テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 暗雲にも、筆は折れず? ~

2024-06-27 22:03:30 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 きょうもォ~すいぶんッ、わすれずにィ!」

「がるる!ぐるるるがるる!」(←訳:虎です!蒸し暑いからね!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 熱中症の症状がいくらか好転しましたので、

 さあ、通常版読書タイム復活!ですよ。

 本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― 神作家 紫式部のありえない日々 4 ――

 

 

 著者はD・キッサンさん、2024年3月に発行されました。

 《紫式部さんはオタクな引きこもり作家》

 《名作『源氏物語』は同人誌》

 という、一見トンデモな、

 しかしよく考えてみれば、

 その通りじゃん!

 と膝を打ってしまう設定のもと、

 第4巻となるこの御本では――

 

「たたたッ、たいへんッでスよゥ!」

「ぐるがる!」(←訳:政争だあ!)

 

 のちの世では、紫式部の名で知られることになる

 藤式部(とうしきぶ)さん。

 御自身の局(つぼね)で、うう~むと唸っております。

 

 その憂い顔は、

 『源氏物語』の新刊執筆が進まないせいでしょうか。

 主(あるじ)である

 中宮・彰子(しょうし)さまの境遇を

 慮ってのことでしょうか。

 

 って、いやいやいや、

 今はそれどころじゃありません。

 夜半だというのに、

 藤式部さんの弟・惟規(のぶのり)くんが

 駆け込んできたのです。

 

「ねえちゃんッ、どうしようゥ~!」

「がるるぅっるるる!」(←訳:聞いちゃったんだ!)

 

 そう、惟規くんは立ち聞きしてしまったのでした。

 

 藤原伊周(ふじわらのこれちか)さんが、

 弟・隆家(たかいえ)さんや仲間たちと

 語らっていたのは、

 

 左大臣・藤原道長(みちなが)さんに対する

 暗殺計画。

 

「あわわわわわッ!」

「ぐるるるがるる!」(←訳:伊周側は本気だ!)

 

 金峯山へ参拝行脚中の道長さんに

 刺客部隊が放たれた??

 と知って、藤式部さんの心も騒ぎます。

 

 最高権力者が暗殺されたら、

 政(まつりごと)は混乱するし、

 彰子さまの立場は危うくなるだろうし、

 伊周陣営がさらに暴走したら

 国のあちらこちらで戦火が……?

 

「そんなのォやめようよゥ~!」

「がるるぐるるがるぐるる~!」(←訳:平和な時代でいてほしい~!)

 

 悩んだ末、藤式部さんは惟規くんを

 ”ある場所”へ走らせました。

 

 今なら、まだ間に合う?

 左大臣さまの命を救える、かもしれない?

 

「ふうッ! まにィあいますようにッ!」

「ぐるがっるるる!」(←訳:間に合ってくれ!)

 

 精密に描かれるのは、

 内裏に蠢(うごめ)く不穏な動きと、

 権力者vs反乱者の攻防。

 しかし。

 

 この御本のテーマは、おそらく、

 

  《創作とは》。

 

   創作とは、何なのか。

   創作に、なぜ我々は魅せられるのか。

 

 この永遠の問いを身の内に抱え、

 藤式部さんは、『源氏物語』の読者たちは、

 どこに向かおうとしているのか。

 

「むむむッ、つづきをォよみたァ~いッ!」

「がるるぐるがるる!」(←訳:5巻はまだですか! )

 

 次巻がひたすら待ち遠しい

 藤式部さんの《源氏》執筆格闘記は、

 全活字マニアさんに、

 とりわけ、古典愛好家さんにおすすめですよ。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

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