活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

中学生数十人に派遣労働させピンハネ

2008-10-04 20:00:12 | Weblog
またしても派遣会社の乱脈ぶりを見せつけられる事件が起きました。

なんと中学生数十人を登録し、都内の物流会社に派遣し、倉庫や工場で働かせていたのです。

都内に本拠を置く、正規の派遣会社「パワーステーション」の同じ都内の営業所の幹部社員が、警視庁に労働基準法違反で逮捕されたことから分かりました。

この派遣会社は中学生に派遣先には「18歳と言え」と指示をしていたといいます。

営業所には18歳未満を雇用するとき、年齢を証明する「戸籍証明書」の備え置きさえなかったといいますから、中学生であることを隠す、巧妙な工作がなされていたことが分かります。

会社ぐるみであったかは、今後の捜査を待たなければなりませんが、なりふり構わず、不正を続ける派遣業界の歪んだ構図をよく表わしている事件といえます。

派遣会社の浮沈を握るのは登録者の人数次第です。当然、本社から登録人数を増やすよう、きびしいノルマが与えられていたことでしょう。ノルマ達成のため、苦し紛れでなりふり構わず、中学生を登録し、違法を承知で派遣していました。

そして、なんといっても中学生を受け入れた、物流会社にも捜査の手が延びないことは残念なことです。現行の法制度に、不備があるから追及できないのです。

受け入れ側は安く使えるならば、誰でもよかっただけです。中学生の見分けもつかない、なんとお粗末な会社でしょうか。観察眼のない四流会社といえますが、安い労働力で利益を受けた以上、受け入れ会社も派遣会社と同罪にすることが必要と考えます。

これを改めるには、早速、法改正することが急がれます。先進国といわれる日本で、まだこんなバカげた法律の「抜け道」があるのです。