カッコいいんですけどね。
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「ア・フィルム・アバウト・コーヒー」59点★★★
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昨今話題のコーヒー業界の潮流「サードウェーブ」について
追うドキュメンタリー。
「ブルーボトルコーヒー」
「ハンサム・コーヒー」「スタンプタウン・コーヒー」といった
サードウェーブ系オーナーへのインタビューや
産地での取り組み、
さらに日本の喫茶店などを紹介しています。
ワシもいま家で豆、ガリガリと挽いてるし
清澄白河の「ブルーボトルコーヒー」に行ったクチですし(だって近所だし~。←言い訳。笑)
一体「サードウェーブ」ってなんなの?と
興味を持って観ました。
まず印象的なのは映像で
インスタグラムの加工か
雑誌「BRUTUS」誌面か?って感じで
粗めにスタイリッシュでカッコいい。
観ているだけで
コーヒーの香りも漂ってきそう。
通常の「コモディティコーヒー」と
産地や生産者にこだわった
「スペシャルティコーヒー」との違いは何か、などを
教えてくれます。
66分というコンパクトさも好感触で
カフェでコーヒーの香りとともに
流したりするといいと思うんですが
ただ「映画」としては
正直あまり描く内容がないのかなあという薄さ。
ルワンダなどでの一企業の取り組みを
紹介しただけな感もあるし
これでは企業ビデオかなあと、いう感じもする。
「スタイル」ばかりが印象に残る
モヤッと感がありましたが
コーヒー素人のワシが言っても詮無いので
今週発売の「週刊朝日」(12/18号)「ツウの一見」で
コーヒー業界の専門家で
ミカフェート代表の川島良彰さんにお話を伺いました。
なかなかに辛辣なご意見で
詳しくは誌面をご参照いただきたいのですが
教えていただいたのは
サードウェーブというのは
超・浅煎りで香りを重視したコーヒーだということ。
(ワシは深煎り好き~)
欧米の硬水だと平気でも
日本の軟水で同じようにするとかなり酸っぱく
レモン水のようになってしまったりもするそうです。
もちろん日本の水に合った淹れ方を
模索している方も多くいらっしゃるそうですが
とにかく
「スタイル」だけでなく
自分の目と舌と感覚で「本質」を見極めよう、とのお話をしていただき
まったくもって納得しました。
美術もコーヒーも
なにごとも「自分が何をいいと思うのか」。
ぶれないそこの基準が大事、ということであります。
★12/12(土)から新宿シネマカリテほか全国順次公開。
「ア・フィルム・アバウト・コーヒー」公式サイト