監督はドキュメンタリー畑の人なのか。
なるほどねー。
「アメリカン・アニマルズ」69点★★★★
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2004年、米ケンタッキー州。
大学生のウォーレン(エヴァン・ピーターズ)とスペンサー(バリー・コーガン)は
退屈な日常に飽き飽きし
「特別な人間になりたい!」と夢見ていた。
そんなある日、二人は大学の図書館に
時価1200万ドル近い貴重な本があることを知る。
警備もさほどではない、一介の大学図書館に?
これは・・・・・・
盗んで、大金を手にして、自力で未来を掴むしかねえべ?
と、二人は仲間を引き入れ
大胆不敵な強盗計画を実行しようとするのだが――?!
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2004年に実際に起こった
大学生による「稀覯本強奪事件」を描いた作品です。
実話が基というので
ふむふむ、と観たのですが
う~ん、まず単純に
ちょっとイメージとは違った。
たとえばカンニング事件を描く「バッド・ジーニアス」(18年)のような、
軽妙かつマジでハラハラ&胸すく犯罪もの・・・・・・ではないんですよね。
計画も雑だし(笑)
ただ、冒頭の「実話基、ではなく、“実話そのもの”」という
テロップはホント。
というのも
実際に事件を起こした本人たちが
ガチで登場するという(すげえ!)。
どうやってくどいたんだろう?
証言する家族とかも、本物なんだよね? いや、家族は違うのか?
と、観ながら混乱もする
フィクション部分とリアルのこの交差は、ちょっとなかったな、という。
監督のバート・レイトン氏は
ドキュメンタリー畑で活躍してきた方だそうで
なるほどね、という感じ。
犯行までの運びが退屈なのも
「やるのか?」「マジでやるのか?」「やるだろ?」「ホントにやるのか?」――という
若者たちのリアルな逡巡、であるわけで。
実際に犯行は行われたのか?その結果は?――がミソなので
楽しめるとも思いますが
多分に、これは
「あんなことしちまった」という振り返りと「その結果」を見せつける
教訓譚だな、との印象になりました。
主犯の一人を演じるのが
不気味~な青年を演じ、めちゃくちゃ印象を残した
バリー・コーガンで
やっぱいいよね、彼!
★5/17(金)から新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開。