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ずいぶん前に劇場でみた映画『レオン』の主題曲。ふいに聴きたくなってYOU TUBEを探したら、あった。こういうのはほんとにありがたいなァ……。ナタリー・ポートマンは今や世界を代表する美女となった。ジャン・レノは今やドラえもんになった。サイコっぽいブチ切れ演技をみんながやるようになったのは、この映画のゲイリー・オールドマンからだと思う。いろいろな点で記憶に残る作品だ。
スティングという歌手については、名前はもちろん頻繁に耳にしてきたけれど、じつはそんなに詳しくない。ただ、「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」やこの曲を聴くかぎりでは、都会の底に生きるオトコの孤独を巧みに歌うシンガーと見た。ポーカーで飯を喰っているプロの賭博師(じっさいにそんな人がいるのかどうかは分からぬが)を歌ったこの詞は、ジャン・レノの演じた孤高の殺し屋とも重なるし、もっと普遍的に、日々のキビしい生存競争にさらされるオトコたち一般のことだとも取れる。
今回はじめて英語の歌詞をじっくり読んで、あんまりカッコよかったので自己流の訳をつけてしまった。こういうの、著作権はどうなるんだろう。もし問題があるならすぐに削除するので、もし関係者の方がおられたら、怒る前にご面倒でもコメント欄にご一報ください。
さながら瞑想するように、彼はカードを捌く。
心を乱すことはない。
カネのためにやっているのではない。
敬意がほしいわけでもない。
ただ答を見つけるためだ。
チャンスという聖なる幾何学
起こりうる結果の奥に隠された法
数字だけがそれを導く。
わかってる。スペードは兵士が手にする剣。
クラブは戦いのための棍棒。
ダイヤはこのゲームのもたらすカネだ。
だがハートは、おれのハートの形とは違う。
彼はダイヤのジャックを切ることもできる。
スペードのクイーンを仕掛けることもできる。
手の内にキングを隠すこともできる。
やがてあの想い出は薄らいでいく。
わかってる。スペードは兵士が手にする剣。
クラブは戦いのための棍棒。
ダイヤはこのゲームのもたらすカネだ。
だがハートは、おれのハートの形とは違う。
おれのハートはこんなじゃない。
もし愛してるなんて口にしたら
「どうかしてる」って言われるだろう。
おれには多くの顔はない。
かぶる仮面は一枚きりだ。
喋りたてるのは無知な奴らで、
無知の報いをその身に受ける。
ツキのなさを呪う奴、怖れに自分を失う奴、
そんな連中はどこにでもいる。
わかっている。スペードは兵士が手にする剣。
クラブは戦いのための棍棒。
ダイヤはこのゲームのもたらすカネだ。
だがハートは、おれのハートの形とは違う。
おれのハートはこんなじゃない。
おれの心はこの器では量れない。