大先輩の命により赤岩西のアルパインを巡る。
一本目は西壁カンテルート3P。
1P目で久々のビレイ点作りをのんびり慎重に復習する。
そしてスカイラインへ飛び出す。
素晴らしき海の青、いや碧か。
3P終了点ではノーマルルートを登っていた若者との会話。
天気がよいせいか、みな晴れ晴れしている。
ダブル一発懸垂で洞窟前に戻り、西奥を目指す。
S田さんのアルパインを楽しみつつもフリーへの回帰という希望を叶えるために、赤壁クラックから西奥バンドルート3P目をこなすラインを考える。
赤壁クラック上部は戸惑いながらもノーテンで抜けてきた。
さすがである。
バンドルート3P目に進む。
西奥壁の構造上、バンドルートは3P目のみ未踏だった。
灌木のルンゼみたいなラインで判然としないが、赤壁上部をバックに登るので写真映えする。
これで西奥壁は全ルート登ったことになる。
別に登らなくてもいいラインだと思うが、青空の下、この辺では一番高い西奥トップに抜けるのは気持ちがよかった。
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N道さん、S-さんと合流。
S田さんとN道さんは旧知の仲だ。
クライミングを通して40年以上に渡る登攀の話に花が咲く。
望めない高みの対話がうらやましいが微笑ましい。
触発されたS田さんが「おはよう」をリードでトライした。
初夏とも感じられる日差しの中、
岩と山と雪に生きた方々の生き様に触れた1日。