「ドライヴ」監督の新作です。
「ネオン・デーモン」70点★★★★
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モデルを目指して田舎町からロサンゼルスに出てきた
16歳のジェシー(エル・ファニング)。
本人は恥ずかしそうにオドオドするばかりだが
その美しさと存在感は
周囲が息をのむほど「完璧」だった。
すぐに有名カメラマンやデザイナーに見出された彼女は
成功を手にすると思えたが――?!
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田舎から出てきた無垢な少女モデル=エル・ファニングの
息してるだけで危うい
その存在感から、マジで目が離せない。
エル・ファニング自身は何もしていないのに
周囲に及ぼす、緊張感。
これは彼女の“不安定な完璧さ”で
成り立ってると思います。
「ドライヴ」(11年)で心酔させ
「オンリー・ゴッド」(13年)で突き落とした(笑)
1970年、デンマーク生まれ、
ニコラス・ウィンディング・レフン監督。
この人の世界は
本当に徹底してるなあ・・・と絶句しますね。
超越と美と悪趣味の、きわどいバランス。
悪趣味一歩手前のところでやめておけばいいのに、
そこを超えちゃうところが
本物のヘンタイなんだろうなあと(笑)
モチーフ的に
岡崎京子氏の「へルタースケルター」を想起させる点も興味深く。
冒頭の衝撃的なシーンからつかまれるし
(これが「やられた!」感、満点)
非常に稀有な映画なんだけど、
ただ、残るのは美の余韻と感覚・・・なんだよね。
ストーリーが弱いのが、ちと不満ではありましたが
たしかに“美”を見せてもらいました。
★1/13(金)からTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国順次公開。
「ネオン・デーモン」公式サイト