英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

Jアラートシステム……大丈夫なのか?

2022-10-05 18:25:09 | 時事
10月4日午前7時27分 Jアラート
「ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射されたものとみられます。建物の中、又は地下に避難してください」
対象地域:
北海道 大島町 利島村 新島村 神津島村 三宅村 御蔵島村 八丈町 青ヶ島村 小笠原村


NHKキャスターは上記の文章を繰り返すだけ。
しばらくして
「政府は屋外にいる場合は、近くの建物の中か、地下街や地下にある駅などに避難するように呼び掛けています。避難する建物はコンクリート造りなど頑丈なものが望ましいということですが、頑丈な建物がなければ、それ以外の建物に避難するよう呼びかけています」

午前7時29分 Jアラート
対象地域が北海道から青森県に変更
された。 NHKのコの字画面の情報では対象地域は北海道のまま

午前7時30分 エムネットの情報
「午前7時22分頃、北朝鮮から北海道、青森県の方向に発射されたものとみられます。建物の中、又は地下に避難してください」
と発表された
エムネット……国民保護法に基づく緊急事態が起きた時に、国が地方自治体や報道機関などにメールで連絡するために整備されたもの

午前7時27分 防衛省(午前7時34分にNHKの報)
「北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射された」と発表

NHKキャスター「防衛省は日本への影響がないか情報の収集を進めています」

午前7時29分 海上保安庁
「防衛省からの情報として“北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射された”」と発表
航行する船舶に対し、今後の情報に注意するよう呼びかけている


午前7時42分 Jアラート
「ミサイル通過。ミサイル通過。先程のミサイルは、午前7時29分頃、太平洋へ通過したものとみられます。不審なものを発見した場合には、決して近寄らず、直ちに警察や消防などに連絡してください」……後(のち)の報道では「午前7時28分~29分ごろ」
対象地域:
北海道 青森県


その後の報道(NHK『ニュース7』)
「午前7時44分ごろ東北地方の東 約3,200キロ落下か」

(7時45分以降は外出していたので、生のJアラートの発信や、“日本政府がいつ落下を確認したのか”は分かりません)

誤報やトラブルなど
東京都の島しょ部が対象になった
「何らかの不具合で島しょ部が対象となった」(内閣官房)

北海道と青森県の6市町村では防災行政無線などが機能せず、受け取った情報を住民に伝達できないトラブルが起きていた
・北海道恵庭市……無線機を更新したばかりの地域で音声が流れず
・北海道新ひだか町……Jアラートの受信機を修理中
・青森市……Jアラートに連動して登録者に緊急情報を届けるメール配信機能が機能せず、約20分後に手動で配信
・青森県平川市……新庁舎へ防災行政無線システムを移設する作業中

楽天モバイルによる緊急速報メールでも障害
 Jアラートの保守管理を請け負っていたNTTコミュニケーションズの設定ミスが原因


と、いろいろ不具合が起こっていた。
 対象地域が東京都の島しょ部になったのは、“何らかの不具合”によるモノと説明していたが……原因不明、分からないっていうこと!?
 そもそも、どういうシステムで対象地域を割り出しているのだろうか?
 発射地点、発射角度・速度、ミサイルの種類などから演算処理して地点をはじき出しているのなら、もっと詳細な情報が発せられてもいいはず。
 それとも、レーダー網や人工衛星がミサイルらしき飛行物体を感知して、発しているのだろうか?
 あるいは、日本、韓国、米国などの人為的諜報機関がミサイル発射を知らせるのか?(誰か教えてください)

 それと、対象地域の6市町村で警戒情報を伝達できなかったというのは、Jアラート関連の機材やシステムを更新中、移設中、修理中ということだが、一刻を争うという緊迫感がなかったのではないだろうか?


そもそも、Jアラートとは?
【以下は、総務省消防庁の『平成29年版 消防白書』の『特集10 全国瞬時警報システム(Jアラート)による情報伝達における課題と対応』のページによる】
正式名称は全国瞬時警報システムと言うらしい……へえ~「瞬時警報」ねえ?……
総務省消防庁の管轄……防衛省じゃないのか
システムの概要「弾道ミサイル攻撃に関する情報や緊急地震速報、津波警報、気象警報などの緊急情報を、人工衛星及び地上回線を通じて全国の都道府県、市町村等に送信し、市町村防災行政無線(同報系)等を自動起動することにより、人手を介さず瞬時に住民等に伝達するシステム」
 つまり、有事の際に住民が適切な避難を速やかに行うために、住民に正確な情報を迅速に伝達するためのシステムであって、ミサイル警戒システムではないという事。
 「弾道ミサイル攻撃に関する情報など国民保護に関する情報は内閣官房から」とあるので、内閣官房、あるいは内閣官房にミサイル情報を伝えたと思われる防衛省が緊急情報をJアラートシステムに乗せたということになる。
 だとすると、上述の対象地域に東京都島しょ部も含めたのは、自動発信ではなく、内閣官房(或いは防衛省)からの誤情報、誤操作ということになる。Jアラートの警戒情報に文言として「対象地域:北海道 大島町 利島村 新島村 神津島村 三宅村 御蔵島村 八丈町 青ヶ島村 小笠原村」となっているのだから、人為的なミスのような気がする。


………で、実はここからが、本記事の主題
 先日までのミサイル発射(ロフテッド軌道)に関する報で、「いつ、どこへ、何が(ミサイルと思われるとかいう表現)」があやふやで、遅いので不安に感じていたが、今回はミサイルが日本列島を横切ったという重大危機だというのに、その情報は貧弱だった。

《午前7時22分頃、北朝鮮が弾道ミサイル発射》
《7時28分ごろから7時29分ごろにかけて青森県上空》

ということだが、
Jアラートが「ミサイル発射」の情報を発したのは午前7時27分で、その1~2分後には青森県に達している。長くて2分しか猶予がない!
さらに、「ミサイルが青森上空を通過」という情報は午前7時42分。ミサイル通過さえもリアルタイムで確認できなかったのだろうか?


NHK『ニュース7』で伊藤俊幸教授(金沢工業大学虎ノ門大学院・海上自衛隊元海将)が
「万が一ミサイルが日本に着弾するような時には、自衛隊がそれを迎撃するという態勢を取っていますから、“正しく恐れる”ということが必要である」
豪語していたが、とても信じられない。


【弾道ミサイルについて】
・空気が非常に薄く、抵抗が少ない大気圏の高層や宇宙空間といった高々度を飛行
・弾道ミサイルの最高速度は毎秒約3km(マッハ約9)(航空自衛隊の要撃戦闘機F-15の最高速度の約4倍)
・大量破壊兵器(核・生物・化学兵器)を搭載できる
(詳しくは「弾道ミサイル解説のページ」


核を搭載していなくても、原発に着弾したら大惨事である。
命中する精度も知りたい。

大丈夫なのだろうか?大丈夫とはとても思えない………

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