夏に冬の風景に思いをはせるわけではないが、最近冬志向である。暑いのはフィリピンで経験しているのでバランスをとるかのように冬に憧れる。
今年の2月に小樽を訪れた時は雪が少なかった。帰る頃に雪が降り出したが遅かった。だから冬の空気が食傷気味であり、冬の街をタップリ堪能した気分ではない。そこで来年は1月にゆこうと目論む。雪で街が見えないぐらいの風景を撮りたい。悩みはつきない。
冬は防寒着が必要だから支度が面倒だ。だが一度揃えてしまえば、あとは簡単だ。それに今年度の論文の準備もある。そんな論文は夏頃から準備しなければならない。だからといって冬が好きというわけではなく、たまたまなのだが。
このブログを書いているのが桜の咲く前なので、そんな気分になるのかもしれない。梶井基次郎の小説「檸檬」には、桜の木の下には死体が埋まっていると書かれている。そう思わせるぐらいに桜が咲く頃の気分は、精神病にでもなったかのような憂鬱な時間だ。そんな強迫観念にそそのかされて三ヶ月先のブログを書いている。
それにしても酷寒の雪の中で撮影機材の小さなボタンを突っつかされる時は手袋を外さざるを得ない。一体何を考えてプロダクトデザインをしてるんだろうか?。だからますますポケットから取りだしてススッと撮影出来るiPhonを使わざるを得ない。
冬の雪景色への未練がタップリ残る冬の終わりである。
積丹町美国
iPhon13pro