Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

一週間de資本論 その2

2010-10-06 06:28:57 | 未分類
AssociationとAufheben

マルクスのAssociationに「新社会」の意味があると考えますが、的場昭弘はAssociationは搾取されない喜びの労働に満ちた社会が「ひと」のあるべき「人間的本質」の全てを実現すると考えているのでしょう。(つまり類的存在を実現すると。)

人間的本質に多様性・不均一性を認識するのではなく、多様性・不均一性に人間的本質を認識することが、人間の類的存在を獲得(取り戻す)することになります。

マルクス主義者の「社会主義は歴史の必然だ」とかの信仰はドグマそのものであり、根っこにある弁証法のAufheben(止揚)を忘れてしまった方々の妄言と言えます。

マルクスは「生産様式」から「相互様式」へのAssociationを夢想していたのかもしれません、僕は、以前触れましたように「共有様式」を妄念しています。

資本主義を分析(認識)すること、人間を分析(認識)すること、つまり自分自身を分析(認識)するところから思索(沈思黙考)しなければ、また、ソ連、東欧の再現になるだけのことです。

1989年のベルリンの壁崩壊、1991年ソ連崩壊等で失墜したのは「マルクス」ではなく、「マルクス主義」です。
マルクスの思想に対しては、これらの出来事とは関係なく、常に批判、評価が行われています。フランスでサルトルが批判されコケテからも、常にマルクス、マルクス主義への批判、評価の営為が続いています。



近年この島国では、マルクスが復権、脚光とか話題になっています。

大型書店の思想あるいは哲学の書架をご覧になると、「マルクスの復権」の程度がお分かりいただけます。(現象学、構造主義、ポスト構造に圧倒されています。)

「マルクスの復権」と無批判(無自覚)に述べることは、Aufheben(止揚)を言葉としてだけ知っている主義者であり反動そのものと考えます。


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