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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《智慧》あり、好漢あり ~

2020-11-30 22:39:00 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふゥッ! もうゥ~じゅうにがつゥ!」
「がるる!ぐるがーるる!」(←訳:虎です!年末モードだ!)

 こんにちは、ネーさです。
 11月に別れを告げて、
 明日からはもう12月……
 何かと気忙しくなる年の瀬に向けて、
 本日の読書タイムは
 元気をたっぷり貰えちゃうこちらのコミック作品を、
 さあ、どうぞ~♪

  


 
      ―― パリピ孔明 1 ――



 原作は四葉夕ト(よつば・ゆうと)さん、
 漫画は小川亮(おがわ・りょう)さん、
 2020年4月に発行されました。
 いま秘かに話題の!
 いえ、これからもっと話題になること必定の、
 ファンタジックでパリピなコミックの第1巻ですよ。

「ぱぱぱッぱりぴィ~??」
「ぐるるるがるぐる??」(←訳:パリピな孔明さん??)

 姓は諸葛(しょかつ)、
 名を亮(りょう)、
 字(あざな)は孔明(こうめい)――

 西暦181年生まれ、
 234年、
 五丈原(ごじょうげん)の陣中にで没す……
 享年54。

 稀代の軍師と
 世に名を轟かせた孔明さんの魂は、
 かくて、天界に………

 昇りませんでした!

「ふァ?」
「がるぅ?」

 孔明さん、転生!

 それも、現代の渋谷に!

「ふわわわわァ??」
「がるぅ!」(←訳:うそぉ!)

 嘘ぉ?
 と思ったのは、
 誰よりも孔明さん御本人だったでしょうか。

 なにコレ?
 どこなのココ?

 が、不幸中の幸いというべきか、
 20世紀の渋谷でしたらね、
 古めかしい衣装を着けた挙動不審の人物として
 早々に職質&連行されちゃったかもしれませんけど、
 21世紀の渋谷では、
 オリエンタルなコスプレなんて
 珍しいとは言えないわよね。

 しかも、
 孔明さんが“転生”してきたその日は。

「はぴィ~はろうィ~んッ!」
「ぐるがるるぐる!」(←訳:街はお祭り騒ぎ!)

 お祭りの人混みの中、
 孔明さんに眼を留めたのは、
 陽気なゾンビ、いえ、
 ゾンビに仮装したオニイサンたち。

 おお孔明がいるじゃん♫
 気に入ったぜ孔明♪
 と、酔っ払ったオニイサンたちに
 連れていかれたた先の、
 とあるクラブで。
 
 運命の出会いが
 孔明さんを待っていたのでした。

「はァ~…うんめいィ~…」
「がるる~…」(←訳:渋谷で~…)

 ふーん? 
 流行りの転生モノ?
 でも諸葛孔明さんが渋谷ってww
 
 などと侮ってはいけません。

 遠く故国から離れ、
 友人たち同志たちを遥か昔に失い、
 ひとり異国に
 第2の生を享けたひとりの好漢が
 何に救われ、
 何に心を震わせ、
 生きるちからを掴み取るか。

 これはもう、
 ハードボイルドロマンの世界です。

「うむむゥ~…よんでるゥうちにィ~…」
「ぐるがるるるるぅ!」(←訳:応援したくなるぅ!)

 大いに笑い、
 大いに共感し、
 大いに涙する
 渋谷クラブシーンの
 隠れたる智慧者・孔明さんの物語は、
 映画やゲームで孔明さんを知った方々には
 もちろんのこと、
 《三国志》をガッツリ読み込んでいる
 本気の《三国志》マニアさん、
 中国文学好きな活字マニアさんにこそ
 おすすめしたい快作です。

 ブレない、
 揺らがない、
 決して驕らない、
 そんな孔明さんの新たな《戦記》を、
 皆さま、ぜひ一読してみてくださいね~♪