福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

切っても切ってもプラナリア

2024-02-03 19:42:21 | 研究室紹介
寒波襲来の札幌。夜も更けて、帰宅途上で暴風雪に襲われる。手袋を着用していても、指先は千切れそうな痛みを感じる。凍傷で指を切断しても、人間の指は再生されない。

かねてから読みたかった本、『切っても切ってもプラナリア』(文・阿形清和、絵・土橋とし子)(科学であそぼう4、岩波書店)。



科学する心を育む秀逸な書である。最終章の「科学を目指す君へ」では、下記のようなことが記されている。

「生命科学という学問のボールは生き物だ。いまからリフティングをする感覚でいろいろな生き物と接し、トラップするかのように生き物を観察する。やがて中学や高校にいってサッカーの戦術を習うように、細胞のことを習い、遺伝子のことを習うだろう。そして、その中からJリーグプレイヤーがでるように、プロの科学者が育ち、ワールドカップをめざすようにノーベル賞をめざす科学者が生まれてほしいものだ」

サッカーをこよなく愛する阿形博士の姿が眼に浮かぶ文章である。

ちなみに、切っても切ってもデサルフォネーマ!