カメラといっしょ★

地元福岡~イタリア留学からワーキングビザ取得しての海外生活を写真で綴るつれづれ日記

ロンドンオリンピックの旅(7)~レイクサイド&ハーヴァーズウェイト鉄道

2012-08-14 20:59:11 | └・海外旅行
B&Bに泊まりたい!というのが母の夢。
どうやら母の姉がB&Bに泊まりながらヨーロッパを旅した話に憧れているらしい。
というわけでお探しましたよ、旅娘コーディネータ。
湖水地方、旅の鉄道の基点ウィンダミアと船の基点ボウネスのちょうど間にあるB&B。
 
 
アットホームで素敵なお家、
静かな夜に包まれてゆっくり休ませていただいた。

翌朝、朝食前に、湖のほとりのボウネスまでお散歩。
 
今、明けようとしている今日の光が水面に跳ねる。
ああ、きれい。。
それは何でもない日のよくある瞬間。
いつも日々に追われるようにバタバタと起き、その日を過ごすけど、
私の過ごしてる一日はほんとはこんなにきれいなんだ。

小一時間の散歩を終え、はらぺこ準備万端でお楽しみの朝食。
B&Bの2つのBのうちのひとつ、ブレックファスト。
ここでは内容を選べたけど、もちろんこれにした、
イングリッシュ・ブレックファスト!
卵をメインに、ソーセージ、ベーコン、マッシュルームのソテー、
焼いたトマト、ベイクドビーンズがワンプレートに乗るの定番スタイル。
ん~、おいしそう!
これにトーストと紅茶、ヨーグルト、フルーツジュースなどがついて
ほんとに豪華!
朝からこんなにしっかり食べるなんて優雅だ~。
満腹満足で、元気一杯に今日の観光へ。

まずは船に乗りまして、湖を南へ渡り、レイクサイドへ。
そして、乗り継ぎますのは、

じゃーん!蒸気機関車!
レイクサイド&ハーヴァーズウェイト鉄道
 
この夏行ったオーストリアの旅で機関車に乗り、すっかりファンになった私。
ここにもあると知って勝手にスケジューリング。
鉄道好きだった父の思い出を共有する母にとってもなつかしいんじゃないか、と思い。

が、しかし、母はそれより以前、自分が子どもの頃に機関車に乗った事を思い出してたようで。
ひとしきり、昔はこうだったと話し込んでいた。
だれにとっても子どもの頃の思い出がやはり鮮烈なものね。

レトロな車内がとっても素敵。

機関車は林を抜けて一路ハーヴァーズウェイトへ。

終点のハーヴァーズウェイト駅で機関車と客車の前後を入れ替えて、またレイクサイドへ戻る。
その作業が始まったのを察知した私は、一目散に歩道橋に駆け上がって撮影ポイントを押さえる。
 
おおー!!来たきたキターー!!!
シュシュシュと蒸気を吐き出し、勢い良く駆けてくる。
く~、かわいい勇姿!!
いいなー、蒸気機関車。

林を抜け、川とともに走りながら行く。

そして川とともに湖へたどり着く。

ああ~、たのしかった。
往復で1時間弱の機関車の旅、
車窓を流れる景色はいつも私を惹き付ける。

ありがとう、機関車君!
ちょっぴりお相撲さん風の髪型がチャーミングw

機関車の小さな旅を楽しんで、次の目的地へ
私たちはまた船に乗ったのでした。


<泊まったB&B>
Oakfold House
Bowness on Windermere
Cumbria, LA23 2JG
Telephone: 015394 43239

<レイクサイド&ハーヴァーズウェイト鉄道の情報はこちらから↓>
http://www.lakesiderailway.co.uk/

ロンドンオリンピックの旅(6)~ピーターラビットを探しに

2012-08-13 18:34:20 | └・海外旅行
オリンピックも熱い戦いを終え閉会、
翌朝、私たちはまた旅に出た。

駅で買ったイングリッシュマフィンを朝食に食べながら、
車窓に映るイギリスの静かな田舎の風景を追う。

長い事、列車に揺られ、ようやく着いた湖水地方。
ここに来た理由は、ピーターラビットの世界を見たかったから。
さっそく船で湖の対岸に渡り、ピーターラビットの生まれた村ニア・ソーリーをめざす。
 
着いた先は林の中。
私の調べでは、散歩がてらに歩いて小一時間ほどで着くはず。
小さな標識を頼りに林を抜ける。

林を過ぎると開けるなだらかな丘陵、低くたれる雲、
大気は静かに留り、眠るような雰囲気の中で、静かに草を食む羊。
つられて静かに私も息をする、それは無理のない、生きとし生けるものの息
フワッと心がほどけていく。
 
 
手前の小さな村ファー・ソーリーを過ぎ、

小さな景色を通り過ごして先へ進む。

殺風景までに広がる野原の中、
私たちは羊のように静かに息をする。

降り出した小雨を雑木林に雨よけに歩き、
ほどなくニア・ソーリーに着いた。

ピーターラビットの作者ポターが暮らした家は予約制で、
私たちの順番が来るまでちょっと時間があったので
その間、村を散歩。
 
 
村にさえならないくらい小さい集落、
のどかで、しずかな佇まいに、
ほら、童話のどうぶつたちの話し声が聞こえてきそう。
 
あ、ほら、あのポストの横に!

ようやく私たちの番が近づいたので、
ヒル・トップのお庭へ。

あ!ピーター!

くー、ちっちゃあい。
かわいいーーー♡

母が私を語る時、この子はうさぎが大好きでね~、と言う。
子どもの頃うさぎを飼っている近所の家に入り浸って、日がなうさぎ小屋の前でうさぎを見ていたから。
でも私は、かわいいうさぎが好き、というメルヘンな子どもではなかった、
好きな本は冒険もの探偵もの、ピーターラビットの絵本など手にした事がなかったと思う。
あの時私は、うさぎ小屋の前でただずっとうさぎを見ていた。
よく動く耳、ふわふわと柔らかい毛、どこを見ているか分からない不思議な目、
葉っぱをあげると、ちいさな鼻をひくひくさせながらもしゃもしゃと葉を食べる。
飼っていた犬のように感情や強い意志は見受けられず、
ひょいひょいと飛ぶように跳ね、気ままに動く、動物。
その時の私は、私と動物との差に、強く興味を引かれ、
それが何か知りたいと思って見守っていただけだったのだと思う。
そこに私は初めて自然の成り行き、世界の深さを感じていた。
そして、小さな小屋で右往左往するうさぎのその平らな視線の奥に、
私には青い草原が見えるような気がした。
今ここにある野原ような。
そこに返してあげたかった。
  
 
うさぎの遊ぶポターの庭は、夏の花が涼やかに色を添える。
 
 
自然があるがままの美しさをそっと庭に映したような
イギリスの庭、好きだなぁ。。
 
 
ポターの家も静かでささやかなものだった。
歩くときしむ床の音にポターが住んだときの事を想像してみた。
きっと今日みたいに灰色の空が多いこの土地で、
窓辺に射す柔らかな光を望に、あれこれと思いを巡らしたのだろう。
野にいるうさぎの事、小川にあそぶあひるのこと、軒下のねこのこと。

子どもの頃、外で遊べない雨の日には私も
いつも窓辺に座って外の事に思いを巡らしてた。
心のうちがさわさわとくすぐったいような思い出、
幸せをしあわせと気付く前の、しあわせな思い出。
ここに来てみてよかったな。。

湖水地方を回る為に基点としたボウネスにもどってきた。
 
  
賑わう街の様子は静かなニアソーリーとはまた違ったよさ。
 

かわいいカフェに、おみやげもの屋さん。

さて、そろそろ日も暮れかけて、
今日はよく歩いたし夕飯。

ビーフシチューにパイ、この地方の料理らしい。
ロンドンで洗練されたおいしいものを食べて、イギリスおいしい!と思ってたけど、
きっとその昔はこんな素朴な感じだったんだろうな~。
でも疲れた体は癒してくれる食事はやっぱりありがたい。
知らない土地でその土地のものをいただいて、
ずいぶん遠くにきたもんだと、ふと思う夜なのでした。

ロンドンオリンピックの旅(5)~祭りのあと

2012-08-12 23:58:32 | └・海外旅行

オリンピック観戦客の人ごみに飲まれて、
二進も三進もいかなくなった私たちは、
とりあえず公園に非難して、
そこらで買ったたいしておいしくないパニーノを食べる。
祭りの後の寂しさにしばし放心。

さて、と気を取り直して立ち上がり、公園を横切って進むと
あれ、向こうからやってくるのは!?
 
くるみ割り人形、いや衛兵さんだ!
運良くちょうど衛兵の交代に出会った。
わーい、動いてる!帽子かわいい!
でも、近くで見るとやっぱり人だな。
けっこうゴツい。。
バチカンの衛兵は皆、天使のように美しいイケメンくんなのに。
いや、ま、衛兵ですから、ゴツい方が頼りになるね。

やってきたのは大英博物館。
ロゼッタストーンを見たら満足して、
もはや動く気力なしの母を座らせ、
ひとりでぐるぐる。

んん~、すばらしい!
何回来ても新しい発見ができそうな膨大な量の展示物。
これが無料なんて所がイギリス国政の素晴らしさ、
その力を恐ろしくさえ思う。
 
母もすっかりくたびれ果ててるようなので、
早めに晩ご飯にしてホテルで休むことに。
やってきたのは友達においしいと勧められたベルギー料理屋。
そう、イギリスのおいしいご飯がないかわりに、
ここには世界各国のおいしい料理があるらしい。
初日に食べたスペイン料理屋もすっごくおいしかったもん。

ベルギー名物のムール貝とビール、
締めにはベルギーワッフルを頂いて
ちょっぴり疲れも癒された気分。
オリンピックの熱い余韻を体の芯に残して、
今日は早めに眠りについたのでした。


<ベルギー料理のお店>
Belgo Centraal
50 Earlham St., WC2
☎7813 2233

ロンドンオリンピックの旅(4)~いよいよ本番!男子マラソン観戦

2012-08-12 23:45:13 | └・海外旅行
いよいよ従弟が出場するオリンピク男子マラソンが開催される。

オリンピック競技中でもラストを飾る花形競技、
沿道にはたくさんの観客が詰め寄せ、今かとまちわびる。

ああ、このワクワク感、
世界のオリンピック特有の高揚感に私も飲み込まれていく。
すごい、オリンピック!
この一体感、選手が発する圧倒的パワーは熱い波となって人々に伝わる。

私たちも昨日下見した地点に陣取る。
私もオリンピックに参加した気分になってきた。
かかげる日の丸の旗がなんか誇らしい。
ただの観客なのにね。

やってきた!

うわっ、すっごく早くて撮れない。
強く鳴る足音はあっという間に過ぎ去っていく。
怒濤のように過ぎ去る集団の中でなかなか従弟を捉える事ができない。

周回コースの3週目、ようやく従弟を捉えた。
でもファインダーに見た彼の表情に異変を感じで、
思わずカメラを降ろして叫んでた。
「がんばれ、あーくん!」
今、明らかに従弟は危機に瀕してる、
歓声の中で私の声は届かないかもしれない、
私が叫んだ所で彼を助ける事なんてできない、
それでも、なんとか、なんとか力づけたかった。
自分にとって一番大切な仕事、写真をおいてでも。

結果は残念なものだった。
彼がどれだけ努力してきたかよく知っている。
そして、今どれほど悔しいかも。
ただただ今はお疲れさまと労をねぎらいたい。
そして、オリンピックに来るきっかけをくれてありがとうと。
彼の活躍が、父を亡くした母の心をいつも元気づけてくれていた。
試合ごとに応援メールを送り、見守り
活躍を嬉々として私に報告してくれた。
オリンピック観戦の為に毎日体力づくりまでして、
元気にロンドンまでやってきた。
しょんぼりと暮らしていた母にどれだけの喜びと楽しみをくれたか。
きっと母だけではない。
波乱の多い彼のマラソン人生に励まされた人はきっと他にもいるだろう。
本当に、ほんとうにありがとう。
あなたは素晴らしい選手です。
これからもずっと応援してるからね。

ロンドンオリンピックの旅(3)~ロンドンと言えばミュージカル!

2012-08-11 23:50:59 | └・海外旅行

マラソンコースの下見でぐったり疲れた体を休めがてら、
午後は憧れのアフタヌーンティへ。
 
ああ、もうこの段々になったお皿、これが憧れよねーー♪
スコーンのおいしさもさることながら、
紅茶!紅茶がおいしのなんのって。
実は私、そんなに紅茶が好きじゃない。
なんか渋いし、たくさんのんだら気分悪くなる。
でもそれはちがった。
おいしい!!!
感動するくらいおいしい!
ちっとも渋くない。
香り豊かで味わい深い紅茶に、初めておいしいと思った。
ああ、きっとこれが本物なんだ。
私が飲んでた渋い紅茶なんて全然別物だったのね。
ああ、よかった、本当のおいしさを知ることができて。

そして、本日、第2のイベント。
ミュージカル鑑賞。
ロンドン行く前にお会いした方がロンドン通で、
行くならミュージカル見た方がいいよとアドバイスいただいた。
そもそも、みんな大好きライオン○ングでさえ爆睡してしまう私、
お話を聞きながらミュージカルかぁぁと思っていつつ、でもせっかくだし、
詳しくないからおすすめの舞台を教えて下さいときいてみたところ、
挙ったのが「ビリー・エリオット」
ん?なんか知ってるかも、と思ったら、
私が大大大好きな映画「リトルダンサー」の基になった舞台でないか。
ええ~!!じゃあぜひとも見たいっ。
チケットはネットで簡単に取れるときいて、早速手配。
出発の前日だったので、母達の同意を得ずに勝手にスケジューリング。
ロンドンで合流してから、明日はミュージカルだからね、と言うと、
母、叔母とも大感激!
りょうこちゃんエライ!!と何度も褒められた。
母の演劇好きは知っていたけど、
叔母もミュージカルを見たかったらしく、
でも、私がこんな女性にと憧れる、心やさしき叔母は、
色んな事を気遣って言い出せなかったらしい。
ありがとう、うれしいわーと少女のように喜んでいる姿を見ると、
なんだか私までうれしくなった。
これも私の機転でなくって、アドバイス下さった方のおかげ、
神の啓示くらい絶妙なアドバイス、ありがとうございました。

そして感動のステージは幕を開ける。
小振りなシアターはクラシックな作りがかわいらしい。
舞台を覗き込むように積み上げられた席に、
生バンドの演奏が駆け上がる。
小さな舞台に、叙情的かつ効果的に駆使されるセットに
躍動するダンス、飛び散る汗、魂の歌、声。
私も一緒に躍動し、笑い、涙し、感じ入る。
スゴイ!
これが、これが、本場の、本物のミュージカル!
こんなに感動した、こんなに楽しい舞台は初めてだ。
私の人生で見たどんな舞台、演劇、映画よりもすざましい感動!
胸の芯をつかまれてぐいぐいと揺さぶられるような感動。
ああ、何度だって見たい、
これを見る為にロンドンに引っ越したっていい。

一日ロンドンを歩いて街の美しさに目を見張り、
アフタヌーンティのおいしさと時間の優雅さに驚き、
ミュージカルの楽しさに心打たれた、
ロンドンの深い深い魅力の渦に落ちていく夜なのでした。

<ロンドンのミュージカルのオンライン予約はこちらでできます>
http://www.seetickets.com/

ロンドンオリンピックの旅(2)~マラソンコースを下見

2012-08-11 23:03:36 | └・海外旅行
 
ヒースロー空港で母と叔母を無事ピックアップして、
翌日、良く晴れたロンドン。
従弟が出場するマラソンのコースを下見がてら歩いくことに。
今回は周回コースとはいえ、片道10キロはあるコースを歩くと
もうよいおばあちゃんの母が誰よりも固く心に決めて来たようなので、
仕方ないからみんな付合う事に。

なんでもこの日の為に毎日1万歩歩いてトレーニングしてきたそうな。
ウォーキングシューズをはきつぶす程に歩いたのよと得意げに
意気揚々とロンドンの街を歩き出す。

古き良き面影を整然と保ったロンドンの街に朝日はキラキラと踊る。
都会なのに淀んだ空気が道の隅に溜っていないのはなぜだろう。

爽やかな朝の空気の中、快調に歩き進めて
やってきたバッキンガム宮殿!
 
うわー、なんかすっごくでかくて固い。
あ!!あ!くるみ割り人形、じゃない衛兵!
かわいーーーーー♡
近づきたいっ、さわりたい。
ああ、でも腰に拳銃差したおまわりさんがこっちみてる。
怒られないかと恐れながらで衛兵が気になってしかたない。
動いて!動かないの??
しゃべる?しゃべって!
私ね、小さい頃いつもくるみ割り人形の音楽を聴きながら眠ってたんだよ。
よくうとうとと夢に見たよ。
何度も君の夢をみたよ。
君は私の事覚えてる??

もちろんあれが本物の人間だって知っているけど、
でもなんだか嬉しくなった。
なぜロンドンに着いてからこんなにドキドキするのか。
それは、ここは私が子どもの頃読んだ色々な物語の舞台だからだ。
ホームズ、メリーポピンズ、小公女、名探偵ポワロ、ピーターパン!
全部大好きだった。
その時思い描いた街が広がっている。
ロンドン!なんて素晴らしい!
 
歓声にふと振り返ると何やら人だかりが。

あ、きっとオリンピックだよ!
あわてて私たちも応援の輪に加わる。

競歩だ。
とても静かにものすごい勢いで走り、いえ歩きすぎていく選手たち。
うわー、なんか感動!
オリンピックだ!オリンピック見ちゃった!
がんばれー!みんながんばれー!!
 
競歩の選手を見送って、セントジェームス公園へ抜ける。

明るい日差しに、心地よい木陰に、
みな思いおもいに憩う。
 
 
植えられた草花の美しさ。
作られすぎない自然さを装いながら、
でも計算され尽くした色の組合せ、開花時期。
整備された庭で花は活き活きと色を誇る。
すっごい素敵!
ああ、こんなお庭ほしいなー。。
 
歩き進めて、ウエストミンスター寺院を見学。
イギリス王政が今だ続いているという歴史をまざまざと見て
震撼にも似た感動を覚える。
存続する、その力はどんなものよりも強い。

そして、ビックベン!
正直ロンドンなんてビックベンがあるだけでしょと思っていた。
ただの観光物件だと思っていたそのビックベンは
想像を遥かに越えて、美しく、尊大だった。
何も誰も太刀打ち出来ない。
威厳あるその姿をただただ眩しく見上げる。
 
汗ばむ陽気の中、美しいロンドンの街を歩く。
 
そろそろお腹もすいてきたし、よく歩いた母に休憩。
ティムズ川に浮かぶ船上レストランでランチにすることに。

じゃーん!フィッシュ&チップス。
おいしくないと評判のイギリス料理の代表格。
でもこれがおいしかった!
衣がかりっと香ばしく揚がっており、
中の白身魚も肉厚でふわっとしておいしい。
こんな船上の簡易レストランみたいなところだから期待してなかったけど、
めっちゃおいしい!
冷えたビールに、最高!
当りだね。
くじ運はそんなにないけど食べ物運はいいときた食いしん坊。

おなかいっぱいでまた元気に歩こうと思いきや、
一度座ると根がはえてしまうのか、なかなか立ち上がらない母。
バスでまわろうか?という私の提案に、”歩く”といいはる。
そう、じゃあとまた歩き始める私たち。
 
 
どこをとっても絵のように美しいロンドンの街なみに励まされながら歩き進める。

トラファルガー広場。

あ、なんかこの辺だったら広いし応援し易いかもね。
ちゃんとコースの下見も忘れてない。
 
オリンピック!
私が走るわけじゃないけどドキドキしてきた。
あーくん今頃どんな気持ちなんだろう。。

明るい夏の日差しに照らされたかわいらしい街角
たくさんの景色が通り過ぎていく。
 
道ばたの花に励まされつつ黙々と歩く私たち。
うつむき加減に歩く母を見て、
何度も、地下鉄で行こうか?バスに乗る?と聞くも
頑として歩くと言い張る九州女の気概ここにあり。

コースの通りセントポール寺院を周り、

ようやくコースの一番端のロンドン塔に到着。
朝イチで出たのに、日ももう傾き始め
ふ~~、遠かったぁ。。
これの3倍以上を走り抜く何てあーくん超人だね。
今更ながらマラソンを走り抜くということのすごさを思い知る。

目標達成で満足顔の母と
川風に吹かれながらタワーブリッジを眺める。
母が健康でいてくれることのありがたさを思う。
ね、テムズ川の船にも乗ってみたいよね。
帰りは船に乗ろうか。
そうね。
今度は素直に頷く母。

あんなに苦心して歩いた道は
あっというまに過ぎていく。
でも川から眺めてもロンドンの大きさはかわらない。
いい街だな~。

この街に来る切欠をくれた従弟に感謝。
明日は彼の思う通りに走れますように。
健闘を深く深く願っているのでした。

ロンドンオリンピックの旅(1)

2012-08-10 23:09:47 | └・海外旅行

ロンドン!

ロンドンに来た。
世界が感動する祭典、ロンドンオリンピックを見るために。
いつもならテレビで観戦の所をわざわざ出向いてきたのは、
従弟がなんとオリンピック選手に選ばれたから!
すごい!
なんてすばらしい事なんだ!
そりゃー、行くでしょ、応援!

小さい頃からマラソンが得意だった従弟。
田舎での評判はめざましく、
高校、大学箱根駅伝、実業団とまっすぐに走り続けてきた。
前回、北京オリンピックでは好タイムで代表候補になりながら、
複雑な代表選考基準のもと補欠になってしまった。
悔しかったと思う。
でもその後、彼は飄々とこう言って退けた。
「ま、ロンドンのいい練習になったよ。」
その顔はまるでもうロンドン行きが決まってるかのように輝いていた。
「そう、じゃあ、イタリアとロンドン近いし、私応援に行くね。」
そう言ったのが4年前。
その後、実業団を辞めプロ転向、故障やスポンサーの未払いなど
たくさんの試練があったのを知っているから、
私はオリンピックの事はやすやすと口に出来なくなっていた。
でも、彼はやってのけた、小さい頃からの夢、オリンピック出場。
それがどんなにどんなに素晴らしいことか!
長い経緯を同じ時系列で見守ってきたから余計に、
まるで自分の事のように、強い感動となって響く。
おめでとう!
晴れの舞台、沿道に応援に行く、それが私ができる餞。

そんなこんなでやってきたロンドン。
こんなおしゃれですました街なんて縁がないと思っていたけど、
空港から街中へと向かうシャトルバスの車窓に、
子どもの頃、本で読んだ街並が見えた時、
否応なく胸は高鳴る。
ロンドン!
どんな街なんだろう。
わくわくと新しい冒険が始まる。
 
手早く街の移動手段を確認したら、
日本から来る母と叔母を迎えにヒースロー空港へ。
なかなか到着しない飛行機を
のんびりお茶しながら待つ。
代わり映えしないチェーン店のチョコレートにすら、
イギリスっぽいこってりとした甘さを見つけて、
ちょっと感動したりする。

好奇心全開、
イギリス、ロンドンオリンピックの旅は今始まったばかりなのでした。