ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

華麗なるアリバイ

2010-06-13 00:05:28 | か行
最近、晴れの午後に
むしょうに飲みたくなるのがモヒート。

ラムとミントで出来たカクテルで
確か「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」かなにか
映画に出てきて、覚えたんですが

この映画にも、出てきたなあと。


「華麗なるアリバイ」70点★★★



フランスの小さな村にある
自然に囲まれた大邸宅。

そこに週末、9人の男女が集まった。

邸宅の主・上院議員とその妻が招いたのは
作家や彫刻家、
精神分析医とその妻・・・など。

だが実は精神分析医と彫刻家は愛人どおし。
そのほかの人々も
ちょっとワケありふう。

そして翌日。静かな午後に
一発の銃声が響き渡った――!



アガサ・クリスティの「ホロー荘の殺人」の映画化だそうですが
どんな話か忘れちゃってました(笑)。

フランス映画はクリスティを題材にすることが
ままあるようで
近くは「ゼロ時間の謎」(2007年)
記憶に新しい。


本作にも共通するのは
複雑なミステリーというよりも
“男と女の愛憎”を前に押し出してるところ。


しかも怒号飛び交うようなドロドロ劇でなく
うわべはサラッと流し
裏でしめやかに悪事が進行しているあたりが
実にフランスっぽくてイイ。


本作も言ってしまえば
「浮気男の自業自得」なんですが

登場人物がみな怪しく
たとえ道徳に反していてもどこか魅力的で
なかなか引きつけるドラマになってます。


出演者も
ミュウ=ミュウや


ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ

アンヌ・コンシニなど



「ああ~見たことある」という
フランス女優たちの競演が見ものだし

邸宅のインテリアや小道具など
ファッション的な楽しみも多い。

決して凝ったミステリじゃないのに
意外にあっさり騙されたのも
してやられた感じでした。

それにしても
あー
レッドロブスターのモヒート、飲みたいな~

★7月からBunkamura ル・シネマほかで公開。

「華麗なるアリバイ」公式サイト
コメント (2)
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