活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

これは許されない!(11)

2007-06-07 09:04:27 | Weblog

コムスンの全事業「グループ子会社へ」 処分骨抜きに(朝日新聞) - goo ニュース

「偽装解散」としかいいようがありません。グッドウィル・グループ(以下GWG)は、あらかじめコムスンがこのような事態になることを想定していたのです。事業譲渡は問題がないと厚生労働省は「看板付け替え」を認めるようですが、GWGは法律の抜け道を最初から模索していたのです。

上層部のクビをすげ替えただけ根本はなにも変わりません。コムスンは以前から不正や不祥事が取りざたされていました。そして取り消し処分を受ける前に事業所を閉鎖することで処分逃れをしていたのです。利益だけを追求するこの会社を再生させるには、GWG以外の法令順守企業に肩代わりさせる方策を厚生労働省は真剣に考えなければなりません。このビジネスにまじめに取り組んでいる企業は多数あります。それが国民の信頼を取り戻す唯一の道なのです。

GWGの責任も明らかにする必要があります。GWG会長は「日雇い派遣」で悪名高い人材会社のトップです。「日本の人件費は中国などに比べ高すぎる。下げる必要がある。」とたびたび問題発言をしているのです。人物像も裏表があるようです。そして、経団連の理事という要職に就任しているのです。介護保険料を掠め取った責任を経団連トップがどのような処分をするのか注目しています。経団連加盟企業が派遣でGWGから恩恵を受けていることで問題視しない可能性があるからです。

今回GWGのコムスンは事件の経過や説明を一切していません。そして反省の弁もありません。厚労省もずいぶんと、いままで甘い処分をしてきたものです。この大甘処分が原因で完全に足元を見透かされたのです。抜け道でいままでどおり商売できることこそ問題なのです。厚労省も年金や介護で国民の信頼を完全に裏切りました。介護でもまた、GWGに甘い処分しか考えていないようです。40歳以上の国民は介護保険料を強制徴収されています。介護報酬を水増しすることは「悪党」のすることです。結果的に国民の介護保険料のアップにつながるからです。行政処分しか適用できない法律の不備こそ問題で、これは立派な刑事事件でないでしょうか。