ダウンワード・パラダイス

「ニッポンって何?」を隠しテーマに、純文学やら物語やら、色んな本をせっせと読む。

リンク先紹介・web世界(岩波書店)「特別公開・ひろゆき論」

2023-03-16 | 戦後民主主義/新自由主義
〈特別公開〉ひろゆき論――なぜ支持されるのか、なぜ支持されるべきではないのか
2023.03.11
伊藤昌亮
※『世界』2023年3月号収録の記事を、増補改訂のうえ特別公開します


https://websekai.iwanami.co.jp/posts/7067







eminus
 かつて大江健三郎が、あるいは高橋和巳がオピニオンリーダーであり、若い世代の旗手たりえた時代があった。いわゆる政治の季節だ。いま令和の初頭にあって、そのポジションに西村某が、あるいは堀江某、古市某、成田某などが立って(何者かによって立たせてもらって)いるとするならば、それこそがまさに、この国が倫理的にも道徳的にも、もとより知的にも、漏斗状の擂り鉢のような陥穽の底を目がけて転がり落ちていることの端的な表れというべきではないか?
 ……と、大江さんの文体を真似てアジってみましたが、やっぱりどうも、ちょっと違うな。ともかくまあ、そんなわけで、ネットで無料公開されている「ひろゆき論」です。筆者は社会学者の伊藤昌亮氏。
 冒頭部分。


☆☆☆☆☆☆☆




はじめに
 ネット上の匿名掲示板サイト「2ちゃんねる」(現在は「5ちゃんねる」)の創設者、ひろゆき、こと西村博之が人気を博している。


 1999年5月にスタートした2ちゃんねるのほか、2007年1月にスタートしたニコニコ動画など、ネットの普及期にいくつかのサービスの立ち上げに関わり、起業家として成功した彼は、2010年代後半からユーチューバーとして活動し、視聴者からの相談に答えるライブ配信番組を通じて人気を博した。さらにその間、ビジネス書や自己啓発書を次々と出版し、ベストセラーライターとして名を馳せるかたわら、テレビ番組にコメンテーターとして出演するなど、マスメディアでも広く活躍するようになる。


 その人気はとくに若い世代に顕著で、若者や青少年を対象とする調査では、憧れる人物などとして頻繁にその名が挙げられるほどだ。その配信番組でも、スーパーチャットと呼ばれる投げ銭機能を用いて有料の相談を受けようとする者があとを絶たない。今やその存在はネット上のインフルエンサーの域を超え、若い世代のオピニオンリーダー、それもカリスマ的なそれとして広く認知されていると言えるだろう。


 しかしその一方で、その振る舞いや発言が物議をかもすことも多い。2ちゃんねるの管理人時代に誹謗中傷の書き込みに対処することを怠ったため、多くの訴訟を起こされ、多額の損害賠償を請求されているにもかかわらず、裁判所に出頭せず、「踏み倒し」を続けていることから、その倫理観の欠如を指摘する声も多い。


 また、2022年10月には沖縄県名護市辺野古を訪れ、米軍基地建設反対運動を中傷するツイートを投稿したことから、大きな社会問題となった。市民運動を小馬鹿にしたようなその態度にリベラル派は一斉に反発し、批判の論陣を張ったが、しかし彼が態度を改めることはなかった。


 こうしたことから彼は、良識派、とりわけリベラル派のメディアや知識人などからすこぶる評判が悪い。その倫理観の欠如や政治思想の浅はかさなどの点ばかりでなく、「冷笑」と呼ばれる、人を小馬鹿にしたようなからかい方や、「論破」と呼ばれる、揚げ足取りまがいのディベート術など、その独特の態度が批判の対象とされることが多い。


 しかし彼自身はそうした批判を意に介することもなく、面白おかしくリベラル派を冷笑し、論破し続ける。するとその支持者は彼のそうした態度に一斉に喝采を送り、彼にならってリベラル派に反駁する。辺野古のツイートには多くの批判があったにもかかわらず、28万もの「いいね」が付けられ、彼の人気を一段と高めることになった。


 こうした「ひろゆき人気」の背後には何があるのだろうか。




☆☆☆☆☆☆☆




 では、以下はリンク先の本編をどうぞ。




https://websekai.iwanami.co.jp/posts/7067




合掌。

2023-03-13 | 純文学って何?


 思えばバブル前夜の80年代初頭、放課後の高校の図書室で見つけた気色わるい表紙の新潮文庫版『死者の奢り・飼育』一冊が、それまでふつうの理系志望であった私を「文学」などという冥府魔道に引きずり込んだのであった。サルトルに学んだあの文体はあまりに強烈すぎて、下手に真似すると自分を見失いそうだから模倣したことこそなかったが、しかし大江健三郎という存在はつねに私にとっての文学宇宙の中心にあった。いわば巨大な北極星だった。このところ「純文学」に疑念を抱いて「物語(ロマン)」に傾斜しつつあるのだけれど、それでも大江さんの小説のことを忘れたことはない。中上健次があれだけ野放図に自らの文学を追求することができたのも、大江健三郎という先達があってのことだ。また村上春樹にしても、『1973年のピンボール』なるタイトルが『万延元年のフットボール』のパロディーであることからも知られるとおり、大江文学の軽妙な裏返しという面がある。大江さんなくして今日の日本の現代文学はなかった。ご冥福をお祈りいたします。



右を向いても左を見ても……。

2023-03-10 | 戦後民主主義/新自由主義
 右を向いても左を見ても、気持ちの滅入ることばかり……。なんてな。


 今日は「東京大空襲」のあった日ですね。空襲といえば、うちの父親も幼児の頃に実家を焼かれて、しかも家長(ぼくの祖父)が出征中だったんで大変に難儀をしたと言ってましたが……。
 空き時間にネットを見ていたら、




🇩🇪SVX
@88_svx
100回を超える東京空襲では次のような出来事があった。
…新宿御苑には市民が殺到したが、守衛は門を閉め市民を入れなかった。理由を問う市民に守衛は「陛下の芋が植えてある」と答えたため、市民は激高し門を打ち壊しにかかった。結局門は開放され市民は御苑内に避難した…


🇩🇪SVX
@88_svx
芋以下なんだよ、大日本帝国時代の臣民は。




 というツイートがあったんだけど、ツイートの常で、出典が書かれていない。この話、ぼくも以前に何かで見た気がするんだけどな……。何だったろう。……と思って調べたら、何のことはない、日本版ウィキペディアでした。でも、注記を見たら、さらにその出典は、『新版 東京を爆撃せよ―米軍作戦任務報告書は語る』(奥住喜重・早乙女勝元 三省堂 2007年)と記されている。ぼくはその本を読んでないけど、その他にこのエピソードを記載した書籍とか資料ってあるんだろうか。中公文庫や講談社学術文庫などの、アマチュア向けの歴史書には書かれてなかったと思うけど。
 まあ、あまり表立って宣伝したいエピソードじゃないってのはわかりますがね。
 かつて大日本帝国の陸軍においては、「馬」や「銃」よりも一兵卒の命のほうがずっと軽かった……というのは、戦記ものの小説やドラマや手記でさんざん見たけど(ぼくなんかの子供の頃にはテレビドラマでもそんな話を当たり前のようにやっていた)、一般の国民が「芋」以下というのはなかなかにインパクトがありますね。
 爆撃したのはもちろんアメリカの飛行機だけど、臣民に対する大日本帝国の居丈高な姿勢が被害を大きくした面は確実にあって……。
 「国民主権」と「基本的人権」に改めて感謝……。とはいえ昨今はまた「戦前」に戻そうとする人たちが前面に出張ってきてますが。




 あと、これはふと思いついたことなんで、話半分で聞いといて頂きたいんだけど、少し前から、SDGs、SDGsとむやみに喧しいでしょう? うさんくさいなあ、これって一体なんだろう、どうせまた「あの連中」のカネ儲けのネタだろうけど……なんて思っていたけども、どうやらあれ、「酪農」やら「農業」といった、国の根幹を支える産業を潰していこうという国際的陰謀(出たッ! 陰謀論!)じゃないかって気がしてきた。
 それでどっさり輸入をさせて、国富を使わせて、あげく臣民には……あ、じゃなかったいちおう「国民」でしたね。民主主義(笑)国家の……「国民」には、コオロギだの何だの食わせとけって話じゃないのと、いやさっきも言ったとおり、これはあくまでふと思いついた妄想なんで、さらっと聞き流して頂けたら幸いなんですが。



皆川博子・作品リスト(不完全版 2010年代初頭あたりまでのもの)

2023-03-09 | 物語(ロマン)の愉楽
 西欧の近代社会で生まれ、明治期に日本が輸入した「小説」という制度は、坪内逍遥・二葉亭四迷から始まり、漱石・鴎外らを経て現在に至っているが(我ながらおそろしく荒っぽい要約だとは思うが、先を急ぐのでご寛恕のほど)、文学史的に「正系」とされるその「純文学≒近代/現代小説」とはまた別の領域に、「物語(ロマン、と振り仮名をふっておこう)」と呼ぶべきジャンルがある。こちらは「純文学」と違って「とにかく読んで面白い。」のが身上であり、とうぜんながら市場としても「純文学」を凌駕している。早い話、大江健三郎を一切読んだことがない人はいっぱいいても、司馬遼太郎を一作たりとも読んでない人は滅多にいまい。
 いまの日本の作家のうち、物語(ロマン)の作り手として、質量ともに他の追随を許さないのは皆川博子女史だ。ぼくは長らく「純文学」の信奉者で、ずっと「物語(ロマン)」を敬して遠ざけていたため皆川さんを知ることが遅く、或るアンソロジーにて短篇にふれたのが最初の出会いであった。およそ8年まえ、2015(平成27)年のことだ。
 その頃にネットであれこれ調べて、大切なものはワードに移しておいたのだが、前回のPCのクラッシュの折にほとんどが失われてしまった。その中には、もうネット上から消えてしまった情報も少なくない。
 このたびPCを整理していたら、「皆川博子・作品リスト」と題したワード文書が出てきた。わかりやすく一覧になっており、しかも、ずいぶん詳しい。短編集の収録作などもきちんと網羅してある。しかるにこれが、確認したところ、いまネット上では見当たらない。アドレスや出典などを記録していないため、どなたが作成されたものかは不明なのだが、これは文化の向上に資するものだから、ぜひアップしておくべきだと思った。
 ただし、このとおりの事情ゆえ、内容そのものはいささか古い。ほぼ2010年初頭あたりまでの情報である。それと、収録作リストの表記が、行分けであったり、一列にまとめて書き連ねたりと、必ずしも一貫していない。
 皆川さんはこの後も連載を抱え、精力的に新作を発表し続けておられるし(その多くが重量級の長編で、もちろん、ほとんどが書籍として刊行されている)、文庫化されていない初期~中期の作品を集めた「皆川博子コレクション」なる選集も日下三蔵氏によって企画された。いちど絶版になったものの、他の出版社で復刊した作品もあれば、電子書籍化も進んでいる。
 本来ならば、そういったことも加えてより充実したリストに仕上げてアップするのが望ましいのだが、なかなか時間も取れないし、そうこうするうちまたPCが壊れでもしたらばかばかしいので、とりあえずの処置であります。
 そもそも皆川作品について何かしら記事を書きたいと思いつつ、何年も果たせないでいるのが実情なのだ。対象が巨きすぎるとそうなる。このリストを一瞥するだけでも、その巨きさの片鱗がうかがえるのではないか(初期のころの作品には、○○殺人事件といった、いかにも安手のミステリっぽい表題が多いけれども、これはシン・ゴジラでいうところの「第一形態」で、あとになるほど、文体も中身も桁違いに凄くなっていく)。






☆☆☆☆☆☆☆






<凡例>


番号
『題名』
作品備考
刊行年  表 題   出版社 出版形態   収録作品 

01
『海と十字架』
初単行本 児童向け長篇歴史小説
1972/10 海と十字架 偕成社(少年少女創作文学) 『海と十字架』
1983/10 海と十字架 偕成社文庫 『海と十字架』
2002/02 皆川博子作品精華 伝奇 時代小説編 白泉社 『海と十字架』収録

02
『トマト・ゲーム』
「トマト・ゲーム」は第70回直木賞候補作品 「アルカディアの夏」は第20回小説現代新人賞受賞
1974/03 トマト・ゲーム 講談社 「トマト・ゲーム」「アルカディアの夏」「獣舎のスキャット」「漕げよマイケル」「蜜の犬」
1981/12 トマト・ゲーム 講談社文庫 「トマト・ゲーム」「アイデースの館」「遠い炎」「アルカディアの夏」「花冠と氷の剣」「漕げよマイケル」

03
『ライダーは闇に消えた』
初の長篇ミステリー作品
1975/03 ライダーは闇に消えた 講談社 『ライダーは闇に消えた』

04
『水底の祭り』

1976/06 水底の祭り 文藝春秋 「水底の祭り」「牡鹿の首」「紅い弔旗」「鏡の国への招待」「鎖と罠」
1986/12 水底の祭り 文春文庫 「水底の祭り」「牡鹿の首」「紅い弔旗」「鏡の国への招待」「鎖と罠」

05
『夏至祭の果て』
第76回直木賞候補作品
1976/10 夏至祭の果て 講談社 『夏至祭の果て』

06
『祝婚歌』

1977/05 祝婚歌 立風書房 「疫病船」「魔術師の指」「遠い炎」「海の耀き」「祝婚歌」

07
『薔薇の血を流して』

1977/12 薔薇の血を流して 講談社 「鳩の塔」「薔薇の血を流して」「モンマルトルの浮彫」
1986/09 薔薇の血を流して 徳間文庫 同上
1996/05 薔薇の血を流して 講談社文庫 同上

08
『光の廃墟』

1978/04 光の廃墟 文藝春秋 『光の廃墟』
1998/07 光の廃墟 文春文庫 『光の廃墟』

09
『冬の雅歌』

1978/11 冬の雅歌 徳間書店 『冬の雅歌』

10
『花の旅 夜の旅』

1979/12 花の旅 夜の旅 講談社 『花の旅 夜の旅』
1986/12 奪われた死の物語 講談社文庫 『花の旅 夜の旅』改題
2001/08 花の旅 夜の旅 扶桑社文庫昭和ミステリ秘宝 『花の旅 夜の旅』に復題。併録『聖女の島』

11
『彼方の微笑』

1980/01 彼方の微笑 集英社 『彼方の微笑』
2003/06 彼方の微笑 創元推理文庫 『彼方の微笑』

12
『虹の悲劇』

1982/01 虹の悲劇 トクマノベルズ 『虹の悲劇』
1987/01 虹の悲劇 徳間文庫 『虹の悲劇』

13
『炎のように鳥のように』

1982/05 炎のように鳥のように 偕成社(偕成社の創作文学) 『炎のように鳥のように』
1993/08 炎のように鳥のように 偕成社文庫 『炎のように鳥のように』

14
『霧の悲劇』

1982/09 霧の悲劇 トクマノベルズ 『霧の悲劇』
1989/08 霧の悲劇 徳間文庫 『霧の悲劇』

15
『巫女の棲む家』

1983/03 巫女の棲む家 中央公論社C★NOVELS 『巫女の棲む家』
1985/08 巫女の棲む家 中公文庫 『巫女の棲む家』

16
『知床岬殺人事件』

1984/01 知床岬殺人事件 講談社ノベルス 『知床岬殺人事件』(副題に「~流氷ロケ殺人行」)
1987/02 知床岬殺人事件 講談社文庫 『知床岬殺人事件』

17
『相馬野追い殺人事件』

1984/07 相馬野追い殺人事件 トクマノベルズ 『相馬野追い殺人事件』
1990/05 相馬野追い殺人事件 徳間文庫 『相馬野追い殺人事件』

18
『壁 旅芝居殺人事件』
第38回日本推理作家協会賞長編賞受賞作品
1984/09 壁 旅芝居殺人事件 白水社 『壁 旅芝居殺人事件』
1987/09 旅芝居殺人事件 文春文庫 『壁 旅芝居殺人事件』「瑠璃燈」「奈落」「雪衣」「黒塚」「楽屋」「花刃」
1984/09 壁 旅芝居殺人事件 双葉文庫(日本推理作家協会賞受賞作全集) 『壁 旅芝居殺人事件』

19
『愛と髑髏と』

1985/01 愛と髑髏と 光風社出版 「風」「悦楽園」「猫の夜」「人それぞれに噴火獣」「舟歌」「丘の上の宴会」「復讐」「暁神」
1991/11 愛と髑髏と 集英社文庫 同上

20
『光源氏殺人事件』

1985/06 光源氏殺人事件 講談社ノベルス 『光源氏殺人事件』(副題に「~古典に隠された暗号文」)
1992/07 光源氏殺人事件 講談社文庫 『光源氏殺人事件』

21
『恋紅』
第95回直木賞受賞作品
1986/03 恋紅 新潮社 『恋紅』
1989/04 恋紅 新潮文庫 『恋紅』
1994/04 恋紅(上下) 埼玉福祉会 『恋紅』(大活字本)

22
『世阿弥殺人事件』

1986/03 世阿弥殺人事件 トクマノベルズ 『世阿弥殺人事件』
1994/07 世阿弥殺人事件 徳間文庫 『世阿弥殺人事件』

23
『妖かし蔵殺人事件』

1986/04 妖かし蔵殺人事件 中央公論社C★NOVELS 『妖かし蔵殺人事件』
1989/10 妖かし蔵殺人事件 中公文庫 『妖かし蔵殺人事件』

24
『会津恋い鷹』

1986/09 会津恋い鷹 講談社 『会津恋い鷹』
1993/08 会津恋い鷹 講談社文庫 『会津恋い鷹』

25
『忠臣蔵殺人事件』

1986/12 忠臣蔵殺人事件 トクマノベルズ 『忠臣蔵殺人事件』
1993/12 忠臣蔵殺人事件 徳間文庫 『忠臣蔵殺人事件』

26
『殺意の軽井沢・冬』

1987/07 殺意の軽井沢・冬 祥伝社ノン・ポシェット 『殺意の軽井沢・冬』

27
『花闇』

1987/08 花闇 中央公論社 『花闇』
1992/12 花闇 中公文庫 『花闇』
2002/12 花闇 集英社文庫 『花闇』

28
『変相能楽集』

1988/04 変相能楽集 中央公論社 「景清」「幽れ窓」「夜光の鏡」「冬の宴」「青裳」

29
『北の椿は死を歌う』

1988/04 北の椿は死を歌う 光文社カッパ・ノベルス 『北の椿は死を歌う』
1998/05 闇椿 光文社文庫 『北の椿は死を歌う』改題

30
『聖女の島』

1988/08 聖女の島 講談社ノベルス 『聖女の島』
1994/11 聖女の島 講談社文庫 『聖女の島』
2001/08 花の旅 夜の旅 扶桑社文庫昭和ミステリ秘宝 『聖女の島』『花の旅 夜の旅』
2007/10 聖女の島 講談社ノベルス(綾辻・有栖川復刊セレクション) 『聖女の島』(解説:恩田陸)

31
『二人阿国』

1988/08 二人阿国 新潮社 『二人阿国』

32
『みだら英泉』

1989/03 みだら英泉 新潮社 『みだら英泉』
1991/09 みだら英泉 新潮文庫 『みだら英泉』

33
『顔師・連太郎と五つの謎』

1989/11 顔師・連太郎と五つの謎 中央公論社 「春怨」「笛を吹く墓鬼」「ブランデーは血の香り」「牡丹燦乱」「消えた村雨」

34
『秘め絵燈籠』

1989/12 秘め絵燈籠 読売新聞社 「秘め絵燈籠」「蟹」「忘れ螢」「鬼灯」「小平次」「折鶴忌」「夜の舟」「風供養」「美童」「舞衣」「山路」
2000/12 秘め絵燈籠(上下) 埼玉福祉会 同上(大活字本)

35
『散りしきる花 恋紅・第二部』

1990/03 散りしきる花 新潮文庫 『散りしきる花』

36
『薔薇忌』
第3回柴田錬三郎賞受賞作品
1990/06 薔薇忌 実業之日本社 「薔薇忌」「祷鬼」「紅地獄」「桔梗合戦」「化粧坂」「化鳥」「翡翠忌」
1993/11 薔薇忌 集英社文庫 同上
1995/10 薔薇忌 埼玉福祉会 同上(大活字本)

37
『乱世玉響 蓮如と女たち』

1991/01 乱世玉響 蓮如と女たち 読売新聞社 『乱世玉響 蓮如と女たち』
1995/10 乱世玉響 蓮如と女たち 講談社文庫 『乱世玉響 蓮如と女たち』
1991/01 乱世玉響 蓮如と女たち(上下) 埼玉福祉会 『乱世玉響 蓮如と女たち』(大活字本)

38
『鶴屋南北冥府巡』

1991/02 鶴屋南北冥府巡 新潮社 『鶴屋南北冥府巡』

39
『たまご猫』

1991/05 たまご猫 中央公論社 「たまご猫」「をぐり」「厨子王」「春の滅び」「朱の檻」「おもいで・ララバイ」「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」「雪物語」「水の館」「骨董屋」
1998/01 たまご猫 ハヤカワ文庫JA 同上

40
『絵双紙妖綺譚 朱鱗の家』

1991/09 絵双紙妖綺譚 朱鱗の家 角川書店 「沼太夫」「崖楼の珠」「朱鱗の家」「傀儡谷」「闇彩の女掛」「朧御輿」「水恋譜」「雙笛」「孔雀の獄」「繊夜」「寵蝶の歌」「葬蘰」
1993/07 うろこの家 角川ホラー文庫 同上

41
『幻夏祭』

1991/11 幻夏祭 読売新聞社 『幻夏祭』

42
『化蝶記』

1992/10 化蝶記 読売新聞社 「化蝶記」「月琴抄」「橋姫」「水の女」「日本橋夕景」「幻の馬」「がいはち」「生き過ぎたりや」

43
『妖櫻記』

1993/03 妖櫻記(上・下) 文藝春秋 『妖櫻記』
1997/02 妖櫻記(上・下) 文春文庫 『妖櫻記』

44
『骨笛』

1993/07 骨笛 集英社 「沼猫」「月ノ光」「夢の雫」「溶ける薔薇」「冬薔薇」「噴水」「夢の黄昏」「骨笛」
1996/11 骨笛 集英社文庫 同上

45
『瀧夜叉』

1993/12 瀧夜叉 毎日新聞社 『瀧夜叉』
1998/04 瀧夜叉 文春文庫 『瀧夜叉』

46
『妖笛』

1993/12 妖笛 読売新聞社 「妖笛」「七本桜」「殺生石」「二人静」「松虫」「小袖曽我」「夏一夜」「箸犬」「あらたま草紙」「灼紅譜」

47
『あの紫は わらべ唄幻想』

1994/05 あの紫は わらべ唄幻想 実業之日本社 「薔薇」「百八燈」「具足の袂に」「桜月夜に」「あの紫は」「花折りに」「睡り流し」「雪花散らんせ」

48
『悦楽園』

1994/09 悦楽園 出版芸術社ふしぎ文学館 「まどろみの檻」「疫病船」「水底の祭り」「風狩り人」「聖夜」「獣舎のスキャット」「蜜の犬」「反聖域」「紅い弔旗」「悦楽園」

49
『巫子』

1994/12 巫子 学研ホラーノベルズ 「冬薔薇」「夜の声」「骨董屋」「流刑」「山神」「幻獄」「山木蓮」「冥い鏡の中で」「巫子」
2000/12 巫子 学研M文庫 同上

50
『写楽』

1994/12 写楽 角川書店 『写楽』
1996/03 写楽 角川書店 (Asuka comics DX) 『写楽』のコミック版。画・大竹直子
2007/11 写楽 小池書院 『写楽』のコミック版・復刻。画・大竹直子

51
『みだれ絵双紙 金瓶梅』

1995/03 みだれ絵双紙 金瓶梅 講談社 『みだれ絵双紙 金瓶梅』

52
『新・今川記 戦国幻野』

1995/09 新・今川記 戦国幻野 講談社 『新・今川記 戦国幻野』
1998/09 戦国幻野 新・今川記 講談社 『新・今川記 戦国幻野』改題

53
『雪女郎』

1996/01 雪女郎 読売新聞社 「雪女郎」「少年外道」「吉様いのち」「闇衣」「十五歳の掟」「夏の飾り」

54
『花櫓』

1996/07 花櫓 毎日新聞社 『花櫓』
1999/09 花櫓 講談社文庫 『花櫓』

55
『笑い姫』

1997/03 笑い姫 朝日新聞社 『笑い姫』
2000/08 笑い姫 文春文庫 『笑い姫』

56
『妖恋 男と女の不可思議な七章』

1997/07 妖恋 PHP研究所 「心中薄雪桜」「螢沢」「十六夜鏡」「春禽譜」「妖恋」「夕紅葉」「濡れ千鳥」
2004/11 妖恋 埼玉福祉会 同上(大活字本)

57
『死の泉』
第32回吉川英治文学賞受賞作品
1997/10 死の泉 早川書房ハヤカワ・ミステリ・ワールド 『死の泉』
2001/04 死の泉 ハヤカワ文庫JA 『死の泉』

58
『皆川博子集』

1998/04 皆川博子集 リブリオ出版 「ガラスの柩」「花刃」「木蓮寺」「化蝶記」「朱の檻」(大活字本)

59
『ゆめこ縮緬』

1998/05 ゆめこ縮緬 集英社 「文月の使者」「影つづれ」「桔梗闇」「花溶け」「玉虫抄」「胡蝶塚」「青火童女」「ゆめこ縮緬」
2001/04 ゆめこ縮緬 集英社文庫 同上

60
『結ぶ』

1998/11 結ぶ 文藝春秋 「結ぶ」「湖底」「水色の煙」「水の琴」「城館」「水族写真館」「レイミア」「花の眉間尺」「空の果て」「川」「蜘蛛時計」「火蟻」「UBuMe」「心臓売り」

61
『朱紋様』

1998/12 朱紋様 朝日新聞社 「雨夜叉」「影かくし」「炎魔」「朱紋様」「雲母橋」「恋すてふ」「露とこたへて」「木蓮寺」「仲秋に」「春情指人形」「みぞれ橋」

62
『鳥少年』

1999/10 鳥少年 徳間書店 「火焔樹の下で」「卵」「血浴み」「指」「黒蝶」「密室遊戯」「坩堝」「サイレント・ナイト」「魔女」「緑金譜」「滝姫」「ゆびきり」「鳥少年」

63
『溶ける薔薇』

2000/02 溶ける薔薇 青谷舎 女流ミステリー作家シリーズ1 「遠い炎」「化鳥」「水の館」「溶ける薔薇」「殺生石」「暁けの綺羅」「花折に」

64
『摂 美術、舞台そして明日』

2000/09 摂 美術、舞台そして明日 毎日新聞社 『摂 美術、舞台そして明日』(ノンフィクション)

65
『ジャムの真昼』

2000/10 ジャムの真昼 集英社 「森の娘」「夜のポーター」「ジャムの真昼」「おまえの部屋」「水の女」「光る輪」「少女戴冠」

66
『皆川博子作品精華 迷宮 ミステリー編』

2001/10 皆川博子作品精華 迷宮 ミステリー編 白泉社 「漕げよマイケル」「蜜の犬」「紅い弔旗」「地獄の猟犬」「水底の祭り」「疫病船」「火焔樹の下で」「私のいとしい鷹」「舟唄」「反聖域」「夜の深い淵」「孤独より生まれ」「ラプラスの悪魔」「黒塚」「春の滅び」「化粧坂」「水の館」「廃兵院の青い薔薇」(編集:千街晶之)

67
『皆川博子作品精華 幻妖 幻想小説編』

2001/12 皆川博子作品精華  幻妖 幻想小説編 白泉社 「風」「景清」「月琴抄」「文月の使者」「水の女」「桔梗闇」「あの紫は」「丘の上の宴会」「幽れ窓」「月ノ光」「空の色さえ」「祷る指」「ゆびきり」「メリーゴーラウンド」「流刑」「骨董屋」「たまご猫」「をぐり」「冬の宴」「カッサンドラ」「エレエヌ」「お七」「トリスタン」「花の眉間尺」「猫の夜」「UBuMe」「砂嵐」「結ぶ」「雪花散らんせ」「ひき潮」(編集:東雅夫)

68
『皆川博子作品精華 伝奇 時代小説編』

2002/01 皆川博子作品精華  伝奇 時代小説編 白泉社 『朱鱗の家』(「沼太夫」「崖楼の珠」「朱鱗の家」「傀儡谷」「闇彩の女掛」「朧御輿」「水恋譜」「雙笛」「孔雀の獄」「繊夜」「寵蝶の歌」「葬蘰」)「俗謡 大和撫子怨み節」「渡し舟」「風の猫」「泥小袖」「土場浄瑠璃の」「黒猫」「清元 螢沢」『海と十字架』(編集:日下三蔵)

69
『冬の旅人』

2002/05 冬の旅人 講談社 『冬の旅人』
2005/04 冬の旅人(上下) 講談社文庫 『冬の旅人』

70
『総統の子ら』

2003/10 総統の子ら 集英社 『総統の子ら』
2006/12 総統の子ら(上・中・下) 集英社文庫 『総統の子ら』

71
『猫舌男爵』

2004/03 猫舌男爵 講談社 「水葬楽」「猫舌男爵」「オムレツ少年の儀式」「睡蓮」「太陽馬」

72
『薔薇密室』

2004/09 薔薇密室 講談社 『薔薇密室』
2012/04 薔薇密室 ハヤカワ文庫 『薔薇密室』

73
『蝶』

2005/12 蝶 文藝春秋 「空の色さえ」「蝶」「艀」「想ひ出すなよ」「妙に清らの」「龍騎兵は近づけり」「幻燈」「遺し文」
2008/12 蝶 文春文庫 同上

74
『絵小説』
画:宇野亞喜良
2006/07 絵小説 集英社 「赤い蝋燭と……」「美しき五月に」「沼」「塔」「キャラバン・サライ」「あれ」

75
『伯林蝋人形館』

2006/08 伯林蝋人形館 文藝春秋 『伯林蝋人形館』(以上全て蝋は正字)
2009/08 伯林蝋人形館 文春文庫 『伯林蝋人形館』(以上全て蝋は正字)

76
『聖餐城』

2007/04 聖餐城 光文社 『聖餐城』
2010/04 聖餐城 光文社文庫 『聖餐城』

77
『倒立する塔の殺人』

2007/11 倒立する塔の殺人 理論社ミステリーYA! 『倒立する塔の殺人』
2011/12 倒立する塔の殺人 PHP文庫 『倒立する塔の殺人』

78
『少女外道』

2010/05 少女外道 文藝春秋 「少女外道」「巻鶴トサカの一週間」「隠り沼の(こもりぬまの)」「有翼日輪」「標本箱」「アンティゴネ」「祝祭」

79
『開かせていただき光栄です』

2011/07 開かせていただき光栄です DILATED TO MEET YOU 早川書房ハヤカワ・ミステリ・ワールド 『開かせていただき光栄です DILATED TO MEET YOU』

80
『マイマイとナイナイ』
宇野 亜喜良:絵  東 雅夫:編
2011/10 マイマイとナイナイ 岩崎書店 怪談えほん 『マイマイとナイナイ 』

81
『双頭のバビロン』

2012/04 双頭のバビロン 東京創元社 『双頭のバビロン』

82
『ペガサスの挽歌』

2012/10 ペガサスの挽歌 烏有書林 ──シリーズ 日本語の醍醐味(4) 初期児童文学作品(「花のないお墓」「コンクリ虫」「こだま」「ギターと若者」)「地獄のオルフェ」「天使」「ペガサスの挽歌」「試罪の冠」「黄泉の女」「声」「家族の死」「朱妖」






皆川博子作品精華「幻妖」―幻想小説編



景清
月琴抄
文月の使者
水の女
桔梗闇
あの紫は
丘の上の宴会
幽れ窓
月ノ光
空の色さえ
祷る指
ゆびきり
メリーゴーラウンド
流刑
骨董屋
たまご猫
をぐり
冬の宴
カッサンドラ
エレエヌ
お七
トリスタン
花の眉間尺
猫の夜
U Bu Me
砂嵐
結ぶ
雪花散らんせ
ひき潮






『皆川博子作品精華 迷宮 ミステリー編』

2001/10 皆川博子作品精華 迷宮 ミステリー編 白泉社 「漕げよマイケル」「蜜の犬」「紅い弔旗」「地獄の猟犬」「水底の祭り」「疫病船」「火焔樹の下で」「私のいとしい鷹」「舟唄」「反聖域」「夜の深い淵」「孤独より生まれ」「ラプラスの悪魔」「黒塚」「春の滅び」「化粧坂」「水の館」「廃兵院の青い薔薇」(編集:千街晶之)

67
『皆川博子作品精華 幻妖 幻想小説編』

2001/12 皆川博子作品精華  幻妖 幻想小説編 白泉社 「風」「景清」「月琴抄」「文月の使者」「水の女」「桔梗闇」「あの紫は」「丘の上の宴会」「幽れ窓」「月ノ光」「空の色さえ」「祷る指」「ゆびきり」「メリーゴーラウンド」「流刑」「骨董屋」「たまご猫」「をぐり」「冬の宴」「カッサンドラ」「エレエヌ」「お七」「トリスタン」「花の眉間尺」「猫の夜」「UBuMe」「砂嵐」「結ぶ」「雪花散らんせ」「ひき潮」(編集:東雅夫)

68
『皆川博子作品精華 伝奇 時代小説編』

2002/01 皆川博子作品精華  伝奇 時代小説編 白泉社 『朱鱗の家』(「沼太夫」「崖楼の珠」「朱鱗の家」「傀儡谷」「闇彩の女掛」「朧御輿」「水恋譜」「雙笛」「孔雀の獄」「繊夜」「寵蝶の歌」「葬蘰」)「俗謡 大和撫子怨み節」「渡し舟」「風の猫」「泥小袖」「土場浄瑠璃の」「黒猫」「清元 螢沢」『海と十字架』(編集:日下三蔵)












現代詩殺人事件 ポエジーの誘惑 (光文社文庫)




(収録作品)オフィーリアの埋葬(大岡昇平)/才子佳人(武田泰淳)/中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜萃(三島由紀夫)/『私が犯人だ』(山口雅也)/髪切虫(夢野久作)/変装綺譚(牧野信一)/冥府燦爛(塚本邦雄)/エピクロスの肋骨(澁澤龍彦)/あの紫は(皆川博子)/パセリ・セージ・ローズマリーそしてタイム(竹本健治)/銀河四重奏のための6つのバガテル(佐藤弓生)/詩人の生涯(安部公房)/十二号(小沼丹)/永遠の旅人(倉橋由美子)/干からびた犯罪(中井英夫)/海(なだいなだ)/大きな赤い太陽(柘植光彦)/いちめんのなのはな(出久根達郎)/犯人(太宰治)




短歌殺人事件


•アイボリーの手帖 / 仁木悦子
•たづたづし / 松本清張
•明治村の時計 / 戸板康二
•葡萄果の藍暴き昼 / 赤江瀑
•戻り川心中 / 連城三紀彦
•杜若の札 / 海渡英祐
•魔窟の女 / 伊井圭
•野山獄相聞抄 / 古川薫
•お七 / 皆川博子
•復讐の美学 / 寺山修司
•月の都 / 倉橋由美子




朝日新聞社 恋物語

格子戸の内
人ちがい
早春の香り
お見合い(古井由吉)
誕生
クラゲ


柳絮(増田みず子)
白い言葉
帰り道
恋の時間
初恋(連城三紀彦)
雑草の庭
初夏の向日葵
胡蝶蘭の夢(大原まり子)

プレゼント
鉛筆
お守り(清水義範)
ぼたん
ばか
運命の恋人
川(川上弘美)
椿の寺
夜の向日葵
コスモス街道
冬の紅葉(辻井喬)
早朝の散歩
内緒
三年目
ピンポン(乃南アサ)


風(赤江瀑)
カッサンドラ
エレエヌ
お七
トリスタン(皆川博子)
道祖神
聖バレンタイン
おくどさん
ひっぱり地蔵(芦原すなお)
夢の歌

級友
マルハナバチ(津島佑子)



Spectrum Rim  GOMA&JUNGLE RHYTHM SECTION

2023-03-03 | 雑(youtube/パソコン/将棋。ほか)



 どんなEDMよりEDM。どんなトランスよりトランス。だと思いますね私は。
 否が応でも体が揺れる。聴き終わる頃には酩酊状態。そんな感じ。
 GOMA氏はオーストラリア先住民族の伝統楽器「ディジュリドゥ」の奏者で、画家でもある(このイラストはご本人の手になるものではない。もっと抽象的な作風)。