番長の2014年ベスト映画
「フランシス・ハ」の女優が主演。
こちらも鋭く、おもしろい。
「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ」76点★★★★
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大学でアーティストのコーディネーターとして働く
マギー(グレタ・ガーウィグ)は
仕事が表すように、面倒見がよい、いい女子。
しかし、恋愛が長続きしないのが悩みの種で
合理的な彼女は、友人(トラヴィス・フィメル)に頼み
シングルマザーになろうと試みる。
が、そんな矢先、マギーは大学で学者のジョン(イーサン・ホーク)と出会う。
いいムードになる二人だが、
彼にはバリキャリの妻(ジュリアン・ムーア)がいた――!
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「50歳の恋愛白書」レベッカ・ミラー監督。
正直、「50歳の~」は2012年のワーストに入ってますが(苦笑)
これは
「フランシス・ハ」の女優グレタ・ガーウィグのおかげ、おかげ。
インディペンデントっぽい“いまっぽさ”が加わっていて、すごくいい。
なにがいいかというと、
まず単なる「好きだ」「恋だ」という恋愛話でなく
人間の性格分析や、相手との相性における役割の違いなど、
人間関係の構造をしっかり抑えて、愉快にリアルに描いている点。
いや、そんな難しいことじゃなく
見れば「あるある!」と納得してもらえると思います。
マギー(グレタ・ガーウィグ)は「ついつい人の面倒を見てしまう」タイプで
彼女と恋に落ちるジョン(イーサン・ホーク)は
「我が道をゆく、人に伸ばしてもらう」タイプ。
でもジョンは自分より強烈キャラな妻(ジュリアン・ムーア)の前では
「彼女をサポートする側」に回っている。
人間って相手との関係でキャラを変えたりしてるし、
そこには、必ず「我慢」も生じる。
そこのストレス度合いで
関係が続くか、続かないか、が判断されるんじゃないかなあ。
まあ、そんな登場人物の描写とキャラ設定がうまいので
マギーとジョンの関係を単なる「不倫」「略奪」とは思わないし
その後、「元妻に、ジョンを返そう」という意外なる展開にも
共感できるんです。
なぜ、真面目な私ばかりが、割りをくうの?
別に人の面倒を見る役をしたいわけじゃないんだけど・・・。
そんな不器用なヒロインを
大またでドシッと立つグレタ・ガーウィグが好演してます。
え?褒め言葉になってない?
★1/21(土)から公開。
「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ」公式サイト