活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

これは大変です(15)

2007-06-26 19:49:47 | Weblog
「ロストジェネレーション」といわれる25~35歳の若者の年金保険料の未納率が、50%に達するのは時間の問題といわれています。05年度で44%ですから信頼できる数字といえましょう。これでは彼らが受給年齢に達する30~40年後「年金難民」が二人に一人以上が誕生する非常に憂慮すべき事態に発展すること間違いありません。

いま「宙に浮いた年金記録」が5000万件を超えていることが、中高年世代に年金不安として直撃していますが若者の年金未納問題は、違った角度から深刻な問題を提起しています。5000万件の陰に隠れた切実な問題なのです。就職活動も超氷河期で思うようにはかどらなかったところに、行き過ぎた規制緩和でアルバイト、フリーターを余儀なくされた犠牲者といえます。月収10万前後で毎月の保険料1.4万円の支出は未納が増える一方で歯止めも利かない状況と思われます。

「生まれた時代が悪かった」で、とても済ますことはできません。だから救済しなければならないのです。これからの日本を背負う彼らに首相は「再チャレンジ」できる構想を打ち上げましたが、口先だけで現実は先の見えないトンネルの中で抜け出すチャンスさえ掴めていないことが気がかりです。

政府は彼らの年金救済策をただちに構じなければなりません。どのようなことがあろうとも「最低保障年金」制度を確立しすべての国民が安心して老後を迎えられるよう政治が知恵を発揮する段階にきているのです。この問題では与野党ともに足の引っ張りあいでなくぜひ歩調を合わさなければ彼らを救うことはできません。弱者を守れないようではとても政治とはいえないのです。