今年は代表枠が2枠となり(前シーズンの世界選手権の国ごとの成績による)、さらに、実力と前シーズンまでの実績で頭一つ抜けていた宮原選手が怪我による出遅れで、代表争いは混迷の度を深めていた。
選考基準は全日本フィギュアの優勝者が即内定、2人目は全日本2、3位の選手と、WGシリーズの成績上位者などを含めて選考することになっていた。
今シーズンの実績では、やはりグランプリファイナルに進出した宮原選手と樋口選手がリードしており、特に宮原選手は2位に入れば当確と見られていた。
このふたりに、昨シーズンに実績を上げている三原選手、今シーズン力を伸ばし好成績を残している坂本選手、白岩選手、さらに、ジュニアでの実績充分の本田選手、これまで数多く実績を残してきた本郷選手など、有力選手が目白押し。(トリプルアクセルを跳べる紀平選手は年齢制限により、五輪出場は出来ない)
ショートプログラムの成績は
1位 坂本 花織 73.59
2位 宮原 知子 73.23
3位 本郷 理華 70.48
4位 樋口 新葉 68.93
5位 紀平 梨花 66.74
6位 本田 真凜 66.65
7位 三原 舞依 64.27
8位 白岩 優奈 63.33
9位 横井 ゆは菜62.68
10位 新田谷 凜 61.28
(以下は、敬称を略させていただきます)
まさに混戦。
トップの坂本は、ほぼ完ぺきに滑りトップに立った。
宮原もほぼ予定内の点数。本郷は久々の会心の演技で3位。
樋口、紀平、本田、三原、白岩はジャンプで中ミスや転倒があったが、踏ん張ったという状況。
【フリー演技】
第3グループの演技順5番手、白岩優奈
前半から中盤に掛けてはほぼノーミスだったが、後半やや乱れて128.36に留まる。この時点で横井に次ぐ2位では代表の目はなくなった。
第3グループ、最終演技者の三原舞依
最初のコンビネーションジャンプは硬さが見られたが、無難にこなせたことで、徐々に硬さもほぐれ、後は昨シーズンの演技と遜色ない内容で140.04の高得点をマーク。合計点でも横井に11点以上の差をつけて暫定1位に。
最終グループの1番手、樋口新葉
3つ目のジャンプのサルコーが2回転となったが、全体的にやや硬かったが、ほぼ実力を出し切り、138.03。SPとの合計点で三原を1.29上回り、暫定トップにたったが、表情はやや曇り不安気。
最終グループ、2番手・紀平梨花
トリプルアクセルとトリプルトゥループのコンビネーションジャンプ、単独のトリプルアクセルと、2度のトリプルアクセルをほぼ完ぺきに決める(アクセル後のトゥループはやや詰まる)。その他も伸び伸び演技をし、トリプルループで着氷が乱れたが8本の3回転ジャンプは凄い。
フリーの得点は141.29。合計点で樋口を1.07上回った。
≪もう少しだけ早く生まれていたら≫と悔やむ人が多いだろう(この点でも浅田真央と同じ…)
最終グループ、3番手・本田真凜
トリプルジャンプが2度、2回転となり技術点は63.13、演技構成点も63.59と伸び悩み、フリーの得点は126.72に留まり、この時点で4位。
滑らかな滑りや表現力が魅力なのだが…残念。
最終グループ、4番手・宮原知子
やや硬さはあったが、ジャンプやスピン、ステップなど高難易度の技も丁寧に確実にこなしていた。
スピンは文句なく上手い。ジャンプは回転のスピードで跳ぶタイプで、見栄えは良くないと思うのだが、出来栄え点の加点が大きいのは不思議と常々思っている。今シーズンはケガによる出遅れが響き、回転が足りているかが非常に微妙。
ステップも加点が大きいが、本郷や樋口に比べると面白味を感じない。おそらく、素人の私には理解できないほど高難度のステップを簡単にこなしているからであろう。
技術点72.75、演技構成点74.41、フリー得点147.16。演技構成点が高過ぎると思うが、どうなのだろう?昨シーズンの彼女の演技と比べて100%ではないはずで、フリー得点147.16も高いように感じる。
合計点で樋口を13.33上回り、暫定トップの紀平を12.36上回り、文句なしの暫定トップに。
最終グループ、5番手・本郷理華
昨シーズンはジャンプの回転不足に苦しんだ(今シーズンもその傾向がある)。精神的なものか、技術的な物かは分からないが、ジャンプに伸びやかさがないので、回転は足りても加点が少なく、140点超えは難しそう。ミスなく演技して、他の選手の得点が伸び悩むことが条件だったが、演技前から苦しい状況。
ジャンプで転倒などミスが出て、127.14(技術点63.35、演技構成点65.79←低い?)に終わったが、今シーズンベストなのが救い。
彼女の演技はドラマチックで魅力的。彼女の十八番というべき“リバーダンス”は作品としては最高と言って良い。
最終グループ、最終演技者・坂本花織
五輪を懸けた大会で、SPを終えトップで最終演技者というプレッシャーの中で、すべてを出し切った演技は見事という他ない。
GPシリーズのアメリカ大会での演技は素晴らしく(2位)、楽しみな選手だとは思っていたが、まさかこれほどとは。
かなり“開けっぴろげ”な性格らしく、演技内容や得点に対し素直に喜びを表現する。
SP演技終了直後のガッツポーズや、フリー得点の139.92に対し残念がっていた様子は個人的には好きではないが、彼女の良さであろう。(冒頭の3回転フリップ―3回転トーループの2本目のトーループで回転不足になった。演技後半でも軽度の踏み切り違反があったようだ)
SPとの合計得点は213.51で宮原に次いで2位。4位樋口とは6.55点差をつけた。
この結果、宮原は代表内定。
問題は2人目の代表(大会終了直後に選考、決定)だが、坂本と樋口で意見が分かれそう。
ここ2シーズンの実績は樋口が上回る。キャラ的にはあまり好きではないが、樋口のジャンプは見栄えがよく、ステップも魅力的である。
坂本はGPシリーズアメリカ大会の2位に加え、全日本の2位、しかも樋口と6点以上の差は大きい。純粋に選考という観点から考えると、坂本代表が妥当のように思うが、どうなるのだろう。
三原も実力的には上記二人と遜色なく、昨シーズンの実績は大きく上回っているが、今シーズンの成績で劣っているのが大きすぎる。今大会のSPでの転倒が痛すぎた。
ジャンプの余裕度(高さ、回転)では、ジュニアの山下真瑚が一番だと思った。
1位 宮原 知子 220.39(73.23 147.16)
2位 坂本 花織 213.51(73.59 139.92)
3位 紀平 梨花 208.03(66.74 141.29)
4位 樋口 新葉 206.96(68.93 138.03)
5位 三原 舞依 204.67(64.27 140.04)
6位 本郷 理華 197.62(70.48 127.14)
7位 本田 真凜 193.37(66.65 126.72)
8位 横井 ゆは菜 192.99(62.68 130.31)
9位 白岩 優奈 191.69(63.33 128.36)
10位 山下 真瑚 183.34(57.80 125.54)
11位 松田 悠良 174.12(55.91 118.21)
12位 新田谷 凜 172.50(61.28 111.22)
13位 荒木 菜那 171.74(59.66 112.08)
14位 岩元 こころ 170.64(56.16 114.48)
15位 木原 万莉子 169.61(55.50 114.11)
16位 竹野 比奈 169.55(59.22 110.33)
17位 竹内 すい 169.02(60.93 108.09)
18位 森下 実咲 165.25(59.43 105.82)
19位 渡辺 倫果 161.91(55.46 106.45)
20位 磯邉 ひな乃 158.18(52.36 105.82)
21位 川畑 和愛 158.16(52.13 106.03)
22位 永井 優香 152.26(55.25 97.01)
23位 加藤 利緒菜 151.06(49.53 101.53)
24位 佐藤 伊吹 148.56(50.84 97.72)
選考基準は全日本フィギュアの優勝者が即内定、2人目は全日本2、3位の選手と、WGシリーズの成績上位者などを含めて選考することになっていた。
今シーズンの実績では、やはりグランプリファイナルに進出した宮原選手と樋口選手がリードしており、特に宮原選手は2位に入れば当確と見られていた。
このふたりに、昨シーズンに実績を上げている三原選手、今シーズン力を伸ばし好成績を残している坂本選手、白岩選手、さらに、ジュニアでの実績充分の本田選手、これまで数多く実績を残してきた本郷選手など、有力選手が目白押し。(トリプルアクセルを跳べる紀平選手は年齢制限により、五輪出場は出来ない)
ショートプログラムの成績は
1位 坂本 花織 73.59
2位 宮原 知子 73.23
3位 本郷 理華 70.48
4位 樋口 新葉 68.93
5位 紀平 梨花 66.74
6位 本田 真凜 66.65
7位 三原 舞依 64.27
8位 白岩 優奈 63.33
9位 横井 ゆは菜62.68
10位 新田谷 凜 61.28
(以下は、敬称を略させていただきます)
まさに混戦。
トップの坂本は、ほぼ完ぺきに滑りトップに立った。
宮原もほぼ予定内の点数。本郷は久々の会心の演技で3位。
樋口、紀平、本田、三原、白岩はジャンプで中ミスや転倒があったが、踏ん張ったという状況。
【フリー演技】
第3グループの演技順5番手、白岩優奈
前半から中盤に掛けてはほぼノーミスだったが、後半やや乱れて128.36に留まる。この時点で横井に次ぐ2位では代表の目はなくなった。
第3グループ、最終演技者の三原舞依
最初のコンビネーションジャンプは硬さが見られたが、無難にこなせたことで、徐々に硬さもほぐれ、後は昨シーズンの演技と遜色ない内容で140.04の高得点をマーク。合計点でも横井に11点以上の差をつけて暫定1位に。
最終グループの1番手、樋口新葉
3つ目のジャンプのサルコーが2回転となったが、全体的にやや硬かったが、ほぼ実力を出し切り、138.03。SPとの合計点で三原を1.29上回り、暫定トップにたったが、表情はやや曇り不安気。
最終グループ、2番手・紀平梨花
トリプルアクセルとトリプルトゥループのコンビネーションジャンプ、単独のトリプルアクセルと、2度のトリプルアクセルをほぼ完ぺきに決める(アクセル後のトゥループはやや詰まる)。その他も伸び伸び演技をし、トリプルループで着氷が乱れたが8本の3回転ジャンプは凄い。
フリーの得点は141.29。合計点で樋口を1.07上回った。
≪もう少しだけ早く生まれていたら≫と悔やむ人が多いだろう(この点でも浅田真央と同じ…)
最終グループ、3番手・本田真凜
トリプルジャンプが2度、2回転となり技術点は63.13、演技構成点も63.59と伸び悩み、フリーの得点は126.72に留まり、この時点で4位。
滑らかな滑りや表現力が魅力なのだが…残念。
最終グループ、4番手・宮原知子
やや硬さはあったが、ジャンプやスピン、ステップなど高難易度の技も丁寧に確実にこなしていた。
スピンは文句なく上手い。ジャンプは回転のスピードで跳ぶタイプで、見栄えは良くないと思うのだが、出来栄え点の加点が大きいのは不思議と常々思っている。今シーズンはケガによる出遅れが響き、回転が足りているかが非常に微妙。
ステップも加点が大きいが、本郷や樋口に比べると面白味を感じない。おそらく、素人の私には理解できないほど高難度のステップを簡単にこなしているからであろう。
技術点72.75、演技構成点74.41、フリー得点147.16。演技構成点が高過ぎると思うが、どうなのだろう?昨シーズンの彼女の演技と比べて100%ではないはずで、フリー得点147.16も高いように感じる。
合計点で樋口を13.33上回り、暫定トップの紀平を12.36上回り、文句なしの暫定トップに。
最終グループ、5番手・本郷理華
昨シーズンはジャンプの回転不足に苦しんだ(今シーズンもその傾向がある)。精神的なものか、技術的な物かは分からないが、ジャンプに伸びやかさがないので、回転は足りても加点が少なく、140点超えは難しそう。ミスなく演技して、他の選手の得点が伸び悩むことが条件だったが、演技前から苦しい状況。
ジャンプで転倒などミスが出て、127.14(技術点63.35、演技構成点65.79←低い?)に終わったが、今シーズンベストなのが救い。
彼女の演技はドラマチックで魅力的。彼女の十八番というべき“リバーダンス”は作品としては最高と言って良い。
最終グループ、最終演技者・坂本花織
五輪を懸けた大会で、SPを終えトップで最終演技者というプレッシャーの中で、すべてを出し切った演技は見事という他ない。
GPシリーズのアメリカ大会での演技は素晴らしく(2位)、楽しみな選手だとは思っていたが、まさかこれほどとは。
かなり“開けっぴろげ”な性格らしく、演技内容や得点に対し素直に喜びを表現する。
SP演技終了直後のガッツポーズや、フリー得点の139.92に対し残念がっていた様子は個人的には好きではないが、彼女の良さであろう。(冒頭の3回転フリップ―3回転トーループの2本目のトーループで回転不足になった。演技後半でも軽度の踏み切り違反があったようだ)
SPとの合計得点は213.51で宮原に次いで2位。4位樋口とは6.55点差をつけた。
この結果、宮原は代表内定。
問題は2人目の代表(大会終了直後に選考、決定)だが、坂本と樋口で意見が分かれそう。
ここ2シーズンの実績は樋口が上回る。キャラ的にはあまり好きではないが、樋口のジャンプは見栄えがよく、ステップも魅力的である。
坂本はGPシリーズアメリカ大会の2位に加え、全日本の2位、しかも樋口と6点以上の差は大きい。純粋に選考という観点から考えると、坂本代表が妥当のように思うが、どうなるのだろう。
三原も実力的には上記二人と遜色なく、昨シーズンの実績は大きく上回っているが、今シーズンの成績で劣っているのが大きすぎる。今大会のSPでの転倒が痛すぎた。
ジャンプの余裕度(高さ、回転)では、ジュニアの山下真瑚が一番だと思った。
1位 宮原 知子 220.39(73.23 147.16)
2位 坂本 花織 213.51(73.59 139.92)
3位 紀平 梨花 208.03(66.74 141.29)
4位 樋口 新葉 206.96(68.93 138.03)
5位 三原 舞依 204.67(64.27 140.04)
6位 本郷 理華 197.62(70.48 127.14)
7位 本田 真凜 193.37(66.65 126.72)
8位 横井 ゆは菜 192.99(62.68 130.31)
9位 白岩 優奈 191.69(63.33 128.36)
10位 山下 真瑚 183.34(57.80 125.54)
11位 松田 悠良 174.12(55.91 118.21)
12位 新田谷 凜 172.50(61.28 111.22)
13位 荒木 菜那 171.74(59.66 112.08)
14位 岩元 こころ 170.64(56.16 114.48)
15位 木原 万莉子 169.61(55.50 114.11)
16位 竹野 比奈 169.55(59.22 110.33)
17位 竹内 すい 169.02(60.93 108.09)
18位 森下 実咲 165.25(59.43 105.82)
19位 渡辺 倫果 161.91(55.46 106.45)
20位 磯邉 ひな乃 158.18(52.36 105.82)
21位 川畑 和愛 158.16(52.13 106.03)
22位 永井 優香 152.26(55.25 97.01)
23位 加藤 利緒菜 151.06(49.53 101.53)
24位 佐藤 伊吹 148.56(50.84 97.72)
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