またひとつ、勉強になった。
「グローリー/明日への行進」70点★★★★
********************************
1964年。
キング牧師(デヴィッド・オイェロウォ)は
ノーベル平和賞を受賞した。
彼の貢献により
アメリカでは黒人も選挙権を持ち、人種差別を受けない
公民権法が制定された。
――が、
実際には、まだまだ差別はあり
黒人が有権者登録をしようとすると却下されたり
特に南部では、何千人もの黒人たちが殺されていた。
キング牧師は大統領に
黒人の選挙権を保障する法律を求めるが、拒絶される。
そこでキング牧師は
南部アラバマ州のセルマからモンゴメリーまで
非暴力のデモ行進をしようとするが――?!
********************************
本年度アカデミー賞主題歌賞を受賞した作品。
授賞式で歌ってましたね。
でもミュージカルではなく
どっかりとしたドラマです。
キング牧師がノーベル平和賞を受賞した
1964年から始まり、
翌年の“セルマの行進”の経緯を
静かに、じっくりと見せる。
「差別はまだある!」と訴えるキング牧師に
「もうこれ以上はできないよ」と
のらりくらりとするジョンソン大統領の交渉も延々と続く。
愚直なほどの直球!な作りなんですが
それこそが
ま~あ
牛歩のごとく進まない
大統領との交渉を辛抱強く行い、
一歩一歩を刻みながら進んだ、キング牧師の思いをなぞったんだろうなと思う。
描かれる黒人への差別も暴力は
あまりに不条理で、頭にくるけど
ほんの50年しか経ってない話なんですよねホント。
そしてこれが
いま身の回りにある様々な不条理に
いやでも重なる。
だからこそ
キング牧師も、彼らも
投げ出さずに、非暴力を貫き、よく戦ったものだと
痛く、深く感じ入りました。
★6/19(金)からTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開。
「グローリー/明日への行進」公式サイト