夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

なぜか気になる

2016-07-08 23:37:27 | 短歌
先日の短歌講座のとき、毎回小テストで行っている穴埋め短歌に、

  青春と いう字を書いて ■■■■■ ■■■■■■■ なぜか気になる

という歌を出題した。
俵万智『サラダ記念日』の歌で、元歌の第三~四句は「横線の多いことのみ」である。

ここにどんな言葉が入るか、学生に考えさせたら、なかなか面白い解答が次々に出てきた。
(読者のみなさんも、ちょっと考えてみてください。)


「本棚の 古い日記が」
「空を見る 雲の行方が」
「すぐに消す 何で書いたか」

というように、この歌の主人公の心情を想像して書いたものが多かったが、若干名、元歌と同じように、文字面に着目して答えたものがあった。

「見てみると 日と月があるのが」
「月と日が 隣り合わせで」

もよかったが、

「こっそりといる 三月三日が」

という解答には、思わず噴き出してしまった。 

なるほど、「青春」という字をよく見ると、「三月三日」が隠れている。
この解答は、授業のときにみんなの前で紹介し、着眼点の面白さで俵万智を超えた、と絶賛してしまった。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
40代 男性 (piccology)
2016-07-11 17:54:34
"遠くなる 記憶のかなた"。 認知症ではないかと気になります。
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