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Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

PEN LIFE1606. 小説:小樽の翆26. 小樽の図書館

2020年02月12日 | drawing

 

 低気圧の通過に合わせて、吹雪いたり晴れたりしている雪国固有のリズムを小樽の街は繰り返している。

 起きると翆は、股間が痛いよー、といって店へ出かけていった。今日はMacを携えて、いつもと反対方向の坂道をあがってゆく。程なく赤レンガタイルの図書館が見えてくる。

 図書館にいながら、沖縄の文献をレファレンスで探してもらっていた。クロッキーモード目線で若いライブラリアンの裸体をイメージしながら、夕べの翆との乱れたシーンを思い出すというのは不謹慎だろうか、それともこれが平和というやつだろうか。暖かい室内から吹雪いている小樽の街が垣間見える。

 書架から日経MJを取り出すと、若い女性オジサンズ愛だって。お笑い芸人岩井ジョニ男がシンボルだって、甘えたいだけなんだ。ああ、若いボディは、すべて締まっていて気持ちいいよね。でも、女はそれだけじゃないからなぁ・・・。

 女はボディだけじゃ飽きられる。なら、勉強して知識を蓄え、仕事の経験を積み、中身の豊かさをストックしてゆくと、やがて、これならどんな男とでも満足な話ができる高水準にたどり着いた。そこで若い男に声をかけてみた。そのとき思わず自分の姿を鏡でみたら、70過ぎのおばあさんになっていた、という小説を読んだことがある。

 多分人間は、常に新しい情報を取り込みつつ、過去を消去しながら、生きてゆくのだろう。だから到達点とか、完成とか、無縁なのが人間だろう。それはストックではなくフローの人生だ。だから逆に一瞬、一瞬の出会いが意味をもってくる。

・・・

 図書館で、そんな思考回路の1日をすごし、夕方遅く、板塀の民家の脇をすりぬけて木賃アパートに帰ると、翆が食事の支度をしていた。翆の後ろ姿をみていると、いとおしくなってくる。

翆「あら!、どうしたの、そんなに私のお尻をなでて、お腹空いたでしょう?・・・」

そのまま翆を抱きかかえて座敷にゆき、翆のパンツを全部おろし、身体のずっーーと奥までいれてしまった。

翆「そんなに激しく突くと、痛いよーーー」

冷たい大腿部で翆の腿を感じながら2つの下半身をピッタリ合わせて、翆はのぼりつめてゆく、やがて二人で果ててしまった。

 終わったあとも翆の尻をずーーっとなでていた。ドクドクとした鼓動や息づかいが心地よくて、ああっ!、生きているんだと思いながら、そのまま寝てしまうところだった。

翆「今日はそんなに興奮してどうしたの?、きっと図書館で悪い本でも読んだんだぁー(笑)。さっ、夕飯にしようょーーー!」

・・・

雪が激しく降ってきた小樽の夜だった。

 

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PEN L IFE1605. 小説:小樽の翆25. タダノサブロウさん・・・

2020年02月11日 | drawing

 

 小樽も、これまでになく雪が降り続いてる。積丹半島通いもマンネリ傾向だ。だから積丹の撮影も、そこそこに、翠のクラシックなカフェでお茶・・・。

翠「マンネリかぁー、なら暇ネタかな。またあの晃子さんの話ね」

あの女子レスリングもどきの看護師さんね。 

翠「盲腸の手術だと1週間入院かな。晃子さんが病室担当で毎朝検温に回るでしょう。それでタダノサブロウさんという患者さんがいたの」

ホゥー・・・

翆「手術前に陰毛の剃毛をするでしょう。病院では近所の床屋さんにやってもらうことにしているの。そこの床屋さんというのが、夫婦でお店をやっていて、旦那さんはお店が忙しいから、若い奥さんが剃毛にやってくるわけ、剃毛だったら剃るだけだから簡単で奥さんでもできるというわけ」

なんか奥さん意図的に派遣されてない、刺激が欲しいとか?(笑)

翆「それはある、でっその奥さんがタダノサブロウさんの剃毛をしていたわけ。そしたらおちんちんが勃起して、それだけじゃなくて、若い奥さんの細い指でなで回していたでしょう。タダノさん射精しちゃって、それで看護師さんガーゼ!、なんていったものだから看護師さん達に話が広まってしまったわけ」

下半身が痛いのだから、快感があってよかったじゃん。

翆「術後、それを知っている晃子さんが朝の検温で・・・『あら!、37歳かぁー、そういえば奥さんや子供がお見舞いにこないね。独身なんだ!・・・』といってしまったわけ」

でた、いつもの晃子さんだ・・・

翆「実は、タダノサブロウさんて5人兄弟の4番目という地味な存在。しかも仕事運がない人で会社で15年仕事してきても、大きな仕事を任せてもらえなかったんだって。それが最近、やっと大きな仕事任せてもらったら翌日盲腸で入院した運がない人、だからコンプレックスの塊なのね」

ホウ・・・・、それで・・・

翆「で、晃子さんが、『女遊びで暮らしてるんだろう!?』、とおもわずいってみたら、赤い顔して童貞です!、という返事で、それで、『何!、37歳で童貞なの!!』、と晃子さんは叫んだわけ。そんな話が看護師さん達の間にひろまって院内炎上だったのよ」

剃毛で射精し37歳で童貞!。 しかも相手が晃子さんというのが不運だった(笑)。

翆「それでタダノサブロウさん、ますますコンプレックスが生じて、いつも枕に顔を埋めて大いに落ち込んじゃったわけ。そしたら、晃子さんが、筆下ろしさせたるー、というわけで退院の時に誘惑して、、、お茶しない?だよ。でっ、あとは、飲み屋にいって、ホテルで筆下ろしさせたわけ」

普通の人で絵が描けなくても劣等感を持つ人はいないけど、みんなができることが、できないと劣等感だろう。そりゃ人並みになるまで、頑張らないと克服できないよな・・・。

翆「晃子さんは、『今日排卵日だからゴムつけてぇー、子供また作ってもしょうがないでしょ!。ホラァ!!、爪たてたら破れるでしょ!!!!、こうするの・・・』、でっ、つけてあげたんだって」

晃子さんって、豪快だけど面倒見がいいよね。その後タダノサブロウさんはどうしたの?

翆「その後仕事にも恵まれ、奥さんももらって、順風満帆そうよ。こんなネタつまらない!?」

もう勝手に幸せしてちょ!・・・・そりゃ、つまんないよ。

翆「じゃあ、うちらの夜は盛り上がろうね(^_-)-☆」

賛成!!!!

 

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PEN LIFE1604. 小説:小樽の翆24. 出張

2020年02月10日 | drawing

 

 さて夕方、翆の喫茶店によって晩飯を食べたあと仕事場に向かう。

翆「あら出張で・す・か、」

うん、美大の試験監督なんだ。自由裁量労働だから働く時間と場所は自分で決められる。だが入試監督業務は、世界のどこにいても教員が駆けつける悪しき慣行が続いている。今日の夜の便ででかけて現地で泊まり、明日夜の最終便で戻るよ。19時25分発のANA717便だったから新千歳には21時5分に着く。明日は札幌のホテルに泊まらないかい?。

翆「いいね!」

新千歳空港は、雪煙を巻き上げて重たそうな飛行機が重低音をなびかせ離発着し続けている北の拠点だ。そんな空気が好きなのだけど・・・。

・・・・・

さて、美大の入試も終わり、帰りの便で札幌に戻る。到着ゲートで翆と待ち合わせる。

翆「寂しいから昨日はオナニーしちゃったよ!」と耳打ちされる。空港の空気を背にして、札幌に向かう電車の車窓の風景が霞んでいる。

・・・・・

ステーション・ホテルの中は、これでもかというぐらいに暖かい。

翆「たまには、忙しい人を演じるんだね(笑)」

帰りの飛行機の中で、背は翆より大きいかな、すこし透けている感じの膝下までのワンピースに革じゃん羽織った女の人が反対側に座っていたの。それも膝をだして色っぽく。その膝のあたりに大腿四頭筋と縫工筋のあたりが筋ばしっていて、とても筋肉質の体型なわけ。それって、絶対男を猛烈に締め上げているよな・・・、そんなことを考えていたら、頭の中は興奮しちゃいました。

翆「ばかねぇー(笑)、それでウルウルしているんだ、しごいちゃおう」

そんなにしごくとすぐいっちゃうよ!!

翆「仕事をすると、たまるんだね!!!」

そのあとは、暖かい部屋で、こころゆくまで翆と乱れていた。

・・・

翆「昨日は、いっぱいでたよ(微笑)」

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PEN LIFE1603. 小説:小樽の翆23. 休日の午後

2020年02月09日 | drawing

 

 小樽の街は、朝から雪が激しく降っている。

寒いから翆と一緒に朝寝坊を決め込んで布団に潜っている、翆の店は休みだ。

翆「あっ!、洗濯物がある!!」

こんな雪の時に思い出さなくても・・・。

翆「あなたのトランクス、もうかえがないよ!」

えっ、じゃ洗濯するしかない。最近では、コインランドリーが便利だ。なにしろ1時間ほかしておけば、洗濯されて乾燥も終わっている。要はこの雪の中をどうやって、誰がゆくかだが、結局私が行くんだろうな!

翆「いってくれる、じゃ私のも一緒に・・・・」

翆のメッシュ袋にいれたインナーがゴロゴロとあるじゃないか。

翆「全部ソフト洗いだよ」

そんなわけで翆にチューされた・・・ではなく、私の一物をニギニギして送り出してくれた。アヘッ、息つまりそう・・・。

もちろん小さな撮影機材を持参することは忘れない。雪が降り続く暗い街の風景が面白い。誰もいないコインランドリーから雪が降る通りを撮り続けていた。この風景こそ私が撮りたかった小樽の風景だ。

・・・・

帰ったら、翆がカジカ汁を作っていた。カジカという魚の切り身や肝が近所のスーパーで売っている。身体が温まるし旨い。さて外にも出られない1日。翆は食器の洗い物をしている。

翆「以前話したでしょう、エアロビ教室の優子さんからもらったDVDがあるの、それでも見てたら・・・

なんか無機質なラベルのDVDを、ドライブに差し込んでみると、体位の研究、だって。

翆「優子さん、まじめな主婦に戻ったでしょう、だからこんなの置いとけない、というのでもらってよ、というわけ

画面をみながら、お互いがこうして膝立ちで、骨盤のあたりでつながり、両手を伸ばして、腰を動かす・・・、うぅーーん、こんなアクロバットな体位ができるのかねぇー・・・。

翆「あら、そうじゃないのよ、もっとお互いに腰をそらして、上体は後ろにそるの・・」

といって台所からやってきて、一緒に体位の研究だ。膝立ちした翆の両足が私の大腿を覆ってお互いに腰をつけたまま膝立ちだって。翆は身体が柔らかいから、なんなくできるんだ。それで一緒に腰を動かしてゆく・・・!?。

翆「洋服が邪魔よ!、」

といって翆が下脱ぎになって、私のパンツ類も下ろしにかかる。

翆「あらっ、萎えているね・・・」

そりゃそうだ、昨日もやったじゃん。翆が股で私のイチブツを挟んでしごいてくれる、指で下半身のとあるツボを指圧してくれる・・・

翆「ほら、少しかたくなったでしょう、わっ、すごい、たってきた、いれようよ!」

元看護師だから立たせ方を知っているわけだ。たってはきたけど、好奇心が立ち上がらない。

翆「そう、膝立ちで君のおちんちんを膣に入れてお互いの腰をぴったりつけて、外れないように一緒に腰をくっつけて前後に軽く動かして、手を持ってお互いに後ろにそるわけ、そうすると君の恥骨が私のクリトリスを押し上げる格好になる・・・」

ほとんどエクササイスのモードだ。翆が筋肉をしめつけて腰を動かしてくる。少しずつ感じてくるようだ。

翆「まだ、出ないの!!、もう一寸だ、頑張れ!!・・・」

うっ!、いく!!、といっても上澄みを吸い取られるようだ。そんなわけで無理矢理体中の精力を強引に底まで吸い取られて、どっと布団の上に倒れ込む。もう脱力感だ・・・。

翆「タッチングも看護技術だ・・・・」

といっても、それは看護師同士の宴会ネタじゃないですか(笑)。そんな翆の笑い声を聞きながら意識が遠のいてゆく。

雪で外に出られないカップルの休日の午後は、みんなこんなことをしているんだろうなぁー。

・・・

眼が冷めるとあたりが暗くなっている。大正湯にいってから居酒屋だ。身体が重く足が怠いぜよ・・・。

 

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PEN LIFE1602.  小説:小樽の翠22. 幕間

2020年02月08日 | drawing

 

 冬は、ダイビングもオフシーズン。それに寒くて、特別の目的でもできない限り、旅に出るという気分でもない。

 このブログで毎年冬は、どうしていたんだろうと過去ログをくくると、昨年は、フィルム画像のデジタル化をしたので、このシリーズ、それ以前には、東海道新幹線の関ヶ原の車窓風景が続いていたし、京都の街の画像が続いて、冬を切り抜けていた。この時期は画像も話題も冬枯れである。 デザイン学辞典によれば、ぺルソナ法という製品の調査方法がある。それは仮想の人物像を細かく設定して、製品が実際に使われた場合を想定して利用スタイルを探りシミュレーションをストーリー化しようというものだ。それ自体が小説と同じ手法なのだ。そんなわけで、小説を書くというのは、私にとって特別なことではない。

 もう一つ理由があって、二月一杯、仕事で忙殺されている。

 だから、このブログもオフ・シーズンだから、お休みでもよいのだが、毎日書く習慣を忘れると、後で面倒になって、書かないかもしれない。13年間書いてきたから、そのリズムは続けたいとは思うが・・・。

 そこで「小説:小樽の翆」を書き始めた。冒頭その1でも書いたように、すべて妄想の翆であり、すべてフィクションであるし、私的にいえば前述したペルソナ法の流用である。

 学術論文が大きな説であれば、小さな説が小説である。当然そこには、テーマがある。ここでは、少し現代のライフスタイルとは逆のことを考えた。というのも最近フリーアナウンサーが40歳で結婚・出産といった万事が晩婚型社会に対して、早婚型にしたらどうなるか、結婚=出産という制度を外したらどうなるか、といったことである。

 そんなテーマで、「小説:小樽の翆」を、できるだけ男と女のフツウーの日常会話や話題であることを意識して書き出した。もちろん仮想の話だからスラスラとかけるので、仕事で忙殺されているときには時間節約に調度よい書き方だ。会話形式にこだわると芝居の台本みたいになるので小説の様式は少し無視している。

 さて困ったのが書き出しの動機となった雪の小樽の街の画像である。小樽には、夏に訪れているが、そんな観光地の画像を使う小説ではない。やはり雪の小樽の日常生活の風景がほしいが、あいにく手元にない。だから取材の旅にでかけるチャンス到来だ!。

 そんな風に旅の目的ができたし、撮影対象も明確になったので、それこそ旅に出かける格好の機会なのだが、ライブ画像で見る限り、小樽に雪は皆無だった。

 最近、ようやく小樽に雪が降り始めたが、忙殺されている仕事がおわり、小樽へ取材の旅に出かける頃まで雪が残っているだろうか、今年ははなはだ心許ない。

 そこで、やむを得ないのでイメージ画像を用いるほかない。

 そんなわけで、こうした小説スタイルの書き方が意外に面白いと思っている。さらに面白いのは、ブログのフォロワーが変化したことだ。多分失望したといって、さっさとフォロワーを降りたブロガーもいただろう。もともと人や社会から期待されるようなことを、ブログで書く意志はありませんから、それは悪しからずなのだが・・・。

 さて、このポルノ小説と恋愛小説の隙間を縫ってゆくような小説スタイルが、しばらく続くかな、多分・・・・。

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PEN LIFE1601.  小説:小樽の翆21. マサヒロ君の彼女

2020年02月07日 | drawing

 

 翠が、札幌でマサヒロ君達と食事会をするから一緒にゆこうという話になった。

翠「だって、あなたはマサヒロと会ってるもんねぇー、他人じゃないよねぇー、それに芸術系だし・・・」

そういやマサヒロ君が、翠がオナニーしていたのを垣間見てママは寂しいんですよ、という大人びた話を思い出していた。

さあっ。ゆくよ!、というので夕方翠について札幌へ。

ステーションホテルで食事会ですか、個室にゆくとマサヒロ君の彼女の茉莉さんもいた。目鼻立ちの整った可愛い女子高生だ。お腹が大きいからもう時期出産なのだろう。もう高校も卒業式が近いね。

茉莉「はい来月卒業式です!」

これぐらいになると、もう無条件で可愛い。

茉莉「あのう、なんとおよびすればいいんですか?、マサヒロの義理のお父さんでしょう」

えっ、!アチキ!!

翠「オジサンでいいよう、義理のお父さんなんて言わないでよ、年取ったみたいじゃない」

マサヒロ「母性愛のないママですから(笑)」

翠「母性愛ねぇー、子育てしていないからそうだねぇー(笑)」

茉里「どうやってマサヒロさんが実力があるのか、不思議です(笑)」

彼の実力、だって小学校1年からずーーっと学校の美術室を遊び場にして育ったもん。6.3.3.で12年のキャリアということになる。それは、4年の美大卒とは実力が格段に違うよ。小さいときに芸術って面白いんだって気がついたのは彼の感性だね。子供の時って、そんはピュアな感性が、鋭いとおもう。

茉莉「ピュアな感性って?」

子供って、親の気分に敏感なのよ。例えばサッカー少年がいて、これをやっときゃ親が喜ぶしな、と考えてサッカーをしていたとする。それを親は才能があると勘違いして、子供をサッカークラブにいれてしまう、そうなるとピュアではないよね。つまりマサヒロ君は家業を継いだんだよ。おじいさんの画家という家業を。家業を継いだ人って多いよ。宮廷画家だった父をもつルネッサンスのラファエロとか、デザインだったら看板屋だった家育ちのデザイナーの堀内誠一ね。

翆「わたしそれ、昔の古いananでみたぁー・・(笑)」

マサヒロ「今度東京の春の公募展に入選したんです」

まあ形式的におめでとうといっておこうか。

茉莉「これまでで、史上最年少ですって」

ふぅーーん、それで茉莉さんと住むアパートは見つかった?

マサヒロ「おじいちゃんが、部屋があまっているんだからうちに済めばいいじゃん、だって」

親子三代でおじいチォンの世話になるわけか・・・・

翠「どうせおじいちゃん達、気の若い画家のつもりだし、子育ての経験者だし、いいじゃんそれで・・・、マサヒロや茉莉さんはどうなの?」

マサヒロ「まあ、その方が経済的にラクだし・・・・、それもいいかって話してたところです」

翠「そうしなよ、おじいちゃんたち、孫!?、いやヒマゴだと行って喜んでいるな」

世代交代の早い家系なんだね。

茉莉「うっ、ーー」

翠「あら、茉莉さん、つわりね、産むまでは私が経験者だから任せて、」

それに元ナースだしな・・・手慣れたもんだね。

べたっとしていない、しかし一人一人がクールにつながっている。そこがこれまでの家族とはちがっている。

・・・・・・

駅に向かう道すがら・・・、

 若い男って妙な気質があるんだよね。女欲しいけど女いない、大きな仕事したいけど実力ない、大人びた口を聞くけど不勉強で底が浅い、そんなジレンマを抱えつつ、20代を通過してゆく。マサヒロくんは、そんな男固有のジメジメったらしいところがまったくない。それに早熟教育だから、二十歳ですでに実力者だ。それに彼女が素晴らしい。

翠「早く彼女見つけた方が勝ち!」

 若い素直な感性のほうが、いい彼女が見つかるんだろう。それがハタチすぎてからみつけると、妙に大人ぶって、理屈こねて、そこから、すべてがおかしくなる・・・

 晴れた惚れたに年齢は関係無いけどさ、それが二十歳すぎてカップルです、なんてすましている方が恥ずかしいよ。まして三十路の結婚式ですといったら、いつまで子供をやってんだって思っちゃあ。今は、そんなのばかりだよ!。

翠「早く帰ろう!、唇が疼いてきた・・・」

疼いてきたかぁー、こちらも股間がうずいてきた、飲みすぎたのでトイレ!!

翠「バカァーー」

コートの下から翠のお尻を撫でながら、小樽行きの電車に乗った。そうか、アチキは、翠の体のボリューム感が心地よいのだ。それは、瞳の色が好きとか、匂いに感じる、といったカップルと同じような感性なのだろう。それが翠とアチキをつないでいるようだ。

 

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PEN LIFE1600.  小説:小樽の翠20.  ジグソーパズルのように

2020年02月06日 | drawing

 

 冬の小樽も夜になるとストーブをつけていないと、緑の木賃アパートは冷蔵庫の中のように冷たい。そんな時は、翠と一緒に布団にくるまって抱き合って早寝。だから二人の枕会話もたくさんできる。

翠「小樽で一緒に暮らそうよ?」

決めてないけど、小樽に住むかぁーー。

翠「いま私を、つかまえてくれないと他の男のひとのところにいっちゃうかもよ・・・。嘘、嘘!、・・・・だって、そうだったら今頃まで一人で、いないよ(笑)」

 翠は、結婚願望でもないし、籍を入れてくれ、ともいわないし、それを望んでいないということもわかる。ただ、そばにいるこるだけでよい。多分何万個とあるジグソウパズルの中で、ふたつのチップが偶然ピッタリとあってしまったのだ。あってしまえば、そんな社会的制度なんか関係なくなる。 

 それに、翠は芸術系の家系育ちだというのも気があう理由かもしれない。翠自身は、そんなパパの教育方針に沿わなかったが、でも意識のなかで感性が働くあたりは、やはりパパの教育が生きている。それが私との感性と相性がよい理由だろう。

 大方の人間は似ているチップで我慢して、どこか違うところはあるけど、そこは二人の違いを認識して、我慢して、努力して、セックスして、子供をつくって、仮面夫婦や仮面家族で暮らしているのだが・・・。そうか・・、結婚って相性が合わないカップルのためにあったか。それに二人にまとめておいて方が徴税しやすいし・・・。

 それに翠は、ナースという仕事の技能があるから食べて行けるし、老後まで敷かれたレールがみえているというのもあるだろう。

 背後には核家族社会がある。いまそれが核分裂して一個一個のセル社会になっている。

そうなると、生殖のために備わっている脳内ホルモンは、セル・ライフでも分泌されてしまう。つまりその行き場を求めて私と出会った 。それに翠自身が子供を産みこそしたけど、育てたのは親だから、子供を育てた経験がなく、翠自信がセル・ライフスタイルで生きてきた新人類だ。

翠「何真面目な顔をしているの?」

あっいや!、つい思考回路がぐるぐる回ってしまった・・・

翠「一緒に暮らしていけたら幸せだなって思って、私はそれで十分だよ!」

私だって同じことを考えているけど・・・・多分翠とは、理屈でもなく、恋愛でもなく、ごく普通に感性が合う、あ、うんの呼吸といったらよいか、それで結びついている。

いつものように翠の骨盤を抱き寄せて、キャミソールの上から乳首をかみあげる、しようか・・・

翠「うん」

翠の細い指が、私のトランクスのなかをぬってはいってくる・・・・女の細い指を感じるお腹の感触が心地よい。

遠くで雪の音が聴こえている・・・・

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PEN LIFE1599. 小説:小樽の翆19. 酔っ払い風

2020年02月05日 | drawing

 

 また小樽は吹雪の日に戻った。景色も霞んでいる。

時折翆は、喫茶店の仕事が終わると夜のスポーツクラブでエアロビクスをして、女友達と宴会だ。だから今日は帰りが遅い。アチキも花園町で、於古発川沿いの「てまり食堂」で一人飯。それから大正湯で暖まろう。

翆の木賃アパートにもどると、部屋は冷蔵庫状態。ストーブをフル稼働させて布団を敷いておく。これで翆が帰ってくる頃には、少し暖まるだろう。

・・・・・

 翠が酔っ払い風で帰ってきた。これで親指と人差し指で土産物の紐をつまんで、千鳥足で帰ってきたら笑えるのだが、そんな気がきいた店は、ない。

翆「もう寝てるーーー?。あらぁー、元気かなぁー!!、といって布団のなかに冷たい手をいれ、アチキのいちぶつを握っている。ウリャ、ウリャー・・・、いつもの帰りました!、の挨拶だ。その触り方が絶妙で性腺ホルモンを刺激してくれる。この握りかたってどこで覚えるの?。

 「尿道カテーテル入れたりするから基本はナースの講義、揉み方はナースの宴会。みんな彼氏がいるから色々試して報告しあう。それでベストのもみ方を覚える。君だって芸用解剖学、勉強したではないか!」

 俺は骨格と体表面の筋肉だけだよ。

 翆「入るよ!」

 酔っ払い風の冷たい翆のボディが布団に入ってきて私の身体で暖まる。

翆「感じる・・・?」

といってウェアの下を、冷たい翆の手がはってくる。イチブツをぎゅーーっと握りしめる。私は思わず息が止まりそうだけど、快感!。ならば、燃やしてやる!!、といって翆の乳首をキャミソールの上から甘噛みするとピクリとのけぞっている。今日は感度が高いじゃん、酔っ払い!!、じゃあ、少しじらそうか・・・!!!。

翆「いじわるぅーー!」

そのあとは、くんずほぐれつ・・・・。

いつものようにセックスのあと、翆の尻をなでながら余韻を感じている。

翆と毎晩セックス。毎晩だから食事と一緒だ。食事並みにFBに投稿があってもよいか。いや、そりゃちと恥ずかしいか・・・、考えてみれば食事も猥雑なんだ・・・、そんなことを思いながら、翆を抱きかかえながら次第に睡魔に誘われる。

最近、いつもの雪の小樽の夜・・・。

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PEN LIFE1598. 小説:小樽の翆18. クロッキー

2020年02月04日 | drawing

 

 ・・・

 実は、昨日銭函の雪原で翆と青姦をするまえに、翆の体をクロッキーしていた。

 朝飯を食べたあと、翆がキッチンで後片付けをしているときの後ろ姿をみていて、普通はこれでムラッとするというのがポルノ小説だが、実は、そのときの光が綺麗だった。そこで後ろから翆のシャツのボタンを外しパンツを下ろして・・・

翆「あら!、もうオキシトシンが分泌されたの?」

それも否定はしないが、差し込んでくる冬の柔らかい光が綺麗だったし、そんな光は雪のときの小樽では少ないので、翆の衣類を全部剥がして光のところにたたせて、クロッキーをしてみた。

翆は中肉中背でスポーツクラブでエアロビクスなどをしているから身体の均整が取れている。といってモデルとして特に描くような筋肉の塊といったところはないけど、そんな均整が取れた翆のボディのボリューム感が心地よいのだ。

翆「寒いよ!、冷蔵庫の中より寒い室内だけど、まだ!!」

暖房をフルパワーにして、5分でポーズを変えて3枚描いて、押し入れから取りだしたダウンコートを羽織わせた。そして翆の冷えた身体のために、熱々の珈琲をいれてあげた。

翆の息子のマサヒロ君はデッサンの猛者だから、翆もその意味はよく知っている。しかもマサヒロ君の裸婦のモデルまでしたぐらいだから。

翆「ふぅーーん、私はこうみえるんだ・・・、即物的だよね」

そのあたりの感覚ってナースと一緒ではないですか?

翆「そうだよねぇー、患者さんの排泄器官をみて興奮してたら仕事にならないよね」

冬の光が部屋の奥まで、差し込んできた。

翆「さて着ようかな、見ないでよ、着ているところを見られるのって恥ずかしいから」

じゃ着せてあげる・・・、そしたら翆は患者のようにジッとしていた。

そして、晴れた雪原へゆこうかぁー!、だったのである。

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PEN LIFE1997. 小説:小樽の翆17. 節分の休日

2020年02月03日 | drawing

 

 翆が押し入れの整理をしている音で眼が覚めた。今日は、翆のお店が休みか・・。外は珍しく青い空がみえている。

翆「あら、起きた!。こんのながあったよ!」

翆が引っ張り出したのがスポーツ用のロングコート、羽毛がはいっているから暖かそうだ。

翆「昔、これ着てディスコに行ったんだぁー」

覚めきらない頭で、じゃ!、それ着て雪景色を見にゆこうと、いったら翆が、いいね!、とサインした。思いつきでいったが、Macで地図を見ながら銭函あたりにいってみようか。

翆「あら、雪景色って札幌方向?」

なんとなく、ワイルドな方向は寒そうだからパス!

・・・・

 雪の銭函駅をおりると、民家の先に日本海が見えている。そっちは寒いので、逆方向の丘を登り木立の中を歩いてゆくと広い雪原にでた。そんな雪原のど真ん中に寝転ぶと、降ったばかりの新雪で身体が沈み込み、冷たさがシンと伝わり、暖房とCO2で汚染された肺には心地よいエアだ。

翆「雪原で青姦しようよ!」

 えっ、まじ!、といいつつスポーツコートにくるまり翆のパンツを半分下ろして白いお尻をむき出しにさせ、後ろからスルッと入れてしまった。感じるというよりも自然児に戻ったみたいな感覚だ。昔はこんな格好で簡単にセックスをしていたのかもしれない。そのまま翆は少しあえぎながら、重なってはてた。

 風もない青い空が続いている雪原だ。遠くからだとスポーツコートにくるまれた塊が微妙に動いている風にしか見えないだろう。翆の身体の中に入れたまま重なって果てると次第に眠くなる。人間は、こんな状態でフリーズドライになると、朝みたら、カップルが下半身むき出しでくっついたまま凍死している。二人をはがそうとしたら、おちんちんがバキッと折れた・・・、そんなイメージをしていたら、おっ、ヤバい!、起きようよ!!、そういって翆のパンツをズブズブとあげた。

 遠くを函館本線の特急列車が走り抜けてゆく。

翆「あったかいものを飲みに行こうよ!!」

 街の方に向かうとお店があった。やっている空気ではないがCLOSEDとも書いていない。なかにはいると格段の暖かさに包まれ、手足がジーーんとしている。鼻に神経をそそぐと、さっきの残渣の臭いが少し漂うけど、三日も風呂に入らなけかったときの臭いと大差ないか。

 翆は、なにもなかった顔をしてコーンスープをかき回している。駅に向かう道で翆が小脇に手を入れてきた。

翆「寒いよーー!、帰ったら豆まきしようか・・・

今日は、節分か。小樽地方は晴天。陰鬱な小樽も、まれにこんな日が一寸だけある。

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PEN LIFE1596. 小説:小樽の翆16. オカマがつないだラブストーリー

2020年02月02日 | drawing

 

 フィールドで毎日撮影しているのも飽きる。今日も夕方、翆の店で珈琲だ。少し代わり映えがしない小樽の街。前向きに捉えれば平和なのだろう。

「じゃ今日は房ちゃんのお店でアルバイトしていた頃のママからのまた聞き、オカマがつなぐラブストーリーね」

オ・カ・マ・ですか・・・

「北海道に藤女子大というお嬢さん大学があるの。当然カソリックのお堅い大学なんだけど、偏差値は北大より上という噂もあったぐらい。そこのOBの樹利さんのハ・ナ・シ」

東京でいえば聖心女子大か・・・、

「樹利さんが、ある仕事で東京の建築家と一緒に札幌の仕事をすることになったんですって。でっ、当然意気投合して・・・」

それでラブラブじゃ、オカマの立場がないじゃん(笑)。

翆「つまりラブラブは、東京へ飛んでからなの。つまり東京で初デートね。そこで六本木で待ち合わせて、でかけたのがオカマエンターテイメント、あの頃六本木の裏のお墓の前という怪しい場所に『金魚』というお店があったの。オカマオンリーのショーをやるお店ね」

・・・・でっ、それで・・・

「入り口に、おちんちんの看板がかかっていたりして、いかがわしさたっぷり。樹利さんは、初デートでいきなりこれですか?・・・、と愕然としたわけ。だからいやらしかったら水引っかけて札幌に帰るからね!、と怒っていたんだって。」

ホウ、それで・・・

翆「オカマエンターテイメントは、実は大変素晴らしい踊りと、こんな小さな小屋でどうしてこんな大仕掛けの舞台ができたのかとか、センスの良い音楽のショーだっりと、すごく中身が濃かったの。もうそれで樹利さんは、身構えていた心がホロホロと砕けて、その晩ホテルで樹利さんは、あっ汚いからシャワーを浴びさせてといいながら、そのまま大いになめられて、大胆に淫らに燃え上がっちゃったというお話、だからオカマが男と女の心をつないだラブストーリーなわけ」

なるほど、なにもかも普段とは違って、落差とかイレギュラーな仕立て方が女を陥落させたというわけだ。巧みな建築家ね(笑)。

「女って予想に反して、意外とか、落差とか、イレギュラーな展開があって感激すると、もうコロッといっちゃうのよ。だって樹利さんは、札幌でつきあっている彼氏がいた上での東京デートだったからね」

西洋の昔話があった。放浪の乞食が、あるとき変身して王子様だったというストーリー。

「でも、こちらは実話だからね」

女って、落差に弱いんだね。

「そうよ、最初から、この芝居はすごいです、劇場の構えもすごいです、セックスもシャー浴びてから・・・じゃ落差にならないでしょう。予想に反する落差があって、それから期待以上の感動とか快感が欲しいのよ・・・」

じゃ、今夜はたっぷりなめてあげる!。

翆「それ落差じゃなくて毎日のことじゃない・・・(笑)」

・・・

やはり翆の家で布団にくるまって暖まっていた方が心地よい、というのも冷たい風が小樽の街を走り抜けてゆくからだ。

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PEN LIFE1595. 小説:小樽の翆15. リーノヴェルテ

2020年02月01日 | drawing

 

フィールドワークのあと、いつものように夕方閉店間際の翆の店で珈琲をすする。

この間、マサヒロ君とお茶してた。

翠「あいつ、なんかゆってた?」

仕事とか、どうやってデッサンを勉強したとか、そんな話をすこし。

ふと、おもったんだけと、マサヒロ君て、おじいさん、おばあさんっ子じゃん。育てた実感がなくて不安はなかったの?。

翠「生まれた時は育て方なんかわからないしさ、そしたら両親が乗り込んできて、さっさとおむつとりかえたりしてんのよ。任せておきなさいっていって」

 父は、私を芸術系の人間にしようと目論んでいたけど、私は芸術に興味がなかったから父はガッカリよね。そこへ、男の子ができたから父も今度は頑張ったわけ。

 でっ、私はすべて経験者に遠慮なく任せた。両親の戸籍から抜け出して私を筆頭とする新しいママ用戸籍をつくってマサヒロの父親の欄は空欄、養育費は父親が働き盛りだったから問題なし、あとは母乳か。形が崩れるのはいやだけど、生きてゆく上で必要なDNAを引き継ぐとする説もあるので最初の1週間だけあげた。それで遺伝子関係もOKか。よく考えたら、マサヒロを育てるゴーサインだったから私は高校へ復学したわけ、それで部活に励んだ」

つまり両親は、乳母がわりだったんだ。なんかイギリス王室の育て方みたいだなぁー。

翆「残るは、母親のメンタリティだよね。毎朝高校へでかけるときに、マサヒロ君ママですよー、チュッ!して、スキンシップぐらいかな」

すごい手抜きのメンタリティー(笑)・・・

翆「でっマサヒロの小学校の美術先生は、父の職場仲間で美大出身なの。それで初めて小学校へあがるときに、美術の先生の所へ頼みに出かけて将来芸術家にしたいと提案したわけ。だからマサヒロは1年生の時から、朝早く学校に行って美術室で工作しながら遊んで、授業を受けて、放課後また美術室で絵を書いたりして遊んでといった具合に自分の部屋みたいだったな。だもん成長すれば、どんどん能力伸ばすよ。だってデッサンなんか小学校卒業するときには、覚えちゃったんだよ。朝一番に学校へゆき、遅くに家へ帰って夕飯食べたら、もう寝ていたもん」

得意なところを伸ばせば、その伸びしろで他の能力も伸びるというやつだ。

翆「例えば美術の授業で、教室が散らかっていた。すると先生が、それはマサヒロ君が工作をして散らかしたもので、みんなが迷惑しています、と話すわけ。するとクラスの人間達から白い目線でにらまれて、それで片付けに走るといった具合に、躾も学校教育のなかで教えられていったわけ。そんな風にしてマサヒロを育てた・・・、じゃなくて勝手に育った」

 マサヒロ君いい大人になったね、それで、よかったじゃん・・・。

翆「ランチの残り物の鱈が余っているんだ、今晩はこれを酢づけにしようか・・・」

なら酒屋で純米酒でも買ってゆこうか。

翆「白ワインがいい!」

じゃ、魚に合わせてリーノヴェルテにしようか。

それから大正湯にいって、街が冷蔵庫だからワインは持ち歩いているうちに冷えるだろう。

・・・

夜、リーノヴェルテの酔いもあり、布団で翆のお尻を抱きかかえながら寝てしまった。

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