団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

★孤独に苛まれると強制に期待し、強い指導者に憧れる傾向がでる

2020年06月26日 | グローバリズム

 戦後教育で大家族や隣付き合いなどを否定され、個人の自由が唄われて何時の間にか他人に干渉されるのを嫌う人が増えてきたようです。と言う私などその典型かもしれません。
  とは言え、所詮人間は団体で生きるのが本能のようです。最近では、昔ながらの大家族が見直されようとしてきているように思えます。

  宮崎さんが、今度のChina肺炎騒動で、もしかしたら孤独を恐れて全体主義の足音が聞こえて来ると書かれています。
  そんな恐ろしいことになって欲しくないものです。どちらにしても極端に触れるのは危ないですね。ゆるやかな団体くらいが良いのじゃないでしょうか。

  「宮崎正弘の国際情勢解題」より   令和2年(2020)6月19日(金曜日)弐 通巻第6544号   <前日発 行>

 コロナ禍が運んできた孤独なる人間、絶望、自殺。あるいは結婚
  孤独に苛まれると強制に期待し、強い指導者に憧れる傾向がでる

 ディビッド・リースマンの『孤独な群衆』は、社会が機能するにはその成員が担う役割の遂行を促す一方で、個人の性格は社会 環境が大きく作用するとし、社会的環境の変化、たとえば人口成長期、過渡的成長、初期的減退の過程において社会的性格は伝統 指向型から内部指向型、他人指向型へと変化するとした。

 慣習とか伝統はかならずしも個々人には共通しない。内部指向型は権威者、或いは保護者の教育によるモラルの刷り込みによっ て行動規範がでるが、他人指向型では周囲、交際範囲の人々の言動ばかりか、マスメディアを通じて他人の動向を気にする。

 このような二律背反的な現象が現代社会の特徴であり、家族関係、友人関係、所属する企業団体など組織との関係が消費にも影 響する。個性がつよければミーハー流行型のバッグには見向きもしないだろうし、個性が弱い個人はブームと聞けば、ルイビュト ンに飛びつき、ミズノなどのスポーツシューズを買い換えるように。

 コロナ災禍で、上記は如実にあらわれた。
「緊急事態宣言」以後、在宅勤務、レストラン、百貨店などは営業自粛要請であって強制力も罰則もないにもかかわらず、日本人 の多くは御上の意向に従い、街に人影もなくなった。レストランはずらり閉店。逆らったパチンコ店もメディアの攻撃に耐えきれ ず、みなが閉店した。これは孤独の強制でもある。

 だが、社会的環境による物理的孤立と、本人しか自覚し得ない孤独感とはまったく異なる。後者はときとしてメンタルヘルスに 悪影響をもたらし、自殺への衝動となる。

 米シカゴ大の世論調査センター(NORC)が調査した「幸せ度」の結果をみると、アメリカ人で「普段の生活にとても幸せを 感じる」と答えた割合が過去50年で最も少なかった(2020年6月17日の各紙報道。複数回答調査)。

 「孤独」と答えるアメリカ人は増え、武漢コロナ感染拡大を防ぐ都市封鎖、テレワーク、外出制限、あるいは突然の失職がもろ に影響を及ぼしたことが分かる。
 「とても幸せ」と答えたアメリカ人は14%しかおらず、「それほど幸せでない」が23%、「孤独を感じることがある」は 50%で、前回23%の二倍を超えている。

 テレワークは人と人の結び付きを弱める。家族を持たぬ人が多いが、独身世帯なら尚更だろう。東日本大震災のときもそうだっ たが、独身女性が突如、結婚願望になるというケースが目立った。

 米週刊誌『TIME』の世論調査ではコロナ災禍前の2018年、孤独を感じるが54%だった。2019年に61%となって いた(同誌、2020年6月22日号)。
 コロナ以後、孤独感は以前より増したと答えた人は米国で31%、同じ質問はカナダ、英国、豪で行われたが、22%だった。 ダントツにアメリカ人が孤独なのだ。
 これを年齢別にみると、40歳以上の女性で18%、40歳以上の男性が26%。ところが若い世代に同じ設問をすると、24 歳から39歳までの女性が31%、男性が36%だった。つまり、結果から推測できること、アメリカ人の孤独感はほかの先進国 より高く、しかも、若い男性が女性より孤独だということだ。
 日本で同じ調査をすると、たぶんアメリカと同様な傾向が出るだろう。その議論の前に、日本に引き籠もりが70万人もいる。 以前からこれは深刻な社会問題だった。

 ▲何が人間をこうも孤独に追いやったのか?

 ソーシャル・ディスタンンスは人と人が距離を置くことの奨励であり、しかもマスク着用なら会話も成立しない。飲食店が営業 規制を受ければ、居酒屋にあつまってガヤガヤ騒ぎながらのコミュニケーションも取れず、テレビ会議などは所詮ヴァーチャルな 世界との中間地点であり、直に手で触って得られる実感を伴わない。孤独はますます強くなるだろう。

 コロナ災禍で、本来なら読書のチャンだが、多くは映画、ゲームに明け暮れ、スマホのチャットで時間を潰した。絶好の機会を 自ら失った、

 フロムの『自由からの逃走』は戦後のベストセラーだが、全体主義との対比も描かれている。
人間は孤立を怖れる習性があり、意識の中では自らの意思で動いていると思いながらも、人間は自由になればなるほど、心の中で は孤立を深め無力感に襲われるとした。
全体主義の足音が近付いている音が聞こえないか? 

  孤独も全体主義も行き過ぎでしょう。やはり3世代くらいの大家族が人間には丁度会っているのかも。
  家族も、グローバリズムからローカリズムへの変換の時かもしれません。

さて、人間はどちらを選ぶのか!

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