英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『緊急取調室』 第2話

2014-01-24 21:58:06 | ドラマ・映画
予定では、『緊急取調室』と『隠蔽捜査』の第2話をまとめて「ドラマ雑感」で書こうと思いましたが、①『隠蔽捜査』の連続殺人現職警官編が2話であっさり終わってしまったこと、②『緊急取調室』が2話、3話と面白かったこともあり、少し遅くなりましたが、まず第2話をレビューします。

 と、その前に、『隠蔽捜査』について少々。
 若干、拍子抜けしたが、面白かった。警察の体面保持を重視する上層部の圧力に屈さない竜崎(杉本哲太)、伊丹(古田新太)のそれぞれの信念、友情、苦悩がぶつかり合う緊迫感が見ごたえあった。
 ただ、正義を貫き、それが都合の良い結果となり過ぎた点と、『半沢直樹』を意識したストーリー構成がちらほら感じられた点が気になった。
 警察署長(降格)としての、竜崎の活躍を期待したい。


『緊急取調室』第2話
黙る男
 被害者を刺した凶器を洗っているところを目撃され逮捕された杉田、しかし一言もしゃべらない。
 なぜ、しゃべられないのか?
 捜査の結果……「難病の娘の手術をしてやる。その代わりに、霞智子を殺せ」と医師に持ちかけられ殺人を犯した。自供すると、その医師が手術を取りやめるかもしれない。手術が終了するまでは、黙秘を続ける………と推測。
 実際は、医師が殺人を犯しているところを目撃した杉田は、執刀を条件で医師を庇っていた(目撃したことを黙っている)のだった。

 杉田役の林家正蔵がいい演技をしていた(落語よりうまい?……すみません、正蔵氏の落語を観たことありません)。
 今回のテーマは杉田の完全黙秘の理由の他に、その理由を知った緊急取調室のメンバーが、「真犯人(医師)逮捕は、手術終了後でよいのではないか?」という考えに囚われることがあった。
 主人公の有希子(天海祐希)は警察官として犯人逮捕は当然と、医師を逮捕する。他のメンバーも、心に重さを感じつつも、有希子の考えを否定しない。
 ただ一人、中田善次郎(大杉漣)だけは逮捕は手術後と主張した。若い刑事ならともかく、ベテラン刑事が人情を重んじ、面と向かって異議を唱えるというのは珍しいのではないだろうか?

 それはともかく、一刻も早く被疑者確保(逮捕)するのは正当のように思える。
 しかし、(置き換えが妥当かは微妙だが)犯人逮捕する際、近くを歩いていた無関係の人が発作を起こし倒れた。あるいは、逃亡の際、犯人が通行人を刺した。この時、犯人を追いかけていた刑事は、通行人の命を優先するのか、それとも、犯人逮捕を優先するのか?
 実際は分からないが、大抵のドラマでは、「人命優先」のように思える。だとすると、手術をすれば助かるのに、その手術をさせずに、逮捕してしまうのはどうなのだろうか?
 逃亡を許した場合、更に犯罪を重ねる可能性を考慮すべきであるが、この場合、犯人の確保は確実なのだから、逮捕を待ってもいいような気がする。
 まあ、このドラマのように、他の執刀医が現れる(執刀医を探す)ということ(手段)もあり、逮捕を伸ばすことが良いのかの疑問はある。
 また、杉田の娘の他にも多くの患者が待っている。逮捕を遅らせて、杉田の娘の手術だけ完了させるというのもおかしい。
 この際、刑務作業として「執刀」させるとか……。殺人犯に手術をしてもらうというのも抵抗があるかも。いや、子どもの命が助かるのなら……


【ストーリー】番組サイトより
 河原でモデル・霞智子(佐藤寛子)の死体が見つかり、さっそく被疑者が逮捕された。被疑者は遺体発見現場近くのコンビニエンスストアのトイレで、凶器と思われるスパナを洗っていた杉田英治(林家正蔵)。妻と中学生の娘を持つ電器店の店主だった。
 ところがこの杉田、捕まってから12時間が経過しても、捜査一課での取り調べに対して一言もしゃべらない。お手上げ状態になった捜査一課は、有希子(天海祐希)ら「緊急事案対応取調班(=キントリ)」に取り調べを要請。さっそく菱本(でんでん)と小石川(小日向文世)が、杉田の取り調べを始めることに。ところが、杉田は落ち着き払った態度で、相変わらず完全黙秘を貫く…。

 一方、捜査一課のもつなべコンビ、監物(鈴木浩介)と渡辺(速水もこみち)は聞き込みのため、杉田の妻・美紀(田中広子)を訪問。ところが、キントリに上がってきた報告には、これといって取り調べの切り札となるようなものがない。
 そんな中、このような状況下で美紀が店を営業していたことに引っ掛かる有希子。キントリに手柄を奪われたくないもつなべコンビが、何かを隠しているに違いない…。そう考えた有希子が2人を糾弾すると、杉田は真面目で仕事熱心な男で、近所の人々からも慕われていたことが判明する!しかも、杉田の娘・はるか(小芝風花)は重い心臓疾患を抱えているのだが、その娘の面倒も実によく見ていたというのだ。

 女を殺して黙秘を決め込む凶悪犯、病気の娘を気遣う優しい父親――どちらが本当の杉田なのか!?
 そんな中、はるかがようやく手術を受けられることになった。梶山管理官(田中哲司)の指示で、有希子は美紀にもう一度話を聞くべく、中田(大杉漣)とともに病院へ。そこではるかが発した“ある一言”、偶然出くわした意外な人物の話から、有希子は“いちばん立てたくない仮説”にたどり着いてしまう――。

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