昨日、バイブリーから戻ってそのまま空港へ、
母と叔母を帰りの飛行機に乗せて、
私ひとりロンドンに残った。
もっと見たいものがある。
もっと撮りたいものがある。
新たに始まるロンドンひとり旅。
郊外のドミトリーに宿を変えて、一気に貧乏旅。
でもね、知ってる?
ロンドンは国立の美術館、博物館は無料!!
人類の財産は、全ての人に公開されている。
ステキ、ロンドン!
お金をかけなくったって、旅を楽しむのは心!
早朝のロンドンへ二階建てバスで滑り込む。
朝のひんやりした空気が心地いい。
さて、まずやってきましたナショナルギャラリー!
とにかく幅広く、膨大なコレクション、見るだけでも相当体力使う。
でも、整然と、順序立てて展示されているので、分かり易く、
世界の時計を早回しして見ているみたいで非常におもしろい。
美術の開花に大きく関わったイタリアの作品も多い。
私の後ろでイタリア人観光客が、
だって、これはもとはといえば私たちのものじゃない、と言っていた。
私もここに来る前は、戦利品と言えば聞こえがいいが、
言っても、力にまかせて世界各地から強奪してきたものだろうとちょっと偏見があった。
でも、ここに並んでいる美術品を見て、なんだか幸せそうに見えた。
ちゃんと大切に管理されて、たくさんの人に分け隔てなく公開されている。
それは美術品冥利につきるだろう。
もし、これがイタリアにあったままなら、
膨大な美術品にまぎれて日の目を見ないなんて事もあったかも。
実際、ウフィツィには、整理出来てない美術品がまだ山ほどあるらしい。
人からものを奪い取るなんて悪だと思ったたし、
今でもそう思ってるけど、
人に愛でられ活き活きしている美術品たちを見てると、
そうも言い切れない複雑な思いにかられる。
正義とは揺るがない純潔な一点かと思えば、
見る立場を変えればこんなにも大きく動く。
それとも動いたように見えるだけで、
その奥の真理を見切る事が出来てないだけなのか。
ま、難しい事を抜きにするなら、
美しい美術品を丁寧に見ることが出来て、私は大満足。
この管理能力、社会システムの高さに、ビバ!英国と言いたい。
、、でも、やっぱり奪われた人の痛みは忘れないようにしよう。
ギャラリーを見終わって、賑やかな街を歩く。
夏の日差しをいっぱに浴びて街は活き活きと輝いている。
この街の色はこんな晴れた日よりも、
霧の立ちこめる曇り空に合わせて出来ているのか、
今日は格別に色濃く映る。
短い夏を高らかに歌う蝉のように鮮烈に私の思い出に刻まれる。
さて、今日から貧乏旅行のお昼ごはん。
ちょっとおいしそうなケーキ屋を見かけてマフィンを購入。
だって、イギリスと言えばマフィンでしょ。
そして、みんなに混じって教会の庭でランチ。
みんな芝に座ったり、寝転んだり、
そしてサンドイッチやランチボックス、
思い思いのお昼を楽しんでいる。
わたしも芝生の端っこに陣取って、
とびっきり甘い大きなマフィンを頬張る。
背後でガサゴソと妙な音がするので振り返ると、
リス!
リス、リス、リスーーー!!!
慌ててマフィンを置いて、カメラを取り出し、シャッターを切る。
興奮しすぎて速い動きのリスにピントが追えない。
リスちゃん、リスちゃん、じっとして、
私も幼稚園の時リス組だったんだからー。
妙なメッセージを心で送りつつ、チャンスを狙う。
リスは何度もでんぐり返して砂にの感触を楽しんだり、
落ち葉がカサカサなるのを楽しんだり、
私の事なんておかまいなしにめいっぱい遊んでいる。
くー、かわいい。
楽しそうなので邪魔をしないようにそっと眺めながら、
またマフィンにかぶりつく。
リスと過ごすランチ、楽しいっ。
さて、憩いのランチタイムを過ごして、次の博物館へ。
次は自然史博物館。
美術も好きだけど、大の自然好きとしては見逃せない。
ドドーン!恐竜の骨!
くぅー!かっこい!!ロマンだロマン!
地球が紡いだ46億年分の物語、ワクワクするー☆
美しい建物の中での大冒険が始まるっ、
と思いきや、私以上のワクワクの星をきらめかれたちびっこ達が足下を塞ぐ。
ああ、そうだ、夏休みか。。
群がるちびっ子に行く手を阻まれて、
ようやく恐竜ゾーンを見て、退散。
今回は君たちに譲るよ。
無限の夢を見れる君たちに。
いやー、しかし、イギリス楽しいな!!!
心一杯にロンドンの街を吸い込んで
真っ青な空を大きく仰ぎ見るているのでした。