ありがちな“カフェ系”とは
ひと味違いました。
「さいはてにて -やさしい香りと待ちながら-」69点★★★★
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さいはての海辺の町。
遠い昔、父と暮らした古い舟小屋に
岬(永作博美)がやってきて、焙煎珈琲店を始める。
向かいにある民宿の窓からは
シングルマザーの絵里子(佐々木希)の小学生の娘と息子が、
そんな岬をじっと見つめていた――。
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ホウ・シャオシェン作品の助監督などを務めた
台湾の女性監督が
日本のスタッフと能登半島で撮った作品。
ゆったりとした田舎の海辺のコーヒー屋……と言ってもカフェじゃなく、
本格焙煎珈琲。
店では試飲のみでネット販売が中心っぽく
ゆえに、話の基本が
「カフェにいろんな人々がやって来て……」系ではない。
そこだけでも、よし!(笑)
SLの心臓部のようなハードな焙煎機を操る
永作博美氏のぴしっとした感じと
映像のスッと、しんとした感じと良く合っているし
宮沢賢治の「よだかの星」も
単なるイメージや味付けでなく、ちゃんと意味を持って
物語に編み込まれている。
佐々木希氏も二児のシングルマザーを
まずまずこなしている……んだけど
やっぱり田舎にこんなすらっとした美人がいたら
相当な騒ぎになると思う(笑)
でも、彼女もともと秋田出身だそうで。
けっこうこういう場所にこういうお嬢さん
いるのかもしれませんね。
★2/28(土)から全国で公開。
「さいはてにて -やさしい香りと待ちながら-」公式サイト