夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

梅は散りて

2014-03-28 23:20:52 | 日記
私が書いた論文の載った雑誌ができたというので、昨日、仕事の前に大学に寄ってきた。
会員への配布はまだ先なのだが、恩師に依頼して、一冊お借りすることになっていたのだ。
論文・著書などを引用させていただいた方々に、後日拙稿のコピーをお送りする。


耐震改修工事中だった中央図書館も、リニューアルオープン(5/9)まであと一月ほど。だいぶきれいになった。
25日の卒業式・修了式が済んで、大学構内は人も少なく、閑散とした雰囲気であった。


前日にほぼ一日中雨が降ったので、この日は梅の花が盛んに散っていた。
風が吹くたびに、枝からこぼれるように花びらが散り、しばし空中で揺らめいて地面に落ちていく様子は、昔の歌人たちが降る雪にたとえたのももっともだと思った。
職場への出勤前に慌ただしく大学に寄ってきたのだが、この時はしばし時を忘れて、散る梅の花の名残を惜しんだ。

  春雨の後の朝(あした)に散る梅を来(こ)む年までの形見とぞ見る
  梅は散りて花の名残を惜しめども木(こ)のもと払ひ春風過ぎぬ