朝方だけ花開くアサガオ。その咲き様を見ていると、今、生あることに感謝したくなります。そして、今日一日、爽やかに生きようと思うのです。
今朝、大学院の同期だったTの訃報を受ける。朝から、とても、やるせない思いです。
私が入学した頃の東京都立大学の生物学教室は、13の研究室があり、たしか8講座分だったでしょうか。修士入学者は8名。当時も、大学院を修了したからと言って、アカデミックポジションに就くことは困難でした。私の同期では最終的に5名がその職に就き、うち2名が大学、残りの3名が国立研究所です。アカデミック以外の就職として、民間の研究所の研究員、高校の生物教員、そして私立大学の図書館員です。
同期が8名と言う少人数でしたので、事あるごとにコンパで盛り上がりました。サイエンスの議論をしたり、今後の生物学の動向を話し合ったり。時には、人生哲学を語り合ったりと。本当に充実していた時代です。
卒業後はそれぞれの道を歩んでいるので、同期会を開く機会はほとんどありません。年に一度の賀状の交換で、互いの現在を察する程度です。
十数年前に同期のSが突然死。そして、Tは、勤務先の大学へ通勤途上、くも膜下出血で倒れ、帰らぬ人となりました。早すぎます。
Tは、アサガオの花芽が分化していくメカニズムを分子生物学的に解明しようと、情熱的に研究を行ってきました。その研究が半ばで閉じてしまうことになり、さぞかし無念だったと思います。
我が身も明日は研究できない状況に陥るかもしれない。その時が突然やってくるかもしれない。悔いのないように、今できることをやっておきたいものです。
そう言えば、アサガオの花言葉は『明日も爽やかに』とか。
なにゆえにかくも 麗しきかな
いざやもろびと 悦びの時は今ぞ
明日来るものの 定かならねば
―ロレンツォ・ディ・メディチ―
若者には少し酷のようではありますが、最近しみじみ口になじむ言葉なのです。
同世代の早逝は、いろいろな思いを深くさせますね、実感しています。
寿命の長短の理由は誰にもわかりませんが、「今」 を一生懸命情熱するのが、どんな職業・どんな時でも悔いのない過ごし方、といえるのでしょうか。
すみませんまたとんちんかん、だったかもしれません…。
あ、植物生態の研究生がアサガオを研究対象にしていました、たぶん今も。 へヴンリー・ブルーという名前だったと思います、爽やかに青くて、美しかったです。
お返事が遅れまして、申し訳ございません。
ロレンツォ・ディ・メディチの言、心に沁み入りますね。
昨日から植物生態の向かいの研究室の卒業生が札幌に来ております。嬉しい限りです。それぞれのその後。へヴンリー・ブルーを研究されていた方のお元気だと良いのですが。
洞爺湖サミットが終わり、札幌もいつもの様子を取り戻しております。来週からは、大通公園でビアガーデンがオープンし、夏の観光シーズンが本格的に始まります。
東京はヒートアイランド現象で、猛烈に暑い日が続くことと思います。くれぐれも、ご自愛ください。