福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

植物分類学者の教え

2007-06-08 13:49:29 | 日記・エッセイ・コラム

以前紹介した、『看護婦のオヤジがんばる』の本ですが、この本を植物分類学者のM先生が読みたいと仰る。そこで、本を彼にお貸しすることに。もう、それは26年前のこと。学部の3年生だった私は、M先生の植物系統分類学の講義と野外実習を履修していたのですが、なかなか、植物の名前と形を覚えられません。人の名前は良く覚えられるのですが、植物がからっきし駄目でした。そんな私をおもしろがったM先生は、あれやこれやと、私が植物の名前を覚えることのできる策を講じてくれました。

草本の茎が四角形だったらシソ科であるとか、茎を切断して乳液が出たらキク科だとか。熱心にM先生はいろいろと教えてくれました。少しは、植物分類学の知識を身につけることができたのですが、ふじ(マメ科)をライラックと間違えるあたりが、凄いね!

南極から帰国して間もなく、M先生と久しぶりにお会いいたしました。昨年の5月のことですが、大学近くの喫茶店に招待してくれたM先生。コーヒーをすすりながら、「福井君は、微生物の分野に進んでよかったね。植物だったら、、、、」とM先生。はい、そうです、センセイ!

26年前、M先生から『看護婦のオヤジがんばる』を返した頂いた時、頁をめくるとセンセイのお礼の言葉が記されていました。
「本を貸してくれてありがとう。元看護婦のオヤジより」と。

今日の、「とある主婦」さんのご指摘で、そんなことを思い返した次第です。


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2 コメント

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いよいよ明日ですね、公開講義。やはり、札幌に講... (あきた)
2007-06-09 14:20:03
いよいよ明日ですね、公開講義。やはり、札幌に講義を聴きに行くことはできませんでしたが、ぜひ内容と反響をお知らせ下さい。「メタボ系おやじ、南極大陸を行く」でしたっけ?検診の時期をむかえ、日々メタボに向き合う今日この頃、そして思いがけない小さな幸せに出会う日々。メタボの中にね!応援してます!
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あきたMさま (福井)
2007-06-11 07:36:10
あきたMさま

コメントありがとうございました。公開講義の様子をアップしておきました。人数はそれほど多くなかったのですが、参加者と密にキャッチボールができました。

その日の夕食は、札幌ラーメンでしたので、あきたMさんからの教育的指導が入りそうですね。
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