きゃー! 窓ガラスにヤモリが! (←実話です)
「たいへんでスゥ!
あそこにィ、みたことないィいきものがッ!」
「がるっ?ぐるるっ?」(←訳:猫っ? イタチっ?)
あれは……おこじょ??
イタチに似てるけどもっと小さいわ!(←これも実話です)
ふぅー、初めて拝見いたしましたよ。
こんにちは、ここは本当に住宅地なの?と疑ってしまうネーさです。
「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)
ヤモリにオコジョにクマにトラ……
いえ、さらなる珍奇な動物さんたちが大挙出演!な一冊がありますよ。
動物大好きな活字マニアさん、本日は、こちらを、どうぞ~!
―― ペンギン・ハイウェイ ――
著者は森見登美彦さん、’10年5月に発行されました。
現在、本屋さん店頭の文庫新刊コーナーでは
森見さん著『有頂天家族』のタヌキちゃんたちの表紙画が異彩を放っておりますね。
京都を舞台にした物語の主人公は、由緒あるタヌキ一族でしたが――
「うむッ? こんどはァ、ぺんぎんッ?」
「ぐるるっがるっ?」(←訳:京都でペンギンっ?)
ええ、題名に『ペンギン』とあるのは伊達じゃございません。
ペンギンくんたちが、よちよち、てこてこ、と歩くのは、
しかし、京都ではなくて……。
舞台は、とある郊外の街。
主人公は、小学校四年生のアオヤマくん。
アオヤマくんの視点から、
アオヤマくんの語りで、物語は披(ひら)けてゆきます。
父と母と妹と。
家と学校と、歯医者さん、カフェに、ときどきは祖父母の家。
アオヤマくんの周辺は、そういったモノで出来ておりましたが、
5月の或る日、そこへ。
ペンギンが割り込みます。
「ほッ、ほんとのォ、ぺんぎんッ、でスかッ?」
「ぐるるがるるるる?」(←訳:ピングーじゃなくて?)
ペンギンですよ、ピングーではないのです。
白と黒の、ペンギンくんたち。
最初は、誰かがペットとして飼っていたのを捨てたのだろう、
と思われました。
が、ペンギンくんたちは、またも現れました。
公園から一列になって歩いてきて、
わっ! 危ない!
車がペンギンたちの行列に!
「ひゃわわッ! ぶつかるゥ~!」
「ぐるっがるがるるー!」(←訳:あっ転がったけど起き上がって逃げてったー!)
突如現れたペンギンくんたち、
オバケでも幻覚でもないようです。
では、いったい何処からやって来たのであろうかと、
アオヤマくん、考察します。
知りたい。
知ろう。
毎日の《発見》を記録し続けるアオヤマくんは、
ペンギンたちの秘密にぐいぐいと迫ります。
「たんていさんッ、みたいィ~!」
「がるるぐるる~」(←訳:勇気あるなあ~)
それは勇気なのでしょうか?
未知なるものへの、
いかにも子どもらしい好奇心だったのでしょうか?
アオヤマくんとペンギンたちの秘密を結ぶ糸は……?
この御本を読んでいて、想い起こされたのが、
スペイン映画『ミツバチのささやき』(ヴィクトル・エリセさん監督)でした。
子どもの目に映る、
世界の不思議。
SFであり、
たぶんファンタジーでもあり、
探偵小説でもあって、少年小説でもあるような。
視覚的想像力に訴えてくるペンギンとアオヤマくんの物語は
『ミチバチのささやき』を御存知の方々に
ぜひ読んでいただきたい御本です。
なので、映画好きさんに、おすすめ!
もちろん、京都のタヌキ一族ファンさんも、必読!の一冊です。
「ぐるるーがるるっ!」(←訳:ボクらもペンギンに会いたいね!)
「きッとォ、どこかでェ、あえるゥはずッ!」
「たいへんでスゥ!
あそこにィ、みたことないィいきものがッ!」
「がるっ?ぐるるっ?」(←訳:猫っ? イタチっ?)
あれは……おこじょ??
イタチに似てるけどもっと小さいわ!(←これも実話です)
ふぅー、初めて拝見いたしましたよ。
こんにちは、ここは本当に住宅地なの?と疑ってしまうネーさです。
「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)
ヤモリにオコジョにクマにトラ……
いえ、さらなる珍奇な動物さんたちが大挙出演!な一冊がありますよ。
動物大好きな活字マニアさん、本日は、こちらを、どうぞ~!
―― ペンギン・ハイウェイ ――
著者は森見登美彦さん、’10年5月に発行されました。
現在、本屋さん店頭の文庫新刊コーナーでは
森見さん著『有頂天家族』のタヌキちゃんたちの表紙画が異彩を放っておりますね。
京都を舞台にした物語の主人公は、由緒あるタヌキ一族でしたが――
「うむッ? こんどはァ、ぺんぎんッ?」
「ぐるるっがるっ?」(←訳:京都でペンギンっ?)
ええ、題名に『ペンギン』とあるのは伊達じゃございません。
ペンギンくんたちが、よちよち、てこてこ、と歩くのは、
しかし、京都ではなくて……。
舞台は、とある郊外の街。
主人公は、小学校四年生のアオヤマくん。
アオヤマくんの視点から、
アオヤマくんの語りで、物語は披(ひら)けてゆきます。
父と母と妹と。
家と学校と、歯医者さん、カフェに、ときどきは祖父母の家。
アオヤマくんの周辺は、そういったモノで出来ておりましたが、
5月の或る日、そこへ。
ペンギンが割り込みます。
「ほッ、ほんとのォ、ぺんぎんッ、でスかッ?」
「ぐるるがるるるる?」(←訳:ピングーじゃなくて?)
ペンギンですよ、ピングーではないのです。
白と黒の、ペンギンくんたち。
最初は、誰かがペットとして飼っていたのを捨てたのだろう、
と思われました。
が、ペンギンくんたちは、またも現れました。
公園から一列になって歩いてきて、
わっ! 危ない!
車がペンギンたちの行列に!
「ひゃわわッ! ぶつかるゥ~!」
「ぐるっがるがるるー!」(←訳:あっ転がったけど起き上がって逃げてったー!)
突如現れたペンギンくんたち、
オバケでも幻覚でもないようです。
では、いったい何処からやって来たのであろうかと、
アオヤマくん、考察します。
知りたい。
知ろう。
毎日の《発見》を記録し続けるアオヤマくんは、
ペンギンたちの秘密にぐいぐいと迫ります。
「たんていさんッ、みたいィ~!」
「がるるぐるる~」(←訳:勇気あるなあ~)
それは勇気なのでしょうか?
未知なるものへの、
いかにも子どもらしい好奇心だったのでしょうか?
アオヤマくんとペンギンたちの秘密を結ぶ糸は……?
この御本を読んでいて、想い起こされたのが、
スペイン映画『ミツバチのささやき』(ヴィクトル・エリセさん監督)でした。
子どもの目に映る、
世界の不思議。
SFであり、
たぶんファンタジーでもあり、
探偵小説でもあって、少年小説でもあるような。
視覚的想像力に訴えてくるペンギンとアオヤマくんの物語は
『ミチバチのささやき』を御存知の方々に
ぜひ読んでいただきたい御本です。
なので、映画好きさんに、おすすめ!
もちろん、京都のタヌキ一族ファンさんも、必読!の一冊です。
「ぐるるーがるるっ!」(←訳:ボクらもペンギンに会いたいね!)
「きッとォ、どこかでェ、あえるゥはずッ!」