる。

花弁には紙魚があり、傷んでいる。
しかしながら色は冴えている。
そこが良いのだ。

ひっそりと陽を透かす。
そのひっそりが、人の哀惜を誘う。
冬そうびの所以である。

「年を積む紙魚の数ほど冬そうび」

多少の紙魚をものともしない、その生きざまよ。
ぼくは、きみのその姿に限りない愛を感じる。
その美しさは、比類なき人生である。
荒 野人
だがしかし、健気に咲き誇る。
その健気な生き様に、人は感動する。
寒風吹きすさぶ中、人を襟を立て薔薇を愛でるのである。

陽射しは何時だって、北風では無い。
ポカポカとコートを脱がせる。

花弁には紙魚があり、傷んでいる。
しかしながら色は冴えている。
そこが良いのだ。

ひっそりと陽を透かす。
そのひっそりが、人の哀惜を誘う。
冬そうびの所以である。

「年を積む紙魚の数ほど冬そうび」

多少の紙魚をものともしない、その生きざまよ。
ぼくは、きみのその姿に限りない愛を感じる。
その美しさは、比類なき人生である。
荒 野人