☆あらすじ
街で起きている連続婦女暴行犯に警察はなすすべがない。
警察が唯一たよりにしているのが、被害者に残された犯人の痕跡、犯人の痕跡をもとめて、女性の検屍局長、ケイ・スカーペッターは必死の調査を行うが、手がかりをえられない。
犯人は自分が捕まらないことに自信を持ったのか、さらに大胆に、短い期間に犯行を重ねていく。マスコミも市の当局者も犯人の手がかりが得られない責任を検屍局長としてのケイの能力にもとめるようになる。
そんななか、ケイは思い切った行動に出るが、それは犯人のケイに対する怒りを呼び起こすこととなる。
☆感想
物語の冒頭から、いきなり深夜の電話で連続暴行犯の現場に呼び出されるヒロイン、ケイ・スカーペッタ
「詳しいことを聞くまでもなかった。マリーノ部長刑事の声を聞いたときにもうわかっていた。もしかしたら、電話がなった瞬間にわかったのかもしれない。」(P8より引用)
この緊張感をもった語り口が 読む側をわくわくさせる。そして、この緊張感が最後の犯人との対決まで持続されていき、読むスピードを速める。一気に読めるとても面白い小説だと思う。
常に、女のくせに検屍局長なんて と男たちの目で見られることにたいするプレッシャーに耐えながら、犯罪現場からの残留品や被害者の共通性などから、徐々に犯人像に迫っていくケイに、最初は女に何が出来るかと馬鹿にしていたマリーノ刑事だが だんだんと信頼をおくようになる。
ケイもそう思っていたようだが、この刑事 なんていやな奴だと思っていたが、けっこういい奴だな、このマリーノは。
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