テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

白鳥の歌に、涙。

2014-03-03 21:45:14 | ブックス
「こォんにちわッ、テディちゃでスッ!
 うむッ! きょうもォ、じけんだッ!」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!これは難問だよ!)

 こんにちは、ネーさです。
 そうね、この事件は“大岡裁き”に似てるわね、
 AとB、どっちを取るか――?
 おっと、謎解きをする前に御紹介せねばなりません。
 本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~!

  



              ―― 猫のパジャマ ――



 著者はレイ・ブラッドベリさん、2014年1月に発行されました。
 2008年に刊行された短編集『猫のパジャマ』(英語原題『THE CAT'S PAJAMAS』原著は2004年刊)に
 ブラッドベリさんの絶筆となったエッセイ作品『連れて帰ってくれ』を合わせて
 文庫化したのが、この御本です。

「ぶらッどべりィおじさんッ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:ボクらのアイドル!)

 私たちの、いえ、
 世界中の活字マニアのアイドル・ブラッドベリさんは
 惜しくも(あまりにも惜しくも!)
 2012年6月5日、彼岸へ旅立ちました。

 
「えすえふゥ!」
「がるー!」(←訳:ホラー!)
「ふぁんたじィ!」

 超低価格で買えるけれど、
 代わりに紙は粗悪だし、印刷もちょっと……という、
 パルプ・マガジンをスタート地点としたブラッドベリさんは
 様々なジャンルの作品を著しました。

 この御本には、そんなブラッドベリさんらしく、
 SFあり、ファンタジーあり、
 小咄っぽいユーモラスな御話あり……
 《実り豊か》な作品が
 ぎゅうぎゅう詰めになってます。

「どれがァ、いいかなァ~♪」
「ぐるるがるる!」(←訳:どれもいいよ!)

 ブラックな笑いとSFの発想がごった煮になった
 『マフィオーソ・セメント・ミキサー』。

 米国ならではの気候と風景が見えてくるような、
 『ルート66』。

 そして、表題作品となっている、
 『猫のパジャマ』。

 この、『猫のパジャマ』がね、
 良いんですよ~♪♪♪

「じけんなのでスゥ!」
「がるぐるっるるる!」(←訳:難問ですってば!)

 車の行き来も途絶えた真夜中近く。
 道路の真ん中で、無情な飼い主に捨てられたとも知らず、
 せっせと毛づくろいをしているのは……

 仔猫ちゃん!

 そこへやって来たのは、
 東かっらカッ飛ばしてきた車と、
 西からスッ飛ばしてきた車、各一台ずつ。

 それぞれの車に、
 猫が好きで好きでたまらない人間が乗っていたら、
 さあ、
 路上の可愛い仔猫ちゃんの運命は――

「どうなるゥ??」
「ぐるる!」(←訳:うふふ!)

 猫好きさんに読んでいただきたい
 『猫のパジャマ』!

 そして、
 何度でも読み返したい
 ブラッドベリさんの白鳥の歌『連れて帰ってくれ』。

「すてきすぎてェ~…」
「がるるぐるるる!」(←訳:言葉もないです!)

 訳者・中村融(なかむら・とおる)さんの万感の思いが
 私たち読み手の涙腺をゆるませる
 『単行本版訳者あとがき』と
 『文庫本版訳者あとがき』も
 ブラッドベリさんファンの方々は必読ですよ!

 どうか、ぜひ! 
 


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