立川での会議を終え、夕方、羽田空港へ向かう。中央線の快速電車に乗り、東京経由で浜松町、そして羽田空港を目指す。
少々くたびれた頭を癒すために中野あたりからiPodにおさめている「私花集」を聴き始める。新宿駅を過ぎ、まもなくお茶の水駅といったところで、「檸檬<レモン>」に曲が変わる。
♫喰べかけの檸檬 聖橋から放る 快速電車の赤い色がそれとすれ違う♫
電車の窓からは、向こうに聖橋が見えた。おお、何と言うタイミングの良さか。
8年くらい前だろうか。研究室にお茶の水女子大学出身の学生が院生として入った時、「檸檬<レモン>」の話題を彼女にしたことがある。湯島聖堂、聖橋、スクランブル交差点、青春の姥捨山などの言葉が出てくる歌なんだよ、と彼女に対して自慢げに説明しても、彼女の反応は冷ややかだったかな。ところが、翌日、彼女から一言、「うちのお母さんがその唄を良く知っていました!」。
今時の大学院生はどんな音楽を聴くのであろう? 今度教えてくださいな。 まさか、「ハートのエースが出てこない」じゃないよね。