以前紹介した、『看護婦のオヤジがんばる』の本ですが、この本を植物分類学者のM先生が読みたいと仰る。そこで、本を彼にお貸しすることに。もう、それは26年前のこと。学部の3年生だった私は、M先生の植物系統分類学の講義と野外実習を履修していたのですが、なかなか、植物の名前と形を覚えられません。人の名前は良く覚えられるのですが、植物がからっきし駄目でした。そんな私をおもしろがったM先生は、あれやこれやと、私が植物の名前を覚えることのできる策を講じてくれました。
草本の茎が四角形だったらシソ科であるとか、茎を切断して乳液が出たらキク科だとか。熱心にM先生はいろいろと教えてくれました。少しは、植物分類学の知識を身につけることができたのですが、ふじ(マメ科)をライラックと間違えるあたりが、凄いね!
南極から帰国して間もなく、M先生と久しぶりにお会いいたしました。昨年の5月のことですが、大学近くの喫茶店に招待してくれたM先生。コーヒーをすすりながら、「福井君は、微生物の分野に進んでよかったね。植物だったら、、、、」とM先生。はい、そうです、センセイ!
26年前、M先生から『看護婦のオヤジがんばる』を返した頂いた時、頁をめくるとセンセイのお礼の言葉が記されていました。
「本を貸してくれてありがとう。元看護婦のオヤジより」と。
今日の、「とある主婦」さんのご指摘で、そんなことを思い返した次第です。
コメントありがとうございました。公開講義の様子をアップしておきました。人数はそれほど多くなかったのですが、参加者と密にキャッチボールができました。
その日の夕食は、札幌ラーメンでしたので、あきたMさんからの教育的指導が入りそうですね。