夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

卒業式

2014-03-01 23:54:41 | 日記
今日は勤務校の卒業式。
私の担任するクラスの生徒とも、約半数は今日でお別れ。
残りはまだ受験を控えていて、来週以降も補習を受けには来るけれども、制度上、ここで現クラスを解散しなければならない。
TOSS(教育技術法則化運動)代表の向山洋一氏は、「担任は学級の最初にして最後のリーダーである」ということを言っておられた。
学級開きと学級の解散とは、担任が責任を持ち、自分がかくあるべきと考える出会いと別れの形を演出するものだと思っている。

だから、担任としての私は、卒業式で泣いたことがない。
この日を限りに、もう会わなくなる生徒も多い。
卒業後、若くして亡くなり、再会自体できなくなった生徒もいる。
相手にどのような印象で残りたいかを考えれば、涙より笑顔で別れたいと私は思っている。
また、卒業式の日は、もうここに君の居場所はない、新しい環境で生きていくのだ、ということを生徒に自覚させ、言葉は悪いが、追い出すべき日でもあるのだ。

今日私が、生徒とご父兄の前で披露した歌。

  今日よりは古巣とならむ学び舎(や)を出(い)でよ若鷲高く羽ばたけ

母校を去る君たち若人には、在学中に教えるべきことはすべて教えた。この学校で学んだことや経験したことに自信を持って、強く生きていき、高い理想を実現してほしいとの願いをこめた。

式典の後、教室に戻り、ご父兄が参観する中でHRを行い、生徒1人1人に卒業証書を手渡す。これには担任の私から、もう1通の証書を付け、各生徒へのメッセージを書いておき、手渡す際に全員の前で読み上げた。心からの称賛と激励、若干のユーモアをこめたつもりだったのだが、うまく伝わっただろうか?

最後の担任挨拶では、主にご父兄に向けて、本校の教育への、3年間のご理解とご協力への感謝、至らなかった点のお詫び、掲げた教育目標に対する達成・成果についてお話しした。また、今日を機に、ご子息をなかだちとして本校とご父兄が改めて大きな絆で結び合わされたことを喜び、本校の将来をぜひ見守り、応援していただきたい旨、お願いした。

委員長の号令でHRを終了し、解散後、写真タイム。
全体写真の後で、生徒同士、あるいは担任を囲んでの写真を撮り合う。
担任との2ショットの依頼がずいぶん多く、内心(まるで、くまモンかひこにゃんなどのゆるキャラ状態だな)と思った。


午後はPTA主催の謝恩会に出席。
同じテーブルにクラスのご父兄が2人おられ、色々と話をする。
「この学校に行かせてよかった。」
と言っていただくと、3年間の労苦が報われた気分になる。

謝恩会の会場のホテルには、入口に雛飾りが。
そういえば、間もなくひな祭りだな。