ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

LIFE IN A DAY 地球上のある一日の物語

2011-08-27 10:45:00 | ら行

ほんとに、うまくまとめたよなぁ、コレ。

「LIFE IN A DAY 地球上のある一日の物語」71点★★★☆


「あなたの2010年7月24日の、ひとコマを撮ってください」という
リドリー&トニー・スコット兄弟の呼びかけに応えて、

YouTubeに寄せられた
世界192ヵ国、4500時間分の映像。

そこから約330組の映像を選んで、
「ラストキング・オブ・スコットランド」の監督がまとめた映画です。


世界初の「ソーシャル・ネットワークムービー」だそうですが


正直なところ
「素人のホームムービーを断片的につないだのかなー」と
あまり期待してなかったんです。

が、しかし
ホントに上手に編集してあって驚きました!

これなら“映画”としてお金取れるね、確かに。

YouTube投稿者のセンスが、いいのかもしれないですが。


映画は7月24日の夜明け前から始まって、
世界中の人々のそれぞれの朝、
歯みがきに朝食作り、出勤風景などを
絶妙なカットワークで繋いでいきます。


同じ人の映像が切れ切れに出てきたりもするので、
ストーリーがつながっている感覚もあるし、

個々の映像はパーツじゃなく、
パート、って感じ。

日本からも採用された方が出てきます。
すごくいいパートを任されてます。


また「生の映像」だからこその
ユーモアと笑いにも溢れていて、

なかでも
出産(帝王切開)に立ち会ったらしいダンナが
カメラごとぶっ倒れるシーンには爆笑(笑)!


「いのちの食べ方」的、
ちょっと残酷なシーンもあるけれど、

普段見ているもの、見ていないものを均等に織り交ぜ、
異文化、生と死、平和と対立など、
緩急をつけた編集で、飽きさせません。


映る風景も風習も
どれもバラバラなんだけど
確かに感じるのは「みんな同じ地球で生きてる」ってこと。

製作者が伝えたかったことが
シンプルに、リアルに伝わるのがよかったです。

え?どうせならYouTubeで見たいって?
うーん、こりゃまいった(笑)。

映画館で見て損はしないはず、です!


★8/27からユナイテッド・シネマ豊洲ほか全国で公開。

「LIFE IN A DAY 地球上のある一日の物語」
コメント
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