「こんにちわッ、テディちゃでス!
ほゥほゥほゥ! はッぴィ~ほわいとでいィ~!」
「がるる!ぐるがっるーる!」(←訳:虎です!皆でハッピーに!)
こんにちは、ネーさです。
ハッピーホワイトデー!な金曜日ですね。
美味しいもの&可愛いものを贈り合って、
互いにハッピーを分け合ったら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― ゴッホ 麦畑の秘密 ――
著者は吉屋敬(よしや・けい)さん、
2025年1月に発行されました。
画家ヴィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホさんの生涯を追う
”伝記紀行”作品です。
「ことしもォ、てんらんかいィ、ありまスよゥ!」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:7月に大阪で開幕!)
『ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢』は、
大阪市立美術館で2025年7月に始まり、
その後、東京都美術館、愛知県美術館へも巡回する予定です。
また、最近はフリーマーケットで発見された絵画が
ゴッホさんの作品だ!いや違う!と、
欧米のアート界で大問題になっていて、
あらためて、ゴッホさんの人気の高さがよく分かりますね。
ゴッホさんは、↑このような競争状態とは無縁の、
オランダの北ブラバンド州で1853年に生まれました。
フランスで没したのは、1890年の7月。
画家を目指したのは1878年末以降、とされていますから、
絵筆を握った期間は、12年足らず……。
「みじかいィ!」
「がるぐる!」(←訳:でも濃い!)
ゴッホさんの人生は、
熱心な研究家さんが多いこともあって、
すべてではありませんが、
細かな点まで判明しています。
生地、父との衝突、職業を転々とし、
ロンドンで就職するも失恋、
大陸に戻って絵を学び始め……と
幾つもの岐路の中から、
著者・吉屋さんが目に留めたのは、
ゴッホさんの、”画家前夜”。
絵の具に塗れ、いかにも”画家です”な
フランスでの日々より昔、
画家になるなど思いもよらなかった
暗鬱な毎日。
今は廃坑となっている
オランダ・ポリナージュ地方の炭鉱で、
ゴッホさんは伝道のお仕事をしていました。
『天空の城ラピュタ』の炭坑町のような、
いえ、炭鉱夫たちの生活はもっと貧しく、過酷を極め、
彼らに寄り添って生きようとしたゴッホさんは、
伝道師の協会からクビにされてしまいます。
伝道の仮免許も、再発行は無し。
「なんでスかッ、それはッ!」
「ぐるるる~!」(←訳:ムカつく~!)
怒りと、失望。
闇の底のゴッホさんを救ったのは、
やはり、というべきでしょうか、
絵でした。
デッサンを描く。
好きな画家の作品を模写する。
ただもう、描く。
この頃――オランダ時代のゴッホさんの作品は、
暗い色調の、重苦しい主題のものが多く、
炭坑に閉じ込められているかのようです。
そんなゴッホさんの暗い色調を変えたのは
……ルーベンスさん!
「むッ? ぱとらッしゅッ?」
「がる??」(←訳:ネロ??)
ゴッホさんが生まれ育ったのは、
レンブラントさんに代表される
プロテスタントの美術文化の地。
比べるに、
アントワープの街で出会ったルーベンスさんの絵画は、
色調は明るくはっきりとして、
人物表現に動きがある
バロック芸術。
光を見つけた。
と、ゴッホさんは感じたのでしょうか。
さらに光を求めて、
さあ、パリへ。
「まだァたりませんッ!」
「ぐっるがる!」(←訳:もっと南へ!)
麦畑で力尽きるまで、
ゴッホさんが探し求め続けた
ひそかな光、
あたたかな光。
ちょっぴりフィクションを交えながら、
著者・吉屋さんは丁寧に、
ゴッホさんにまつわる場所を訪ね、
思索を深めてゆきます。
その旅の記録を、
アート好きな皆さま、ぜひ♪