英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『八重の桜』 第19話 「慶喜の誤算」

2013-05-12 21:39:53 | ドラマ・映画
大政奉還
 徳川家の存続のためにのみ下した慶喜の決断だったが、容保、曰く「天下万民の為、将軍家が下されたご英断だ」だそうだ。
 ここまで来ると、容保の忠義も、その上に「馬鹿」が付く。慶喜の真意は知っているのに、なぜそこまで尽くすのだろうか?

大政奉還によって共和制へ…政は諸侯会議の場で決める
 なまじ、この共和政が正しいやり方に思えるので始末に悪い。
 しかし、実情では大名が集まるまで薩摩が大人しくしているとは思えず、幕府方も爆発寸前で、一触即発状態を招く

 これを憂いた容保は、挙藩出陣の備えを命じる。


的を射た一家の会話
八重「大政奉還?……それは、なじょなことですか?」
権八「ご公儀が天下を朝廷にお返ししたつぅことだ」
八重「これまでは(天下を)お借りしていたんだべか?」
権八「…………」
尚之助「朝廷から(幕府が)庶政を委任されていたということです」
八重「将軍様がお辞めになんなら、会津は誰にお仕いすんのかし?
佐久「なじょなるんだ?」
権八「うまく収まって太平の世となるか、天下分け目の大いくさとなるか。だけんじょ、なにも騒ぐととはねぇ。我らは会津藩士として、ご下命に従うだけだ」
八重、うら「はい」
 返事はしたものの、不安そうな一同。
 ただでは済まないと慮る尚之助を見て、八重の不安は深まる。

 そう、八重が言うように、会津が仕える幕府がなくなったので、京都守護職の義務もなくなったはずで、さっさと会津に引き上げればいいものをと思っていたら頼母が代弁してくれた。
 しかし、神保内蔵助曰く、「都では、その正論が通らん」
       ………唖然とする頼母

 都が悪いのか、慶喜が悪いのか、薩摩が悪いのか……それとも容保が悪いのか………


薩摩(西郷吉之助、大久保一蔵)朝廷(岩倉具視)
 大政奉還によって倒幕の大義を失ったが……
 しかし西郷は、「徳川家と容保を討て」という偽勅を拠り所に、「挙兵倒幕」の気勢を挙げ、出陣の支度を整える
 この覚悟を受け、岩倉は「王政復古」の準備にかかる。

 大義を大事にする会津と、とにかく動く薩摩と対照的である。

【私見(素人考え)を述べると】
 偽勅を用意した岩倉が、そのまま出陣するように西郷を動かす(そそのかす)のが流れのように思う。
 敵の主役の西郷(薩摩)の顔を立て、岩倉に「王政復古」で面目を保たせる。しかし、日本を神武創業の初めに戻す。2500年 もさかのぼれば、たかが300年の徳川など一息に吹き飛ぶわ」などと、訳の分からない詭弁を言わせるのは、どうかと思う。



覚馬、危うし!
 討幕派の浪士が襲われ、危機に陥る覚馬。
 そこへ下女としてやってきていた小田時栄(谷村美月)が短銃を構え追っ払う。弾が入っていなかったのは、お約束。
 緊迫のシーンであった。

ついに竹子に勝利す
 竹子を覚馬に来るよう誘う八重。ライバル竹子と関わりが深まっていくのだろうか。


慶喜の誤算
 確かに、「大政奉還」によって、薩長に「倒幕」の名文を消滅させたが、薩長が兵を動かしたことにより、慶喜が怖気づき、朝議を欠席。これで、新政府での主導権が薩摩に渡してしまった。山内容堂(土佐藩藩主)や松平春嶽が抵抗したが、西郷の脅しに抑え込まれた。

 大阪城で巻き返しを図ろうとする慶喜。これに行動を共にする容保……
 会津には雪が……
 戦が始まろうとしていた……


【ストーリー】番組サイトより
 1867(慶応3)年、慶喜(小泉孝太郎)は徳川家の存亡を賭け、大政奉還を決意する。その知らせは会津の八重(綾瀬はるか)たちにも伝わり、尚之助(長谷川博己)は藩から軍備増強策を実現するよう指示される。八重たちは、都にいる会津藩の動向がわからず、不安を募らせていく。
 都では、息を吹き返した討幕派の藩士や浪士たちが、会津藩や新選組に嫌がらせを繰り返していた。覚馬(西島秀俊)にも討幕派の浪士が襲いかかり、視力を失いかけている覚馬は斬殺されそうになる。しかし、その危機を小田時栄(谷村美月)が救う。時栄は、大垣屋(松方弘樹)が覚馬の視力を心配して送り込んだ下女だった。

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