寒波襲来の札幌。夜も更けて、帰宅途上で暴風雪に襲われる。手袋を着用していても、指先は千切れそうな痛みを感じる。凍傷で指を切断しても、人間の指は再生されない。
かねてから読みたかった本、『切っても切ってもプラナリア』(文・阿形清和、絵・土橋とし子)(科学であそぼう4、岩波書店)。
科学する心を育む秀逸な書である。最終章の「科学を目指す君へ」では、下記のようなことが記されている。
「生命科学という学問のボールは生き物だ。いまからリフティングをする感覚でいろいろな生き物と接し、トラップするかのように生き物を観察する。やがて中学や高校にいってサッカーの戦術を習うように、細胞のことを習い、遺伝子のことを習うだろう。そして、その中からJリーグプレイヤーがでるように、プロの科学者が育ち、ワールドカップをめざすようにノーベル賞をめざす科学者が生まれてほしいものだ」
サッカーをこよなく愛する阿形博士の姿が眼に浮かぶ文章である。
ちなみに、切っても切ってもデサルフォネーマ!