ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

シュアリー・サムデイ

2010-06-19 00:45:05 | さ行
俳優・小栗旬の初監督作品です。

「シュアリー・サムデイ」46点★


あるライターさんに
「おもしろかった!」と言われて
見に行ったんですが

・・・すみませーん。ダメでした。


いえ、なんというか
映画としての形は思いのほか、きちんとしてるんです。

ただ、センスが合わなかっただけ。


幼なじみの高校3年生、
タクミ(小出恵介)、童貞のキョウスケ(勝地涼)ら5人組は

文化祭中止に抗議して
教室に立てこもり、爆弾を仕掛ける。

しかしハッタリのつもりの爆弾が
なんと大爆発!

それから3年――
高校を退学になった5人は
ハンパな人生を送っていた。

そんな折、
ヤクザになった仲間のカズオ(鈴木亮平)のせいで
彼らは思いもかけないトラブルに巻き込まれてしまい――?!


タイトルは「いつか、きっと」の意味。

小栗旬が10代のころから
構想していた“おバカ”な青春群像劇を
脚本家が組み立ててくれて、形になったそうです。


まず脇を固める俳優たちが
小栗監督ならではの豪華さ

「下妻物語」のスタッフによる装飾や
手島葵のウィスパーボイスな歌もよかった。

試写中もけっこうドッとウケるシーンがあり
(なぜか女性ばかり・・・しかもオバチャンぽい笑い声だったけど?


試写後も
「初めて(の監督作)にしては、ねえ!」と
みなさん好意的な感じだった。

それは同感。


比較したらなんだけど
「シーサイド・モーテル」より断然いいし
「私の優しくない先輩」より“できてる”と思う。


が、しかし!

私の肌には何もかもが合わなかったんです。


笑いのセンスも
勝地涼さんのはじけっぷりもタイミングも
セリフのしまらなさも

「フッ」と笑わせておいて
いやに過激なヤクザの暴力ネタに突き落とす
そのバランス感覚も。


いや、なにより最初のほうのシーンで
主演の小出恵介さんが抱えている買い物袋が
ひと昔前のフランス映画みたいな
紙袋なのからしてダメだった・・・。

しかもフランスパン、はみ出してるし!!(怒)


こんな些細なところに引っかかる
自分もどうかと思いますが

いや、こういう“スタイル”っぽさが
ダメだったんですねえ。



しかし、ヤクザの親玉役を



「リリー・フランキー・・・?まさかね・・・?」と
ずっと思って見てた自分(大失笑)。

お前が一番おバカじゃねえかって。


★7/17から全国で公開。
「シュアリー・サムデイ」公式サイト
コメント (4)
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