全編モノクロームの映画。1943年、ドイツ占領下のフランス、南西部のスペイン国境に近い田舎の村で、創作意欲をなくしていた老彫刻家が、若く美しいモデルの女性と出会い、大作を完成させるまでの一夏を描く。
さわりだけあらすじ
映画の冒頭、クルスは森の中をぶらぶら歩いている。木の枝、地面に落ちた鳥の巣、鳥の骨の頭部などを拾ったり、手に取ったり。あるいは、町のカフェで道行く人々の様子をただぼんやり眺めているが、表情に生気はなく眼はうつろである。
ある日、クルスの妻のレアは、町の道ばたで眠りこけている一人の娘を見かける。彼女は宿無しらしく、広場の噴水池で足などを洗っている。レアはその様子を見て、彼女の体つきが主人好みであることに気付き、モデルになってもらおうと家に連れて帰る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/84/94f29854a1051f7cdb881b1a9dd58d56.jpg)
この娘はメルセといい、スペイン北東部・カタルーニャの出身だった。両親と共に収容所に入れられていたが、脱走してきたのだという。レアは、夫が女性をモデルに彫刻を制作する芸術家であることを説明し、山のアトリエハウスに住んでモデルになれば、食事も謝礼も出す、それが仕事だと言う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/9a/7a51892f8b79f59d828473e626dcb81f.jpg)
メルセは翌日、山のアトリエに連れて行かれ、そこで初めてクルスに会う。クルスは戦争が始まってからは一度もここには来ておらず、家の中は埃と蜘蛛の巣だらけ。石膏像やデッサン画があちこちに散らばっている。
クルスからは早速、服を脱ぎなさいと命じられ、羞恥に耐えながら裸になる。
「後ろを向いてくれ。手を頭の上に上げろ。…それでいい。両手を握って。よし。今度は腕を下げて。そこに座ってかがんでくれ。」
クルスはデッサンを始めるが、やがて苛々し始め、大きく×を付け、紙を叩きつける。
「だめだ!!」
クルスは翌日もデッサンをするが、なかなか勘が取り戻せないらしく、うまくいかない。
「私のせい?」
「いや、違う。」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/f4/d24e2dd71af93eaf99813f2bfa4e9bbb.jpg)
ある日、クルスはメルセが川にたたずむ姿を絵に描いたり、粘土で像を作ったりしていた。と、メルセは川で泳ぎ始め、魚を捕まえて大笑いする。彼女は収容所生活で無口になっていたのだが、次第にクルスに打ち解け、クルスも彼女に心を許すようになっていく。
さわりだけあらすじ
映画の冒頭、クルスは森の中をぶらぶら歩いている。木の枝、地面に落ちた鳥の巣、鳥の骨の頭部などを拾ったり、手に取ったり。あるいは、町のカフェで道行く人々の様子をただぼんやり眺めているが、表情に生気はなく眼はうつろである。
ある日、クルスの妻のレアは、町の道ばたで眠りこけている一人の娘を見かける。彼女は宿無しらしく、広場の噴水池で足などを洗っている。レアはその様子を見て、彼女の体つきが主人好みであることに気付き、モデルになってもらおうと家に連れて帰る。
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この娘はメルセといい、スペイン北東部・カタルーニャの出身だった。両親と共に収容所に入れられていたが、脱走してきたのだという。レアは、夫が女性をモデルに彫刻を制作する芸術家であることを説明し、山のアトリエハウスに住んでモデルになれば、食事も謝礼も出す、それが仕事だと言う。
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メルセは翌日、山のアトリエに連れて行かれ、そこで初めてクルスに会う。クルスは戦争が始まってからは一度もここには来ておらず、家の中は埃と蜘蛛の巣だらけ。石膏像やデッサン画があちこちに散らばっている。
クルスからは早速、服を脱ぎなさいと命じられ、羞恥に耐えながら裸になる。
「後ろを向いてくれ。手を頭の上に上げろ。…それでいい。両手を握って。よし。今度は腕を下げて。そこに座ってかがんでくれ。」
クルスはデッサンを始めるが、やがて苛々し始め、大きく×を付け、紙を叩きつける。
「だめだ!!」
クルスは翌日もデッサンをするが、なかなか勘が取り戻せないらしく、うまくいかない。
「私のせい?」
「いや、違う。」
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ある日、クルスはメルセが川にたたずむ姿を絵に描いたり、粘土で像を作ったりしていた。と、メルセは川で泳ぎ始め、魚を捕まえて大笑いする。彼女は収容所生活で無口になっていたのだが、次第にクルスに打ち解け、クルスも彼女に心を許すようになっていく。