ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

RBG 最強の85才

2019-05-07 23:28:19 | あ行

RGB、じゃありません。

いまや、世界の“アイコン”女史ですぞ。

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「RBG 最強の85才」69点★★★★

 

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3月に公開された「ビリーブ  未来への大逆転」のモデル張本人、

85歳にして現役の米・最高裁判事である

ルース・ベーダ・ギンズバーグ(略してRBG)のドキュメンタリーです。

 

1933年にニューヨークで生まれた彼女は

まだ女性が学ぶことすら難しかった時代に大学に進み、

最大の理解者となる夫と出会い、

しかし「女性だから」ということで、一度は弁護士の道を諦めて

大学で教えていた。

 

でも、1970年代から「性差別」に対する裁判に関わり、

法律に異議を唱え、誰もに平等の権利を、と訴えて

今日まで闘ってきた。

 

#Me Tooも、彼女がいなければ道は開かかれなかった!

いまやRBGの顔を印刷したTシャツやマグカップなどグッズも大人気。

若者たちのアイコンになっているんです。

 

そんな彼女の道のりは、ほぼ映画「ビリーブ」そのまま。

逆に映画が「ホントに事実に基づいているんだ!」と感心してしまうほど。

なので

ドキュメンタリー映画としては

やや平凡な造りかな、と思ってしまったのは申し訳なかったかも。

 

それでも、なにより実際の彼女を見て

「ホントに、すごくきれいな人なんだ!」と、びっくりした。

小柄だけど、美人でパワフル。

80歳越えにして、いまもジム通いするシーンに感服しつつ

来る未来への勇気もいただいてしまった。

 

 

そしてドキュメンタリーで知ったのが

彼女が、いかにして今日に至るまでの「信念」を持ったのか、ということ。

 

彼女が17歳のときに亡くなったお母さんが

「淑女たれ。そして自立せよ」と教えたことが全てのはじまりだった、と知って

かなり感銘を受けました。

 

折しも、その著作を基にした「新聞記者」(6/28公開)も控える

東京新聞・望月衣塑子記者の『新聞記者』(角川新書)を読んだのですが

彼女の原点にも「母」の影響は大きかったよう。

 

うーむ。

なんだか娘と母の関係について、

いろいろ考えをめぐらせてしまう番長でありました。

 

★5/10(金)からヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカエリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開。

「RBG 最強の85才」公式サイト

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