色々な要素で本末転倒しており、ストーリーに多くの無理があった残念な脚本だった。(楽しめたけれど)
★ストーリー的、突っ込み所
①意義を感じなかった「生前検死」
『土門さんの検死をお願いします』とマリコが言うシーンをプレ映像(CM)で流したかったとしか思えない。
ドラマ中では、“生前検死”に意義を持たせようとしていたが、現場にいた蒲原刑事が状況を把握しており、科捜研のメンバーも映像を観ていたので、大仰な検死をしなくとも、土門の容体を観察したり、主治医に話を聴くだけで充分であろう。意識不明の重体なのに、身体をあちこち向き直され、いじられる土門が可哀想だった。容体が悪化しないのだろうか?
視聴率稼ぎの小細工としか思えなかった。
このドラマだけでないが、放映途中でこれから先の重要シーンを挿入するのはやめてほしい。故意に真相を外した興味を呼ぶシーンを流すことも多いが、これもフェイクであることがバレバレである。
②理解困難な那須田(黄川田将也)の行動
本当に「種の毒の軍事転用を阻止」したいのだったら、警察に白状する方が確実。
内密で収めようとしたのは、「父親の功績に傷をつけたくなかったから」らしい。全く親離れしていない!
種を横流ししたことも意味不明。
それに、種を取り戻したかったとは言え、身を捨ててまで助けてくれた土門を放置して逃げるなど、人間としてダメであろう。
それにしても、しっかりと足が線路に挟まっていたのに、よく足が抜けたものだ。列車と衝突のはずみで抜けたのだろうが、横に飛ばされたのは不自然だし、横に飛ばされたとしたら、足首はタダでは済まないだろう。引きずってはいたが、歩けるとは思えない。
③最新鋭の武器(装置)を見せたいためのストーリー その1
猛毒の種を捜索するには証拠が必要と、最新鋭機のスキャナー車(正式名称は忘れました)が登場。
正攻法の捜査を厳守する藤倉刑事部長(金田明夫)だが、事の重大性を考えれば、嫌疑のある両車両が港に到達した時点で捜査という手順を踏めばいいのではないだろうか?(走行中の車両を停めることもないし)
④最新鋭の武器(装置)を見せたいためのストーリー その2
“ドローン顔認証”登場。
すごく活躍したが、かなり上空からの映像なので、角度的に顔を認証するのは難しそうだ(低空だと大騒ぎになるし、障害物も多そう)
那須田の死体を発見した場所のドローン操縦は難しそうだ。しかも、バックまでしていた。
⑤役立たずの捜査陣
大人数で那須田を包囲したが、風で飛来した風船で皆がバランスを崩し転倒、取り逃がしてしまう。
その後も、ドローンが活躍することとなった。
警察犬は最初だけ?
⑥偶然?線路と並行して走る道路
かなり長い間列車と並行して走るスキャナー車。信号もないし、なんという幸運!
⑦使用に無理がある凶器
謎の凶器は、列車の操縦ハンドルだった。
凶器としては短く使いにくそう。それに、大切な仕事道具を使うモノなのか?
突発的犯行ならともかく、計画的な犯行で、凶器として持ち出すものだろうか?それに、証拠にもなる。
正体不明の凶器として、科捜研に謎を解かせ、共犯者を特定するというのなら、まだ納得できるが…
★その他の突っ込み所や感想
1.橋口呂太(渡部 秀)、通称?「ロタくん」
小学生化が進行?
子ども番組に登場する、主人公を補佐する少し間が抜けたロボットみたいだ
連ドラで観るのは辛い
2.土門の妹・美貴(加藤貴子)
カウンセリングの意義は中途半端だった。
警察官から科捜研メンバーになり、精神保健福祉士を目指し離職していたが、今回はカウンセラーとなっていた。
兄の事故シーンでの悲鳴や表情は、加藤貴子さん、迫真の演技だった。
ちなみに、CMの際の土門窮地のプレシーンでは、ロタくんに悲鳴があったが、本編ではカットされていた。
3.「“そんなことより”攻撃」2連発
なかなか迷惑で強力なマリコの攻撃であった。
ここ数シーズン、どんどん高性能で便利な分析機器が登場し、科捜研のメンバーの解析が、単なる作業となってきており、技術士や専門家というより、作業員みたいになってきている。もちろん、専門知識があるので、解析目的を効率よくこなしてはいる。
まあ、マリコの“にっこり「これやって頂戴」”攻撃は、面白いので、OK。
【補足】
人をこき使うマリコだが、自分が担当した委託栽培農家の種の鑑定をさぼっていた。(しなかったよね)
【ストーリー】番組サイトより
取引先の女社長を殴った傷害罪で逮捕送検されていたナスダ工業副社長・那須田(黄川田将也)が、父親の葬儀に出席するための勾留執行停止中に逃亡した。マリコ(沢口靖子)らは顔認証システムを使い、逃げた那須田の行方を追う。
一方、土門(内藤剛志)らは那須田に殴られた被害女性から話を聞こうとするが、いまだ意識不明。その後、那須田が東京にいたころ土門の妹でカウンセラーの美貴(加藤貴子)のカウンセリングを受けていたことがわかり、京都にやってくるという美貴から話を聞くことにする。
那須田の逃亡先を絞り込みつつ、マリコは那須田に殴られた被害女性の着衣を調べ、ナスダ工業の登録品種であるシソ科の植物の種を発見する。那須田が殴った時に付着したのだろうか…?
呂太(渡部秀)が那須田を発見した。連絡を受けた土門らは連携を取りつつ那須田を追い込んでいく。が、あと一歩のところで電車に乗って逃げられてしまうが、その直前、土門の「なぜ逃げる?」という問いかけに那須田は「逃げてるんじゃない!」と答える。逃げているのでなければ、どこへ向かおうとしているのか?そして、その目的は?
そのころ、科捜研では被害者女性の衣服から見つかった植物の種が、ナスダ工業の登録品種のシソ科の植物と一部異なる塩基配列があることを発見した。登録品種の植物に2種類のDNAが存在するのか?新しい品種?それとも遺伝子汚染か?
やがて美貴が京都府警に現れ、那須田に関する意外な事実を明らかにする。
事件解決へ前進するものの、土門が予想だにしない事故に巻き込まれ…。
那須田はなぜ逃亡し、どこへ向かおうとしているのか?暴行事件に隠された驚きの真実がマリコらの科学捜査、そして土門の執念で明らかに!?
脚本:櫻井武晴
監督:兼崎涼介
★ストーリー的、突っ込み所
①意義を感じなかった「生前検死」
『土門さんの検死をお願いします』とマリコが言うシーンをプレ映像(CM)で流したかったとしか思えない。
ドラマ中では、“生前検死”に意義を持たせようとしていたが、現場にいた蒲原刑事が状況を把握しており、科捜研のメンバーも映像を観ていたので、大仰な検死をしなくとも、土門の容体を観察したり、主治医に話を聴くだけで充分であろう。意識不明の重体なのに、身体をあちこち向き直され、いじられる土門が可哀想だった。容体が悪化しないのだろうか?
視聴率稼ぎの小細工としか思えなかった。
このドラマだけでないが、放映途中でこれから先の重要シーンを挿入するのはやめてほしい。故意に真相を外した興味を呼ぶシーンを流すことも多いが、これもフェイクであることがバレバレである。
②理解困難な那須田(黄川田将也)の行動
本当に「種の毒の軍事転用を阻止」したいのだったら、警察に白状する方が確実。
内密で収めようとしたのは、「父親の功績に傷をつけたくなかったから」らしい。全く親離れしていない!
種を横流ししたことも意味不明。
それに、種を取り戻したかったとは言え、身を捨ててまで助けてくれた土門を放置して逃げるなど、人間としてダメであろう。
それにしても、しっかりと足が線路に挟まっていたのに、よく足が抜けたものだ。列車と衝突のはずみで抜けたのだろうが、横に飛ばされたのは不自然だし、横に飛ばされたとしたら、足首はタダでは済まないだろう。引きずってはいたが、歩けるとは思えない。
③最新鋭の武器(装置)を見せたいためのストーリー その1
猛毒の種を捜索するには証拠が必要と、最新鋭機のスキャナー車(正式名称は忘れました)が登場。
正攻法の捜査を厳守する藤倉刑事部長(金田明夫)だが、事の重大性を考えれば、嫌疑のある両車両が港に到達した時点で捜査という手順を踏めばいいのではないだろうか?(走行中の車両を停めることもないし)
④最新鋭の武器(装置)を見せたいためのストーリー その2
“ドローン顔認証”登場。
すごく活躍したが、かなり上空からの映像なので、角度的に顔を認証するのは難しそうだ(低空だと大騒ぎになるし、障害物も多そう)
那須田の死体を発見した場所のドローン操縦は難しそうだ。しかも、バックまでしていた。
⑤役立たずの捜査陣
大人数で那須田を包囲したが、風で飛来した風船で皆がバランスを崩し転倒、取り逃がしてしまう。
その後も、ドローンが活躍することとなった。
警察犬は最初だけ?
⑥偶然?線路と並行して走る道路
かなり長い間列車と並行して走るスキャナー車。信号もないし、なんという幸運!
⑦使用に無理がある凶器
謎の凶器は、列車の操縦ハンドルだった。
凶器としては短く使いにくそう。それに、大切な仕事道具を使うモノなのか?
突発的犯行ならともかく、計画的な犯行で、凶器として持ち出すものだろうか?それに、証拠にもなる。
正体不明の凶器として、科捜研に謎を解かせ、共犯者を特定するというのなら、まだ納得できるが…
★その他の突っ込み所や感想
1.橋口呂太(渡部 秀)、通称?「ロタくん」
小学生化が進行?
子ども番組に登場する、主人公を補佐する少し間が抜けたロボットみたいだ
連ドラで観るのは辛い
2.土門の妹・美貴(加藤貴子)
カウンセリングの意義は中途半端だった。
警察官から科捜研メンバーになり、精神保健福祉士を目指し離職していたが、今回はカウンセラーとなっていた。
兄の事故シーンでの悲鳴や表情は、加藤貴子さん、迫真の演技だった。
ちなみに、CMの際の土門窮地のプレシーンでは、ロタくんに悲鳴があったが、本編ではカットされていた。
3.「“そんなことより”攻撃」2連発
なかなか迷惑で強力なマリコの攻撃であった。
ここ数シーズン、どんどん高性能で便利な分析機器が登場し、科捜研のメンバーの解析が、単なる作業となってきており、技術士や専門家というより、作業員みたいになってきている。もちろん、専門知識があるので、解析目的を効率よくこなしてはいる。
まあ、マリコの“にっこり「これやって頂戴」”攻撃は、面白いので、OK。
【補足】
人をこき使うマリコだが、自分が担当した委託栽培農家の種の鑑定をさぼっていた。(しなかったよね)
【ストーリー】番組サイトより
取引先の女社長を殴った傷害罪で逮捕送検されていたナスダ工業副社長・那須田(黄川田将也)が、父親の葬儀に出席するための勾留執行停止中に逃亡した。マリコ(沢口靖子)らは顔認証システムを使い、逃げた那須田の行方を追う。
一方、土門(内藤剛志)らは那須田に殴られた被害女性から話を聞こうとするが、いまだ意識不明。その後、那須田が東京にいたころ土門の妹でカウンセラーの美貴(加藤貴子)のカウンセリングを受けていたことがわかり、京都にやってくるという美貴から話を聞くことにする。
那須田の逃亡先を絞り込みつつ、マリコは那須田に殴られた被害女性の着衣を調べ、ナスダ工業の登録品種であるシソ科の植物の種を発見する。那須田が殴った時に付着したのだろうか…?
呂太(渡部秀)が那須田を発見した。連絡を受けた土門らは連携を取りつつ那須田を追い込んでいく。が、あと一歩のところで電車に乗って逃げられてしまうが、その直前、土門の「なぜ逃げる?」という問いかけに那須田は「逃げてるんじゃない!」と答える。逃げているのでなければ、どこへ向かおうとしているのか?そして、その目的は?
そのころ、科捜研では被害者女性の衣服から見つかった植物の種が、ナスダ工業の登録品種のシソ科の植物と一部異なる塩基配列があることを発見した。登録品種の植物に2種類のDNAが存在するのか?新しい品種?それとも遺伝子汚染か?
やがて美貴が京都府警に現れ、那須田に関する意外な事実を明らかにする。
事件解決へ前進するものの、土門が予想だにしない事故に巻き込まれ…。
那須田はなぜ逃亡し、どこへ向かおうとしているのか?暴行事件に隠された驚きの真実がマリコらの科学捜査、そして土門の執念で明らかに!?
脚本:櫻井武晴
監督:兼崎涼介
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