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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《チカラ》持ちも楽じゃない? ~

2020-11-15 22:14:45 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はなびィ~どこでスかァ~ッ??」
「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!見えない~!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日11月15日19時のこと、
 突如八王子市内に鳴り響いたのは、花火の打ち上げ音!
 え? 花火? どこどこ?
 と慌てて戸外へ出てみても、
 夜空に光の花は見つからず……
 まあいいわ、音だけでも楽しめましたからね♪
 花火大会主催者の八王子青年会議所さんに感謝しつつ、
 さあ、読書タイムです。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



       ―― ワトソン力 ――



 著者は大山誠一郎(おおやま・せいいちろう)さん、
 2020年9月に発行されました。
 『ワトソン力』は『わとそん・りょく』と
 お読み下さいね。

「……わとそんッてェ~」
「ぐるがるるるぐる?」(←訳:あのワトソン博士?)

 ええ、そうなんですよ、
 『ワトソン力』の『ワトソン』とは、
 あのワトソン博士――
 名探偵シャーロック・ホームズさんの助手、
 J・H・ワトソンさんに由来するものです。

 では、『力』とは
 何のことかというと……

「えェ~とォ、たぶんッ??」
「がるる……ぐるぅ??」(←訳:推理力……でしょ??)

 ワトソン力。

 そうとでも呼ぶしかない《力》の存在に
 和戸宋志(わと・そうじ)さんが
 はっきり気付いたのは、
 小学5年生のときでした。

   僕がチームに加わると、
   勝つ。

   クラスのクイズ大会で、
   僕のチームは勝ってしまった。

   大会前の模擬戦では最下位だったのに、
   僕が加わったら、1位。

   その理由は、
   僕のワトソン力が
   チームの面々の推理力を
   飛躍的に向上させたため、なんだ……!

「いッしょにィ、いるとォ~…?」
「ぐるるがるる……!」(←訳:知力が高まる……!)

   シャーロック・ホームズさんが
   事件捜査の際、ワトソン博士を同行したのは、
   ワトソンさんがそばにいると
   推理力が冴え渡ったためではなかろうか。

   ワトソンさん自身は推理力に乏しいけれど、
   彼には、そばにいる人間の推理力を
   ぐんと高める特殊能力があったのだ。

   同じような能力が、
   僕にもある……!

 そう結論した和戸さんは、
 自分の能力を
 『ワトソン力』と名付けました。

「ふむふむゥ、わかりィまスゥ!」
「がるぐーるるる!」(←訳:良いネーミング!)

 このチカラを活かせる仕事に就きたい。

 そう考えた和戸さんは
 難関をくぐり抜け、
 みごと、警視庁に採用されます。

 そして、交番勤務を経験した後、
 幸運にも警視庁捜査一課の
 一員となりました♪

「おおおゥ! そうこなくちゃッ!」
「ぐるるるるるがるるぐる!」(←訳:ワトソン力で捜査に貢献!)

 ええ、ワトソン力のおかげで、
 和戸さんが所属する強行犯捜査第三係の検挙率は、
 前代未聞の100%!
 
 ……しかし……

 《好事魔多し》

 とも申しますよね。

「うむゥ?」
「がるっ?」

 好事魔多し――
 つまり
 “よいことには邪魔がはいりやすい”、
 或いは、
 禍福は糾える縄の如し――
 ”いいことがあれば悪いこともあるさ“
 というべきでしょうか。

 ワトソン力を持つゆえに、
 和戸さん、
 事件に巻き込まれてしまいます。

「にげたまえッ、わとそんくんッ!」
「ぐるっるるがる!」(←訳:命あっての物種!)

 彼がそばにいてくれれば、
 それだけで、
 あなたも今日から名探偵。

 世界にふたつとない驚異の能力、
 ワトソン力をめぐる
 魅力的な連作ミステリは、
 ミステリ好きさんな活字マニアさんに
 おすすめしたいエンタ作品です。
 ホームズさんファンの方々も、
 ワトソン博士ファンの方々も、
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪