活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

小選挙区制  民主主義に逆行

2009-09-24 21:37:23 | Weblog
わが国の選挙制度を見直す必要がある。8月の総選挙で敗れた自民党の敗因の一つに、小選挙区制が挙げられる。この選挙制度があるかぎり、民意は無視され続けられる。

1選挙区で1名しか当選できない、全国300選挙区での投票総数は先の衆院選で7058万票。うち民主党の得票数は3348万票(率47%)だった。

一方、当選者以外の候補へ流れた投票数は3270万票(率46%)だった。つまり投票総数の約半数が「死票」となってしまった。

この結果、民主党は5割未満の得票率で300議席のうち221議席(率74%)を独占した。自民党は64議席(率21%)だった。小選挙区制が2大政党制を助長し、少数政党を封じ込めるために役立っていることが理解できる。

民主党は将来、衆院の「比例定数80議席削減」を主張しているが公明、共産、社民、国民新など「少数党つぶし」を狙っていることは明らかである。多様な意見があって健全な社会は形成されるが、民主党はこれに耳を貸したくないようだ。

得票率でも分かるとおり、半数近くは民主党に投票していないことから、とても大威張りできるものではない。民主党はただただ、いびつな選挙制度に助けられたに過ぎないことを自覚する必要がある。

このように欠陥だらけの小選挙区制度であるが、なによりも投票者の半数が、自己の意思が反映されない投票を強いられている現実を、是正しなければ本当の民主主義国家ではない。

公平な選挙制度を目指すなら、すべて比例代表制しかない。小選挙区で落選した候補が、比例で復活当選できる制度なども急いで廃止することだ。民意が反映された選挙制度ではないからだ。