「こんにちわッ、テディちゃでス!
はッぴィ~ひなまつりィ!」
「がるる!ぐっるーがるる!」(←訳:虎です!ハッピー授賞式!)
こんにちは、ネーさです。
今日3月3日は《ひなまつり》で、
第97回アカデミー賞授賞式も!
プレゼンターとして登場したミック・ジャガーさんに驚き、
受賞者さんにおめでとう!の拍手を送ったら、
さあ、こちらのコミック作品で、読書タイムも、どうぞ~♪
―― 殺し屋の推し 1 ――
著者は大島琳太郎(おおしま・りんたろう)さん、
2023年11月に発行されました。
『THE HITMAN’S FAVE』と英語題名が付されています。
ええ、ズバッと言っちゃいますと――
《ジョン・ウィック》
なんですね。
「ころしやさんッ、なのでス!」
「ぐるがるる!」(←訳:史上最強の!)
現代日本のダークサイドを牛耳る巨大組織
『藤山会(ふじやまかい)』。
殺し屋・エンドウオワルさんは、
『藤山会』に所属する”最強の殺し屋”、
”殺人機械”などと呼ばれ、
恐れられている存在でしたが……
或る日、ボスの藤山会長に申し出ます。
殺しの仕事を辞める、と。
「ひょわわッ!」
「がるる~!」
なぜ、と問われて、エンドウさんは答えます。
推し活。
アイドルグループ『ろ~ゼシア』の
『カオリン』こと
皆星香李(みなぼし・かおり)さん。
カオリンを推すことが
俺の新しい人生だ。
「ほッ、ほんきィでスかッ」
「ぐるるがるる!」(←訳:本気の顔だよ!)
そう、エンドウさんは本気も本気、大本気です。
その本気を見て取ったのか、
殺人マシーンが、
感情のない化け物が何いってやがると腐しつつも、
藤山会長は認めてくれました。
人間に戻っちまった化け物は
使いもんにならねえ。
クビだ!
「おおォ、ありがたやッ!」
「がるぐるるがるるる!」(←訳:では堂々と推し活を!)
さらば、殺し屋の日々。
俺は一般市民となり、
『カオリン』を推すために生きる。
しかし。
エンドウさんの心は乱れます。
握手会で『カオリン』は
手を差し出してくれました。
その手を、無垢な美しい手を、握っていいのか。
俺の手は幾百幾千の殺しで汚れ切っているのに。
「えッ、えッとォ、そのゥ~…」
「ぐるるるる~?」(←訳:どうしよう~?)
我、如何に生きるべきか。
ストア派哲学か、
シェイクスピアのマクベス夫人か、なノリで、
エンドウさんは煩悶します。
それでも、歩み続けなくては。
推し=『カオリン』が拓いてくれたこの第2の人生を。
「おうえんしまスよゥ、えんどうゥさんッ!」
「がるるるるぐるる!」(←訳:推しの道を往こう!)
殺し屋と推し、って、
冗談なの?ファンタジーなの?
と、ちょっとばかりツッコミたくなる物語に
リアリティをもたらしてくれるのは、
著者・大島さんの素晴らしい画力です。
デッサン力、画面構成、
キャラクターデザイン、美術、衣装、背景、
カメラワーク、照明、アクション、
どの点をとっても超一流!
いっそ、このまま実写映画化したいくらいです!
「しゅやくはァ、だれがいいィかなァ~?」
「ぐるるがるる!」(←訳:楽しく迷おう!)
せっかくの《ひなまつり》だけど
お天気は良くなくて、
憂鬱な気持ちがいっそう暗くなりそうな
月曜日……
ですが、大丈夫!
《ジョン・ウィック》シリーズや
タランティーノさんの『レザボアドッグ』他、
名作映画へのオマージュ&パロディ満載、
エンターテインメントの王道を走る
エンドウオワルさんの推しライフストーリーで、
全活字マニアの皆さま、
元気をチャージしてくださいね~♪