布施弁天界隈の自然と歴史情報

関東三弁天の一つである柏市布施弁天界隈の城跡、神社、仏閣等の歴史的遺産の紹介とあけぼの山近辺の花情報の提供

旭山動物園物語ペンギンが空をとぶを見る

2009-02-23 | その他
この映画に出てくる動物園名って、紹介しなくても多くの方が知っている北海道の旭山動物園名です。でも、この映画って、ドキメンタリー映画でないのはわかるが、フィクションなの、それともノン・フィクション映画なの?どちらの観点から見ればいいのでしょうかね?たぶん、題材は現実世界から取っているが、映画自体はフィクション映画としてみるべきなのでしょうね。そうでないと、摩擦が出てきそうなないようですね。
この前行った時(2月11日)は、混んでいてみられなかったので、今度は、時間帯を選んで、先日行ってみてきました。どうしても見たかったのです。なぜなら、未知の世界、しかも楽しい世界に誘ってくれる映画の予感が、この映画の題名から見られるからです。
浦安のディズニーランドもそうですね。非日常の世界への誘いに、弱いのは私だけではないでしょう。しかも、それが楽しいものならば、なおさらですよね。
しかも、閉園間じかの動物園を、日本一の入園者数にしたサクセスストーリー。これだけでも、人はみせられてしまうでしょう。
でもね、私がこの映画を見たかったのは、どういうところかというと、どういう工夫をして日本一の入園者数になったかというところなんですよ。
どうも、その辺が、以前にテレビで見た旭山動物園物語(確か「奇跡の動物園 旭山動物園物語」)のストーリーと少し違っていたようです。そのテレビでの主演であった津川雅彦(園長役)が、この映画では監督。監督が変わると、こうも違うものかと思える作品になっています。もう少し、テレビのほうが、この辺の奇跡に真剣に取り組んでいたように思えるのは私だけでしょうか。つまり動物の形態展示から生態展示への移行、もっと言えば、行動展示へのさらなる飛躍のプロセスが、それなりに描かれていたのではーー。
この映画は、ひとつには、あまりにもおもしろさにこだわりすぎたかも。最初のほうは、まさに文部省推薦映画そのままで、途中から、娯楽要素を入れすぎ、最後のほうが、少しだけ力が入っていたのかな。まさに、この最後のほう、新しい市長のもとで、行動展示が認められるが、その成果が一気に説明なしに画面に結果として表れてしまう。本当は、旭山動物園の独自の行動展示に行き着くまでのそのプロセスが、もう少し、こくめいに描いているのかと期待していたのですが。展示方法の最終成果に至るまでのプロセスがもう少し、動物園の従業員の視点から、描かれるのかなーと思っていたのです。なぜなら、それが描かれれば、入園者数が日本一になったかということが、どこにあるのかを実感できるからです。
あっというまに、ペンギンが空を飛ぶようにみえる水槽ができ、白クマのぶつかってくるような勇壮な姿を見られる水槽ができてしまう等々。結果だけみせられてしまう。本当は、そこまで行くの発想のプロセスが、この動物達の行動展示の内容が、全国のどの動物園より素晴らしいので、日本一の入園者数になったということなのに、この点がサクセスストーリーの中でぼやけてしまう。新しいもの、夢への誘いの原点としての、旭山動物園物語の原点はここにあると思うのに。
くどいが、そこをひょっとしてみせてくれるかもという期待で、わざわざ劇場に来た人にとって、残念としか言いようがない。これでは、豪華な俳優陣がもったいない。家で、ごらんとして見られるテレビと違うのですから、それなりに難しい問題にも突っ込んで欲しかったですね。
私が見に行った時は、シアター6は、3分くらいの入りで、すべて大人で、しかも中年以上が多く、家族連れや子供連れは、いなかった。見た時間帯が影響していたかも。いずれにしても万人受けにすると、観客動員は300万になるが、問題提起はうすれてしまうものですね。
【製作年 】2008年
【 製作国 】日本
【 配給 】角川映画
【 スタッフ 】
監督:マキノ雅彦
原案:小菅正夫
脚本:輿水泰弘
撮影:加藤雄大
美術:小澤秀高
照明:山川英明
録音:阿部茂
音楽:宇崎竜童 / 中西長谷雄
【 キャスト 】
西田敏行
中村靖日
前田愛
堀内敬子
吹越満
笹野高史
梶原善
萬田久子
塩見三省
六平直政
長門裕之
岸部一徳
柄本明 、他
なお、余談だが、途中で動物園を辞めた飼育係臼井(柄本明)とは、現在、人気絵本作家として活躍中のあべ弘士氏のことです。1972年から25年間、実際に旭山動物園の飼育係を務め、作品には「旭山動物園日誌」「おっとせいおんど」「どうぶつえん物語」等の作品がある。「あらしのよるに」で講談社出版文化賞などを受賞し、動物を描いたら、この人の右に出る者なしとも言われています。
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